2021年10月04日 更新

いい不動産会社の選び方は? 大手不動産会社と地元密着型どっちがいいの?

初めての一人暮らし。部屋探しするなら誰もが知っている大手不動産会社だと安心ですね。街には大小さまざまな不動産会社が軒を連ねています。インターネットで内見を申し込みすると、聞きなれない不動産会社名が表示されることもあるでしょう。この違いはなんなのか? 自分に合った不動産会社が大手なのか、地元密着型なのか、選び方とポイントを紹介します。

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不動産会社って大手と地元密着型どちらが自分に合っているの?

広告やCMで見たことのある大手不動産会社や、地元でしか見かけない聞きなれない不動産会社などさまざまとありますよね。実は、大手不動産会社と地元密着型不動産会社の手続きを比較すると、基本的な手順や手間に大きな差はありません。どちらも初回訪問時には、「お客様カード」や「個人情報等に関する同意書」などの記入が必要になります。

では、大小ある不動産会社には、どんな違いがあるのでしょうか。不動産会社の規模は、自分が欲しい情報を効率よく集めるために考えておきたいポイントとなるので、しっかりチェックしておきましょう。
大手 地元密着型
メリット ・賃貸物件数が豊富 ・部屋以外の情報も聞ける
・短期間で見つけることが可能 ・独自の相談可能
・インターネットで内見予約できる ・独自物件がある
デメリット ・迷っている間に契約が決まる ・物件数が少ない
・すぐに内見できないことがある

大手不動産会社のメリット・デメリット

  • 大手不動産のメリット

    営業エリアの範囲が広いため1駅に限定されず、周辺駅や路線単位にも店舗があることや、自社取扱いの賃貸物件数が豊富なことです。そのため、条件に合う物件を短期間で見つけることが可能なことも。さらにホームページなどのネット環境がしっかり整っている場合も多く、電話だけでなくインターネットで借りたい部屋の内見予約もできるので便利です。

    また、「絶対新築!」という人は、これから募集開始する物件情報が多く流通している大手不動産会社がおすすめです。

  • 大手不動産のデメリット

    業界内で同じ物件を共有して持つことが多いため競争が激しく、迷っている間に契約が決まってしまう場合も。自社管理の仲介物件ではないものも紹介してくれますが、すぐに内見できないこともあるのがデメリットになる場合もあります。また、取り扱う物件の多さから、個々の物件を詳しく把握していないことも少なくありません。

地元密着型不動産会社のメリット・デメリット

  • 地元密着型不動産会社のメリット

    地域の情報に精通し、地元に詳しい担当者から部屋の情報以外にも周辺のお店や治安などの情報も得ることができる点がメリットです。また、大家さんとのつながりの強さからいろいろと条件の相談をしてくれるなど、他社では紹介してもらえなかったような物件を紹介してもらえることも。

     

    すべてではありませんが、地元密着型不動産会社は複雑な書類を記入せずとも身元確認だけで内見させてくれることもあるそうです。これは、大手不動産会社の物件には管理会社や大家さんが介在しているため内見までの手続きが必要ですが、地元密着型不動産会社は自社で物件を管理しているケースも多いためです。

  • 地元密着型不動産会社のデメリット

    限られた地域こその密度の濃さはありますが、カバーする地域と物件数は大手に劣ることは否めません。

森田さん

自社管理物件ならば管理会社や貸主さんとは頻繁に確認を取っているので、その日に内見できる可能性もあります。もちろん大手でもタイミングしだいでは可能ですが、融通が効くのは地元密着型不動産会社と言えるでしょう

ほかにも自社管理物件は、インターネット上に情報開示されていないこともあり、少し古くてもリーズナブルな掘り出し物件に出会える可能性もあるそうです。

CHECK

メリット・デメリットを見ると、「広いエリアで多くの物件を比較したい人」は大手、「特定のエリアでより濃く物件を探したい人」は地元密着型の不動産会社がおすすめです。物件の比較や周辺地域の治安を調べるために、両方来店して比較するのも手段のひとつですよ。

不動産会社選びでチェックしたい3つのポイント

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ポイント1:来店を急かされないか

目当ての物件を電話やメールで告げた際に「とりあえず来店を」といった対応を繰り返す場合は注意しましょう。目当ての物件が「おとり物件」なんてことも。問い合わせた物件が見学できるかどうかをしっかり確認しましょう。また、お店についてから「たった今決まってしまった」というような営業トークにも注意が必要です。

ポイント2:仲介手数料が無料か有料か

無料もしくは半額をうたう業者は、手数料を支払う業者に比べて物件情報数を限定していたり、顧客に割く時間を短縮していたりする場合があるので注意が必要です。

ポイント3:貼り出し広告に誇張表現がないか

「日当たり良好」など、店頭に貼り出された物件広告も大切なチェックポイント。不動産広告には、表示内容を裏付ける根拠がある場合以外、使用が禁止されている表現があります。「完全、完璧、絶対」「日本一、抜群、当社だけ」「特選、厳選」「再校、最高級」「格安、掘り出し物」「完売」などの用語、実はNGです。

初めて不動産会社に訪問するときに気を付けたいこと

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初めて不動産会社に訪問するときは規模にかかわらず緊張しますよね。いざ着席して話を始めると気持ちが焦って、「希望しない部屋を契約してしまった!」なんて話を少なからず聞くこともあります。自分の条件をある程度決めて行くこと、人に流されないことが大切になります。
森田さん

大手不動産会社に限らず3月下旬~4月上旬は、超繁忙期なのでお客様に流れ作業的な扱いという印象を与えてしまう可能性も否めませんね。同時期にお部屋探しをしている人はたくさんいて、好条件の部屋は次々と申し込みや契約がされていくなか、お客さまの条件に合う部屋を紹介するには時間との勝負になります

繁忙期は不動産会社だけでなく、自分自身にもスピーディーな決定が求められるので、ペースに飲まれて慌てないこと。もし不安が残る物件ならば、「今決めてください!」と言われてもいったん持ち帰って検討するくらいの心の余裕を持っておきましょう。それで、その物件に先約が入ってしまうならば、その程度の運命だったと思って次をみつければいいのです。

まとめ

大手不動産会社と地元密着型不動産会社、それぞれのメリット・デメリットを理解したうえで、自分が欲しい情報をどちらの不動産会社が持っているのかという視点から選んでみましょう!
森田浩行 リアルティマート株式会社 代表取締役。不動産コンサルタント

大手財閥系不動産会社にて神奈川県西部(主に湘南エリア)の売買仲介を担当。売却案件に強く、相続対策や不動産活用等の案件や賃貸住宅建設・募集の企画提案の実績は600件以上。マネージャー就任後も1000件以上の案件(売買実績)に携わる。2017年に独立し現職。現在は売買全般、賃貸住居系のほか、テナントリースの案件も数多く取り扱う。宅地建物取引士、公認不動産コンサルティングマスター、不動産賃貸経営管理士、住宅ローンアドバイザー、2級ファイナンシャルプランニング技能士、AFP(アフィリエイテッド ファイナンシャル プランナー)資格を保有。

イラスト・MARIKO TANAKA
文・松田政紀(アート・サプライ)
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