切磋琢磨ってどういう意味? 使い方・類語を例文つきで解説!

2023/09/27

ビジネス用語

切磋琢磨とは、互いに励まし合って、高め合うという意味です。就活や仕事でもよく使われます。学生時代からなじみの深い言葉だという方も多いでしょう。この機会に、正しい意味や使い方をしっかり把握して、効果的に活用しましょう。

切磋琢磨とは?


「切磋琢磨」という四字熟語には、どんな意味があるのでしょう。詳しく見ていきましょう。

「切磋琢磨」の意味は?

「切磋琢磨」は、「せっさたくま」と読み、次のような意味があります。

【切磋琢磨】せっさたくま

互いに励ましあって鍛錬や修行をすること。仲間が、互いに協力したり競ったりして、技量を高め合うこと。骨・象牙・玉・石は加工することによって、美しい宝石になるという意味。本は天性の素質のあるものが修養を積み、立派な君子になるという意味であった。
(引用:『用例でわかる四字熟語辞典 改訂第2版』学研教育出版)


何についての鍛錬や修行か、気になりますね。他の辞書ではこんな意味も書かれています。

【切磋琢磨】せっさたくま

学問・技芸などに励み、人格を高めること。また、志を同じくする仲間と励まし合って学徳を高めること。
(引用:『明鏡国語辞典 第三版』大修館書店)


以上のことから、「切磋琢磨」とは、「道徳や学問、技芸など鍛錬を重ねて、知識や技量を高めること」という意味です。まずは、 自分のことについて使えます

また、「志を同じくする仲間と励ましあいながら研鑽し、人格や学徳を高めること」という意味もあり、 仲間やグループ、同僚間などについても使えます

なお、「切磋琢磨」と「切瑳琢磨」は同語です。「切磋」の「磋」は、「瑳」とも書き、どちらも同じ「磨く」という意味です。

「切磋琢磨」の由来は?

もとは、中国の『詩経』に出てくる、「如切如磋、如琢如磨」という一節です。「切(せっ)するがごとく、磋(さ)するがごとく、琢(たく)するがごとく、磨(ま)するがごとく」と読みます。

「切」は骨を切ること、「磋」は象牙を磋(と)ぐこと、「琢」は玉を琢(う)つこと、「磨」は石を磨くことです。練磨することで、もともと素晴らしかった素材がさらに輝きを増し、立派なものになります。

当初は、人もまた天性の素質を鍛錬によって磨けば、立派な君子になるという意味で使われていました。現在も、技量だけでなく人格や徳を高めるという意味にその名残を見ることができるでしょう。

「切磋琢磨」が持つ印象、使う上での注意点

研鑽し、自分や周囲を高め合うという意味の「切磋琢磨」は、たゆまぬ向上心や協調性を感じさせるポジティブな言葉です。しかし、どんなシーンでも使えるかというと、そうではありません。

「お互いに」というニュアンスも持っている「切磋琢磨」を使って、互いにがんばろうと周囲に呼びかけることがあります。ただし、その対象は、あくまで志を同じくする同僚や仲間か、目下の人に限られます。

もしも、先輩や上司、また取引先など目上の人に対して「切磋琢磨し、成功させましょう」と使えば、相手は自分が対等以下にみなされたと感じてしまうことがあります。不快感を与えたり、信頼感を損ねたりする可能性があるので気をつけましょう。

もちろん、取引先との会話で、「切磋琢磨」の言葉を全く使っていけないわけではありません。「弊社一同、切磋琢磨いたします」のように、身内の行為について使う場合は問題ありません。

切磋琢磨のビジネスでの使い方・例文

切磋琢磨は、自分自身について述べるだけでなく、未来に向けて、周囲の仲間に対しても使える活用範囲の広い言葉です。場面に合わせて適切に使い、学びや自己スキルなどを高めたい気持ちを表現しましょう。

