みなさんは「税理士」がどのような仕事か
知っていますか?
税理士は、税務代理や税務書類の作成などを行う“税の専門家”です。
そうはいっても、「税理士についてよく知らない」という人や「難しそう」と思われている人も多いでしょう。そんな人たちのためにわかりやすく税理士について説明しているショートドラマ『スーパー税理士マサル!』が絶賛公開中。なんと監督は大ヒット映画を数多く手掛ける堤幸彦監督です!今回マイナビ学生の窓口では、『スーパー税理士マサル!』の公開を記念し、堤監督へインタビューを実施。撮影の裏話や魅力について、撮影中のカットとともに紹介します。



1955年生まれ 愛知県出身。88年、森田芳光総監督のオムニバス映画『バカヤロー! 私、怒ってます』の「英語がなんだ」で映画監督デビュー。
テレビドラマ「金田一少年の事件簿」、「TRICK」シリーズ、「SPEC」シリーズは映画化もされ、ドラマと映画それぞれでヒットさせた。2015年には『イニシエーション・ラブ』『天空の蜂』で第40回記念報知映画賞・監督賞を受賞。コロナウィルスの蔓延で表現活動が制限される中、仲間とインディーズ映画「truh~姦しい弔いの果て~」(22)を制作し、数々の国際映画賞を獲得。その他の先品に『明日の記憶』(06)、『20世紀少年 三部作』(08~09)、『人魚の眠る家』(18)、『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories”』(21)、ドラマ「Get Ready!」(23)、舞台「巌流島」(23)など。
そもそも税理士ってどんな仕事?

税理士の仕事は、大きく分けて3つ。
納税者に代わり、税務官公署に対して申告・申請、処分に対する陳述を行う「税務代理」とそのための「税務書類の作成」、税金について困ったことがあった時に応じる「税務相談」。
これらは税理士のみ認められた独占業務です。卓越した税の知識で企業や個人をサポートする、まさに「税務のエキスパート」といえます。
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今日はよろしくお願いいたします。
早速ですが、堤監督は税理士という仕事についてどのように考えていましたか?
実は中学の同級生が税理士で、その縁もあって今回作品を撮ることが決まり、非常に楽しみでした。撮影するにあたり、税理士について調べていると「依頼人一人ひとりに寄り添う仕事こそ税理士」なのだと感じました。そして、そんな「人と人との付き合い」の部分が面白いと思い、そのような人との関係性をテーマにした作品にしようと決めました。
作品を撮るうえでも「人と人との付き合い」は意識したポイントですか?
意識したポイントの1つですね。人に相談しづらいことは多々ありますが、そのなかでもとくに「お金」についてはそうだと思います。だから、依頼人と税理士はお互いにいろいろなことをさらけ出して信頼関係を築いていく必要がありますよね。そうしていくうちに、いいパートナーになっていくと思ったので、実際にどのような相談があるのか税理士の先生にエピソードを聞き、ショートドラマを作りました。
しかしながら、エピソードを聞いて改めて大変な仕事だと感じましたね。相談内容はさまざまで、「そんなバカな」と突っ込みたくなる相談から涙ぐましい相談もあります。飼っているペットや宝飾品が経費にならないかとか……。しかし税にはいろんなルールがあるわけで、そんな税理士と依頼人の掛け合いを面白く描くことができ、魅力的な作品になりました。

ほかにも撮影で大切にしていたことはありますか?
この作品は、税理士という職業をわかりやすく知ってもらうための映像作品です。税理士と聞くと、堅い仕事、難しい仕事というイメージがある人もいると思います。実際に私自身もそうでした。だからこそ、いろいろな人に楽しんでもらうために、面白おかしく描いたんです。大変な仕事だけど、人と寄り添いあっている仕事というのがうまく伝わればうれしいですね。
印象的だったシーンはありますか?
個人的には「地獄の番犬エピソード」ですね。税理士の先生から出されたエピソードを見たとき、「これはすごく面白い」と笑ってしまい、絶対作品に取り入れようと思いました(笑)。依頼人である飼い主の気持ちも税理士の気持ちもわかってしまう、思わずクスッとなる話です。

税理士の描き方について工夫されたことはありますか?
税理士であってもひとりの納税者であり、特別な存在ではなく、私たちと同じ人間という部分を表現したいと思いました。作品では、実際に税理士の方にもエキストラとして出てもらっていて、税理士の方が見ても面白い作品になっています。税理士を題材にした映像作品はどこを探しても存在しない、唯一無二だと思います。税理士の生きざまが伝わってくる作品になったと思いますよ。
税理士の主人公マサルは自信たっぷりというよりも、少し不安げな性格ですが、なぜこのようなキャラクターにしたのでしょうか?
彼自身に、税理士の仕事をするなかでいろいろなことに気付いてほしいと思いました。人との付き合いのなかで、主人公が成長していく様子も楽しんでもらえるようにしました。仕事のジャンルはお金を扱う仕事ではあるけれども、結局は「人間」なんだということが伝わるように、マサルというキャラクターを考えました。

撮影で大変だったことを教えてください。
スケジュールがタイトな撮影だったこともあり、終始慌ただしかったです。それでも、優秀なスタッフが集まったので、私としては非常に楽しみながら仕事ができました。また、自分の地元で、まさか税理士に関する作品を撮るとは思っていなかったので、大変以上に面白いと感じましたね。
最後にこの記事を読んでいる読者に一言お願いします。
「捨てられない自分」を大事にしてもらいたいです。誰しも譲れない大事なものがあると思いますが、それは年齢を重ねても変わらないもの。また、それは将来身を助けることもあるものだと思います。「そんなことわかっていれば苦労しない」と思ったり、見つからないと悩む人もいるのではないかと思いますが、冷静に自分を見つめると、きっとそれは見つかるはずです。ぜひ自分のなかにある「譲れない大事なもの」を見つけて、大事にしてください。
