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資本市場の番人 「公認会計士」特集

公認会計士とは会計のスペシャリスト。しばしば「資本主義の番人」と呼ばれる。
社会的ステータス、難易度などの面で、一般的に弁護士、医師と並ぶ
「三大国家資格」のひとつといわれています。

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  • 未来を見る
  • 先駆者を知る

海外×公認会計士の活躍 ー 海外で働く、という選択 ー Supported by 日本公認会計士協会

藤春暁子さん
2004年に会計士試験に合格 有限責任監査法人トーマツ
グローバル製造業の会社が主な担当クライアント/東京大学出身/趣味はスキューバダイビング
2015年より、タイの監査法人にて2年間赴任。

  • 01. 海外滞在中の仕事内容

    監査コーディネーターとして
    70~80社を担当

    日本で監査業務の経験を10年ほど積んだあと、希望していたタイに2年間赴任していました。国によって現地で経験できる業務が違っていて、タイでは監査コーディネーターとして監査チームに寄り添い、現地の日系企業とつないでいく業務を担当していました。例えば、英語でのやりとりで会計論点の話になると、日本語で聞いても難しいことをさらに英語でいわれるケースがあります。それを日本語でかみ砕いて説明したり、文化の違いなども踏まえたうえで提案したりする役割です。私たちがやったことを現地の方に評価してもらって業務にうまくつなげることができると、とてもやりがいを感じられます。 また、日本だと自分が担当する監査クライアントだけと接するので、お会いするのは多くても10社。でも海外でのコーディネーターはいろいろなクライアントを担当するので、タイでは70~80社くらい担当していました。それは日本とは大きく違う点ですね。

  • 02. 現地の会社の雰囲気

    フレンドリーで働きやすい環境

    オフィスから見える風景、現地のオフィス

    赴任していたのはデロイトのネットワークファームであるデロイト タイのバンコク事務所です。1000人ほどがタイ人で、日本人は10名程度という環境でした。タイの方は本当にフレンドリーで和やかでしたよ。海外の監査法人には女性が多いというのも日本と異なる点です。日本だと女性は2割ほどですが、タイだと8割ほどが女性。女性が働いて、男性は家で待っているということもあるくらい、女性がよく働いています。女性同士だと話もしやすいですし、ストレートに物を言ってくれたりするので働きやすい環境でした。

  • 03. 毎日の働き方

    充実したプライベートと仕事

    オフィスのデスク

    会社の真裏に住んでいたので通勤時間は5分足らずでした。だいたい8時半くらいに出社したら、メールなどを確認して、監査チームと一緒にクライアントのところに移動してミーティングをします。バンコクにあるオフィスでタイ全土をカバーしていたので、オフィスから2~3時間かけて工業団地に行ったり、ときには国内を飛行機に乗って移動したりすることもありました。残業は、1~2時間するケースもありますが、毎日というわけではありません。

    コンドミニアムのプール、ダイビングで遭遇したジンベイザメ!

    仕事のあとは、会社の隣にあるマッサージ屋さんに行ってリフレッシュしたり、現地のメンバーや現地で知り合った日本人の方と食事に行くことも多くありましたね。日本に住む主人が2~3カ月に1度タイに来てくれたので、休日にタイや近隣諸国を旅することもありました。ダイビングが趣味なので、ジンベエザメに会えるポイントに行ったりもしました。赴任先にもよるとは思いますが、プライベートと仕事をそれぞれ充実させる環境が整っているのも、海外で働くことのメリットの一つかもしれません。

  • 04. 特に印象に残っている仕事

    日々の姿勢が
    結果に繋がった瞬間の喜び

    この盾は、タイで一緒に働いていた監査チームが、東南アジアの中で最もリーダーシップがとれていると表彰されたときのもの。本当はタイのメンバーが表彰されたのですが、私に盾を贈ってくれたのです。タイでは監査のコーディネート業務だけではなく、現地の日本人マネジメントの方のさまざまな相談に乗ったり、税務やコンサルティングの法人もあることを活かして、会社の課題解決につながりそうなサービスを紹介するという業務もありました。その結果、日本人マネジメントの方に喜んでいただけて、私たちのサービスを知ってもらえる機会になることもあります。

  • そういったことを2年間積み重ねてコラボレーションした結果がこの表彰につながったということで、私に盾を贈ってくれました。メンバーとして認められたということを実感できて、とてもうれしかったですね。会計士というと、単に数字とにらめっこしているだけなのではないかとか、AIに取って代わられるのではないかと思われがちですが、実際には、誠意を持って周囲と接し、絆を強めて信頼していただくことが大切な仕事。そういった意味でも、このような賞を得ることができたのは印象に残っています。

  • 05. 働く上で意識していること

    誠意を持って周囲と接すること

    現地のメンバーとの一枚

    何か起こったときに問題を解決する役割も求められていたので、現地のメンバーの話をしっかりと聞くことを意識していました。文化も違う中、何が問題なのかをお互いに認識を合わせなければいけないので、話をじっくり聞くことが大事だと思います。また、現地のメンバーだけでなく、日本の監査チームとも連携しなければならないので、日本にいる監査チームと現地にいる監査チーム、現地企業のマネジメントが同じ状況認識のもとで進めていくことが大切です。

    問題はコミュニケーション不足から起こることが多いので、すべての状況をしっかり把握したうえで提案していくことを意識していました。そのためには日本での経験も大事ですし、現地での信頼関係も大事。やはり信頼してもらえないと正しく情報を得られないので、最初は難しかったですね。

  • 06. 今後チャレンジしたいこと

    アジアにかかわる業務に
    携わっていきたい

    今は日本に戻ってきて監査業務をしています。今後の展望としては、タイでの経験を活かし、さらにアジア関係の仕事をしていきたいと考えています。アジアは地理的に近いので、さらに日系企業が進出していくエリアだと思っています。かつ日本人のコーディネート業務を重要視してもらえる地域だと思いますので、今後も監査に限らず、アジアに関わる業務に携わっていきたいと思っています。

学生へ向けてのメッセージ

会計士は人生の選択肢を広げてくれる資格

会計士の仕事は、数字と向き合うだけの仕事ではまったくなくて、それを相手にどうやって伝えるのか、理解してもらうのかがいちばん重要になってきます。そこを、日々英語というツールを使いつつ磨くことができるのは、海外業務の楽しさですね。
海外でどのような働き方を目指すのかによりますが、会計士という資格をもって海外の業務経験を積む働き方は、特に女性は選びやすいかなと思います。というのも、一般的な会社ですと、予定していた赴任期間よりも長くなったり、もしくは短くなったりと、当初の希望通りの期間で帰国できないというケースがあると思いますが、会計士の場合は決まった期間での赴任が多いです。私は結婚しているので長期間海外赴任ができる状況ではなかったので、2年という期間を決めて赴任していました。そういった家庭の事情も考慮しながら海外でのキャリアを積むことができるのは、会計士だからだと思います。一方で、会計士の資格をもって現地で開業している方もいますので、いろいろな選択肢があるかなと思います。どちらにしても、日本で基礎をしっかり積む必要があると思うので、まずは会計士試験の勉強をぜひ頑張ってほしいですね!くじけそうな時もあるかと思いますが、心から応援しています!

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広告企画:日本公認会計士協会