高校生にとってはじめの一歩はとても重要なもの。この連載企画では高校生の憧れの人がどんな一歩を踏み出したことで、今の場所にいるのか。その一歩が無ければ今の自分は“ここ”にはいないかもしれない。そんなはじめの一歩を、今回は映画『エイリアン:ロムルス』にて主人公・レインの日本語吹替声優を務めた戸松遥さんにお聞きしました。
憧れの人の“はじめの一歩”を知ることで、今の自分にできる「はじめの一歩」を見つけてみませんか?
弟・アンディの日本語吹替声優を務めた内田雄馬さんの記事はこちら
戸松遥さんのはじめの一歩
10代の頃って怖いもの知らずで、大人になってから振り返ると、いろいろしていたなと思うことが結構あります。今の声優事務所にも、高校生になる直前くらいに、“声優楽しそうだな、やってみようかな”といった好奇心の一歩先に行くような感覚で受けて入りました。すごく人生が変わったと感じていて、その時の勢いや怖いもの知らずという部分は高校生の強みだったのかなと思います。
戸松さん
一歩を踏み出そうとしている高校生にメッセージをお願いいたします。
みくさん
高校生の皆さんはその一歩を将来自分の仕事にしたいのか、部活や学校行事などそれぞれあると思うんですけど、踏み出したいと思っているなら、絶対に踏み出した方がいいと思います。やってみたかったけど結局やらないまま終わっちゃったというような後悔って、大人になっても結構引きずるので。最終的にうまくいくかいかないかは結果論の話で、その時に「やってみよう!」「一歩踏み出してみよう!」と思った瞬間に動くことが大事だと思います。なので、もし一歩踏み出してみようと思っているのであれば、失敗してでもいいから絶対に踏み出してほしいです!
戸松さん
「諦めない、できる!」というマインドでお仕事しています
長きにわたって愛され、全世界を恐怖に染めてきた「エイリアン」シリーズに参加された感想を教えてください。
みくさん
子供のころはもちろん、大人になっても定期的に観たくなるくらい「エイリアン」シリーズがすごく好きで。たくさんの人に愛されるのがわかるなと思うくらい魅力的なシリーズなんですけど、まさか自分が日本語吹替のキャストとして関わることができる日が来るなんて、本当に夢のように嬉しかったです。自分の声優人生の中でも本当に誇りに思える出会いだったなと思います。
戸松さん
これまで数多くの作品で声を演じられていますが、本作はサバイバル・スリラー作品ということで、今までと違うと感じたことや意識したことなどはありますか?
みくさん
「エイリアン」という題材なので、特に後半は走って呼吸が浅くなったり、パニックを起こしたり、叫んだりなどそういうシーンが多くハードでした。実際に俳優さんのように走ったり、壁をドンドンやったりとかはないんですけど、同じように体が動いてしまって…。走るシーンは、本当に腕を振りながら声を当てていましたし、ちょっとジャンプするときも軽くジャンプしちゃうような、同じ動きをしながら収録していたので、ものすごく疲れました(笑)。
戸松さん
今回演じられたレインはどんなキャラクターでしたか?メインの魅力について、より詳しく教えてください。
みくさん
自分が想像していたよりも普通の女の子で、もちろんレインが置かれている環境などは丁寧に前半の方で説明があるんですけど、エイリアンと戦えるような何か特殊な能力はなくて。そういう普通の女の子が、絶体絶命な環境に置かれたとき、どんなふうに変わっていくのか、成長というか変化というか難しいんですけど。等身大の女の子としてのレインから、エイリアンと対峙するレインになるまでの変化というのは見どころの一つかなと思います。
戸松さん
今回、レインを演じてみていかがでしたか?
