「マイルストーン」という言葉は見聞きしたことがあるものの、ビジネスシーンでの正確な意味までは自信がないという方、多いのではないでしょうか。
「マイルストーン」は、本来の意味である「距離を表す標石」という意味が転じて、ビジネスシーンではプロジェクトの進み具合が確認できる中間ポイントという意味で使われます。
今回はこの「マイルストーン」の意味や使い方、言い回しの例文について解説。さらに、実際のマイルストーンの設定の仕方や表のサンプルもご紹介していきます。
▼目次
1.「マイルストーン」の意味
2.ビジネスでのマイルストーンの使い方と設定の仕方
3.マイルストーンを使った例文
4.マイルストーンと混同しやすい言葉との違い
5.まとめ
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マイルストーンは本来、道路に1マイルごとに置かれている標石のことを指す言葉です。
かつては標石(マイルストーン)によって、現在の距離がどのくらいかを把握するために設置されていました。
日本でいう「一里塚(いちりづか)」と似ていますね。
ビジネスシーンでは、プロジェクトがどこまで進んでいるか確認するポイントという意味で「マイルストーン」という言葉を使います。
したがって、会社でマイルストーンという言葉を見聞きした場合は、「大きな節目」「経過点」「中間目標点」という意味で使われることが一般的です。
プロジェクトの大事な節目ごとにマイルストーン(中間目標)を設定することで、「ゴールに向けて計画通りに進んでいるか」を確認でき、全体のスケジュール管理に役立つというわけです。
また、マイルストーンは最終目標を小分けにして段階的な目標を設定することにほかなりません。目標を段階的にすることで、プロジェクトメンバーのモチベーションを維持したり、経営層へのスケジュール説明に使われたりもしているのです。
ここからは、マイルストーンという言葉の基本的な使い方や、実際のマイルストーン設定の仕方について解説します。
マイルストーンは、プロジェクトの計画の段階で「マイルストーンを設定する」といった言い回しで使われるのが基本です。
では実際のマイルストーンとはどのようなものなのか、設定方法とともに見ていきましょう。
Officeなどのビジネスソフトには、マイルストーンの設定に便利なテンプレートが用意されています。こうしたテンプレートを利用すれば、簡単にマイルストーンの設定を行うことができます。
例えばPowerPointのテンプレートならこのような感じ。
上図のように、テンプレートを「マイルストーン」で検索するといくつかの種類が出てきます。好みで使いやすいものを選択するといいでしょう。もちろん、実際のプロジェクトに応じて各項目を書き換えて活用することができます。
大まかな例ではありますが、このように中間目標を設定していきます。
ところで、上のような図表ではマイルストーンのみ可視化できるものの、細かなタスク(業務)までは書き込むことができません。1つ1つのタスクと、節目ごとのマイルストーンをまとめて可視化するには「ガントチャート」が便利です。
次からはより実務に即した「ガントチャート」での設定方法について解説します。
ガントチャートとはスケジュール表の一種で、左側の縦軸にタスクをリストアップし、横軸にはカレンダーを展開して各タスクの作業予定を横棒で示したもの。さまざまなプロジェクトのスケジュール表としてよく使われています。
同じくPowerPointにて「ガント チャート」で検索すると、便利なテンプレートが用意されています。
上図では赤いダイヤのマークがマイルストーンとして使えるようになっています。例えば「6/30タスク2完了」のように付記してマイルストーンを表示させると、プロジェクトの工程上の主要ポイントがわかりやすいのではないでしょうか。
あるいは、日付のすぐ下にマイルストーンの行を1行設け、そこにマイルストーンを並べていく方法も多く見られます。
マイルストーンを使った例文を何点かご紹介します。
この機会に例文を覚えておくことで、実際に仕事上で「マイルストーン」という言葉が飛び交ったとしても迷うことなく自身の業務に注力できるでしょう。
プロジェクトの計画の段階で使われることの多いマイルストーン。これと同じようなシーンで使われ、混同しやすいカタカナ言葉があります。
これらとマイルストーンの意味の違いについて解説します。
マイルストーンは、スケジュールの中における「工程ごとの期限あるいは区切り」を指し、スケジュールはマイルストーンも含めた「計画全体」と考えるとわかりやすいかもしれません。
上記で例えるのであれば、書類の作成計画全体を「スケジュール」、書類作成に必要な細かな作業工程の期限を表すのが「マイルストーン」です。
マイルストーンは、プロジェクトに設けられた中間ポイント(目標)のことでした。対してタスクの方は、その中間ポイントあるいは最終ゴールに到達するために必要な「個々の業務」を指します。
マイルストーンの方は、個々の業務というよりもプロジェクトの全体像や流れを把握する目印のような役割を担うものです。
フェーズとは「段階」と言い換えができる言葉。例えば「計画のフェーズ」「実行のフェーズ」「修正のフェーズ」といった、プロセスの中の一段階を指します。
通常、プロジェクトには複数のフェーズが含まれており、フェーズの間にマイルストーンが設定されることは大いにあり得ることです。ですが、1つのフェーズにマイルストーンが1つとは限らず、「タスクA完了」「タスクB完了」のように複数設定されることもあります。
また、フェーズにはマイルストーンのように「目標」というニュアンスはありません。
ロードマップとは、本来の「道路地図」という意味から転じて、ビジネスでは「目標に向けた道すじ」といった意味合いで使われる言葉。つまりプロジェクトの長期的な計画を道すじに見立てて表現したものがロードマップです。
そのため、ロードマップは先ほどのスケジュールとよく似ています。プロジェクトの長期的な計画を表すロードマップの中に、マイルストーンが設定されるイメージです。
ビジネスシーンでのマイルストーンとは「大きな節目」「中間目標」を指します。本来のマイルストーンである、道路に1マイルごとに置かれた標石をイメージすると覚えやすいかもしれません。
マラソンにも「◯km地点」といった表示があります。そこをきっかけに気持ちを切り替えたり、タイムを確認したりするケースは多いでしょう。マイルストーンも似ていて、メンバーが達成感を得られたり、進み具合を確認できたりするメリットがあるのです。
実際にマイルストーンの設定やガントチャートの作成をする際、1から自分で作るのは大変。先輩のお手本を見せてもらったり、今回ご紹介したようなOfficeのテンプレートを活用したりして上手に作ってみてください。
(マイナビ学生の窓口編集部)
学生の窓口編集部
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