1)面接での使い方・例文

就職や転職の面接で「切磋琢磨」を使ってみましょう。過去のことに関して使えば、重ねてきた努力を示すことができ、未来のことに関して使えば、意欲を示すことができます。

<例文>

高校時代は、国立大学理系コースとバスケットボール部の文武両道で切磋琢磨し、思い出深い3年間でした。

2)スピーチや決意表明での使い方・例文

何らかの命を受けた際の決意表明として未来への抱負を述べたり、スタッフの士気を高めたりする時に、「切磋琢磨」を使えます。

<例文>

この度チーフを拝命し、身が引き締まる思いです。みなさん、切磋琢磨してこの営業部を盛り上げていきましょう。

3)ビジネスにおける日常的な使い方・例文

「切磋琢磨」はよく知られているので、ビジネスにおいても特別な場面だけでなく、雑談や普段の会話でも使いやすい言葉です。取引先を切磋琢磨の対象とすることはふさわしくありませんが、次のように身内側に言及して使うことはできます。

<例文>

弊社スタッフ一同、切磋琢磨し、御社のご期待に添えるようがんばってまいります。

切磋琢磨の類語

切磋琢磨と似たような言葉として、次の四字熟語があります。意味や違いを把握し、言い換えたい時に活用してみましょう。

1)砥礪切磋

読みは「しれいせっさ」。「切磋琢磨」と同様、学問や技術、人格を高めるために努力するという意味があります。ただし、仲間や周囲と互いに励み高め合うというニュアンスはありません。

2)刻苦勉励

読みは「こっくべんれい」。身を刻むほどの苦しさに耐え、努力して仕事や勉学に励むことを意味します。「切磋琢磨」のように、仲間や周囲と互いにという意味や、人格を高めるという意味はありません。

3)粒粒辛苦

読みは「りゅうりゅうしんく」。コツコツと苦労や努力を重ねてこそ、物事を成し遂げられるという意味です。「切磋琢磨」のように、仲間と互いにという意味や、努力することで人格を高めるという意味は含まれていませんが、自己研鑽を重ねる点では同じです。

4)事上磨錬

読みは「じじょうまれん」。日々の生活や行動による実践を通して自分の技術や学識を磨き、向上すること。また、その修練方法のこと。実践を重視している点が、特徴的です。「切磋琢磨」のように、仲間と互いにという意味は含まれていませんが、自分を磨いて向上する点は同じです。

切磋琢磨の対義語

「切磋琢磨」と反対の意味を持つ四字熟語は次のとおりです。

1)酔生夢死

読みは「すいせいむし」。有意義なことを何もせず、遊んでばかりで一生を過ごす怠惰なさまを意味する言葉です。

2)無為徒食

読みは「むいとしょく」。何もせず、日々ぶらぶらと遊び暮らすことを意味する言葉です。

3)飽食終日

読みは「ほうしょくしゅうじつ」。 飽きるほど食べてその日を過ごすだけで、他に何もせず無為に過ごすことを意味する言葉です。

まとめ

「切磋琢磨」が他の言葉と違うのは、自己研鑽についてのみならず、互いに研鑽しあうという意味も表現できることです。人はひとりで生きているわけではありません。励まし合い、高めあうことで、自分だけではできないことができたりしますね。

まさに人が人を磨くのだと感じ、人生の機微に触れる思いです。ぜひ、さまざまな場面で活用してみましょう。

(前田めぐる)

※画像はイメージです

【著者】前田めぐる(文章術講師)

コピーライターとして「言葉と文章」に関わり続けてきた経験をもとに、企業・自治体・団体向け広報講座の講師を務める。ワークを取り入れた文章術研修では‘伝える’を‘伝わる’に変換する文章の書き方を伝授。「楽しくて分かりやすく、すぐ実務に活かせる」と定評がある。

執筆・ライティングの専門領域は、【言葉・敬語・文章術・マーケティング・リスクコミュニケーション】。公益社団法人日本広報協会広報アドバイザー、文章術講師。著書に『この一冊で面白いほど人が集まるSNS文章術』『前田さん、主婦の私もフリーランスになれますか?』など。京都在住。

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