みくさん
物理的に、走るシーンなどが大変だったというのはもちろんあるんですけど、弟のアンディや大切にしている仲間、そういう人に対してはすごく優しさや愛情がある子で、そういう部分も彼女の魅力の1つなのかなと思います。親しみやすいというか、『エイリアン:ロムルス』の主役ではあるけれども、観ていて親近感が湧くような部分をたくさん持っている子だと思うので、そういうところの良さも引き出せたらいいなというのは意識していました。
戸松さん
アニメ声優と吹替声優の違いはありますか?また、それぞれの好きなところと難しいところがあれば教えてください。
みくさん
アニメは、ある程度喋る尺が決まっていて、音も全くない無音の中で最初に声を入れるので、その決まっている尺の中だったら、キャラクターとしてどういうお芝居をするかというのは全部自分で組み立ててお芝居しています。 吹替は、俳優さんたちがやられているお芝居があった上で、日本語の吹替としてお芝居を重ねていくので、吹替部分を聞きながら喋るという2段階をしています。「エイリアン」シリーズでは、お芝居のスピード感や癖など、私が表現できるレインをつくっていて、難しさはありつつ、楽しさの1つでもあるのかなと感じました。
戸松さん
今回ならではのエイリアンの魅力が詰まった作品
「エイリアン」という完全体の圧倒的な強さを前にして、人間の弱さや不安定さが浮き彫りになって怖かった印象がありました。 戸松さんにも苦手なことはありますか?それを克服するために心がけていることなどあれば教えてください。
みくさん
苦手なことの方が多いんですけど、掃除がすごく苦手です(笑)。大晦日の大掃除で頑固な汚れがたくさんあるのが嫌なので、“日々ちょっとした汚れは気になったらすぐ落とす”というのを心がければ大掃除でそんなに頑張らなくていいんじゃないかと思って。なるべくこまめに掃除するようにはしているんですけど、掃除の仕方が下手くそなので、結局困っています。
戸松さん
本作でのレインを演じられる中で、ご自身の熱量が1番こもっている、思い入れのシーンはどのシーンですか?また、それを選んだ理由を教えてください。
みくさん
最後のとあるセリフで、決めゼリフというと少し大袈裟かもしれないんですけど、それまでレインが積み重ねてきていた経験値のようなものがその一言にすごく詰まっているなと感じて。相手から言われた言葉に対して、皮肉じゃないですけど同じような言葉をあえて使って返すような、セリフとしての厚みだったり重みだったりを考えながら何回もテイクを重ねて録っていたので、すごく印象に残ってます。
戸松さん
本作では、「エイリアン」の圧倒的な力や恐怖に打ちのめされながらも、 難局をどうにかして打開しようと行動するシーンが多くありました。戸松さんがこれだけは諦めないと決めていることなどはありますか?
みくさん
普段声優のお仕事をやっていて、リテイクが入って「もう1回ください」と言われたり、NGを出してしまったり、重なれば重なるほど、心が折れそうになる瞬間はたくさんあって。でも、「絶対にできない」、「このお芝居でできないかも」と諦めるようなことを考えたことは一度もないです。「諦めない、できる!」というのを自分のマインドとしていつも思いながらお仕事させてもらっています。
戸松さん
「エイリアン」シリーズを全作品見るほど大ファンとお伺いしました。戸松さんが感じる今回の『エイリアン:ロムルス』とこれまでとの違いや魅力はなんでしょうか。
みくさん
初めて「エイリアン」シリーズを観る人も多いと思うんですけど、前作までを観たことがなくて今回の『エイリアン:ロムルス』観てみようかなと思ってくれた人でも楽しんでいただける内容になっていると思います。時系列的には『エイリアン』と『エイリアン2』の間のお話なんですけど、最新なので、映像技術というものの凄さは感じられると思います。どんどん映像の技術が進化していて、どれが本物でどれがCGなのかが本当に分からなくなるぐらい綺麗です。あと、詳しくは言えないですけど、エイリアンを観たことない人でも知ってるようなフォルムはもちろん、今回ならではのエイリアンの魅力だったり、今回の『エイリアン:ロムルス』にしかない展開だったりがすごく詰まっていると思います!
戸松さん
作品を楽しむポイントがあれば教えてください。
みくさん
私自身、ドキドキハラハラする作品が大好きでよく観るんですけど、特にエイリアンって怖いけど、お化けの怖さとはまた違うような、化け物みたいなのが出てきて、人を倒していくのかと思ったらそこまででもなくて。もちろん面白い作品もありますけど、それだけじゃなく登場人物たちの社会的な背景だったり、育ってきた環境だったり、深いところも掘り下げられていたりするところが、大人になってから観て、「この人可哀そうだったんだな」とか発見できて。敵も個性が強くてすごく面白いんですけど、観た後にもやもやしたり、家に帰って1人でトイレ行けなかったりとかがあるわけじゃなく、ドキドキハラハラするけれど、その場でスッキリしてるような、そういうのが「エイリアン」シリーズなのかなと。最後はスカッとできるのが好きな部分なのかなと思います。
戸松さん
とまつはるか 戸松遥
1990年2月4日生まれ。愛知県出身。『ソードアート・オンライン』のアスナ役をはじめ、『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』の安城鳴子役、『ホリミヤ』の堀京子など、人気作品のキャラクターを多く演じられています。
『エイリアン:ロムルス』
恐怖の原点にして頂点である『エイリアン』の“その後の物語”。
人生の行き場を失った6人の若者たちが、生きる希望を求めて足を踏み入れた宇宙ステーション“ロムルス”。
だが、そこで彼らを待っていたのは、恐怖と言う名の絶望──寄生した人間の胸を突き破り、異常な速さで進化する “エイリアン”だった。
しかも、その血液はすべての物質を溶かすほどの酸性のため、攻撃は不可能。
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取材・文/みく(ガクラボメンバー)
編集/マイナビティーンズ編集部
これまでを振り返って、荒木さんにとって今の自分に繋がる「はじめの一歩」だったなと思うことはありますか?
みくさん