カオスが生み出したヘッドフォン JVC『NAGARAKU』を #マイナビストアで買ってください
『マイナビ学生の窓口』の編集長をやっている者です。突然ですが、仕事中はもっぱらヘッドフォンをして原稿を書いたりしています。ソニーの製品をつかっているのですが、ノイズキャンセリングが効いてて、作業に集中できるところがいいですね。
さて、『マイナビ学生の窓口』には、大学生にけっこうお得な商品が並ぶ『マイナビストア』というWEBショップがあります。ただ、まだそんなに多くの方に知られておらず、担当さんも悩んでいるようです。きょうはそんな商品のひとつを、まずはぜひ試してほしくて、ちょっとすごい特価で(たぶん90%オフぐらいのお値段で)お届けしたいのですが、ちょっと冒頭の茶番にお付き合いください。
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(以下、ちょっと茶番的なやつ)
マイナビストア担当者(3児のママ)
「『マイナビストア』の存在を知ってほしいのですが、なにかドーンと認知されるためのすごい記事書いてくださいよ編集長」
マイナビ学生の窓口編集長
「………(カタカタカタカタ)」
※ヘッドフォンしながら仕事しているときあるある※ 他人の声が一切聞こえないので、声をかけてくれた人をたまにイライラさせる |
マイナビストア担当者(3児のママ)
(ヘッドフォンを取り上げて、NAGARAKUを編集長につける)
マイナビ学生の窓口編集長
「あ、マイナビストア担当者さん。どうされましたか?」
マイナビストア担当者(3児のママ)
「ちょっと表出ようか」
……というやりとりはもちろん仕込みなのですが、みなさんこのタイプのスピーカーってみたことありますか? JVCが発売している『NAGARAKU』という商品です。長くつかっても楽に音楽を聞けるところがウリとのこと。あ、『マイナビストア』でも販売しています。
ヘッドフォンしながら作業していると、よくチームの方に「話しかけにくい」というクレームをよくいただくので、試しに『NAGARAKU』をつけて仕事をしてみました。
すると、うっすらとオフィスに流れる、TBSラジオの『たまむすび』の赤江さんの声。
マイナビ学生の窓口 おもち
「うるさいです消してください」
マイナビ学生の窓口編集長
「はい」
ちょっとオフィスで使うには向いてなさそうです。赤江さんはなにも悪くない。
マイナビ学生の窓口編集長
「そういえば、これっておいくらなんですか?」
マイナビストア担当者(3児のママ)
「1万7000円ぐらい」
マイナビ学生の窓口編集長
「うほ、高いっすね」
どうやら、大学生世代にはちょっとほいほいと買えるお値段ではないようです。
つまり、『NAGARAKU』についての印象をまとめると…
●楽に音楽が聞ける ●耳が痛くない ●音質はそんなによくはない(昔のラジオみたいな音質) ●誰がどういう用途で使うか、ちょっとよくわからない ●なんかすごく高い |
って感じで、ただ、なんというか「たぶんマーケティング的にはそこまでうまく行ってないけど、すごく熱意を込めてつくられた「変な商品」のオーラを放っているように感じました。ちょっと興奮してきました。
…ということで、実際にどういう意図でつくられた商品なのか、『NAGARAKU』の担当者さんに直接伺ってみました。なんと「NG質問なし」とのこと。大人なのにすごい!
奥平 幸史さん(右) 株式会社JVCケンウッド メディア事業部 ライフスタイルビジネスユニット ネクストステージプロジェクト長 モノづくりに熱い大人 稲村 剛さん(左) 株式会社JVCケンウッド メディア事業部 国内営業部 第二営業推進部 担当部長 モノを届けることに熱い大人 |
ーーさっそくなんですが、この商品って売れてるんですか?
奥平さん:ぶっちゃけいうと、今は商業的には失敗しているって思ってます。
ーー(あ、NGなしの噂は本当っぽい…たまに事前にはNGなしって聞いてたのに、実際はそこそこNGあるインタビューって結構ありますよね? ね? ※編集者あるある)
開発担当の奥平さん:もともとこの商品は「若い方に向けて、新しいリスニングスタイルを提案できないかな」という着想からはじまったんですね。でも、いまは世の中の人は『NAGARAKU』のような商品を「テレビを観るとき使うもの」として認識されているようで、大手家電量販店でも、オーディオコーナーじゃなくて、テレビコーナーの隅っこに展示されていたりします。
ーーほんとうに届けたかった「若い層」に、「どんなふうに」つかってほしかったんですか?
稲村さん:じつは、以前は営業の現場にいまして、そのときに大手量販店さんの新入社員60~70名の子たちに毎年勉強会をやっていて、その子達はJVCのコンポを担当していたんですね。
ーーおお(あ、ちょっと長めの熱い話がはじまる予感ある)
そのときに冒頭必ず「コンポ持っている人~?」って質問すると…だれもいないんです。2,3年前までは20人に対して1人ないしは多くて2人。
ーー1%…
それが去年は0。もうね、だから若い人たちはコンポを買わない!
でも、実際に彼らは売らなきゃいけない。だから、まずは彼らにコンポの音を聞いてもらうんです。僕らは、若い世代はふだんイヤフォンで音楽を聞いているからきっと「よい音っすね!」って言ってくれるもんだと思ってたら……
「新しいっす!」って言われたんです。
ーーイヤフォン以外で音楽を聞くことが、新鮮な体験だった?
稲村さん:僕らのときは当たり前だったけど、彼らにとっては当たり前のことが無いんだな、とその時に思って。
じゃあ彼らが10万円のコンポ買うか~?といったら、まず買わないし、経済的にもそんなに買えるようなもんじゃないよなって。
ーー「まだ知らないもの」に払う対価としてはかなり高いと感じそうですよね
開発担当の奥平さん:もう一つ、彼らと接していて気になったのは、「もし家でも音楽をイヤフォンで音楽を聞いてるなら、家族と話をしないよな」とか思ったんですよ。
だから、家族というか、そのまわりにいる人たちにも、”新しい!面白い!”って思ってくれるような、いままでと違う方法で音を聞かせるスタイルというものを提案できたらと。僕らの会社であるJVCってわりと長い会社で、若い人たちにすごく知名度がある会社じゃないんで、その子達に刺さるような商品を出さないとだめだなと思ってて。
それでNAGARAKUが発売されて、実際にこの商品をいろんな人に何の説明もなしに「いいから首かけて」っ言ってパッと音を鳴らすと、とりあえず「おおおおおお!!」って驚く人は多いんですよ。だから、やっぱり体験としては面白いんだなと。
ーーでもまだ、売れてはいないんすよね
開発担当の奥平さん:はい…もちろん値段は高いと思っているし、できれば1万円を切る価格帯で販売できればと思っています。とにかく体験してもらえるようになればうれしいなと思っています。
ーーというより、この商品、よく企画会議に通りましたよね。
開発担当の奥平さん:NAGARAKUの販売を決める重要な会議があって、ここで通らなかったら製品化できないやつで。10人位経営幹部がいる中で、ぼくはNAGARAKUを首にかけて、プレゼンに望んだんです。
ーーなかなかシュールな光景っす
開発担当の奥平さん:ぼくの上司が最終決定権を持っていたんですけど、その上司が「首にかかっているのが気になって資料が目に入らいない、なにそれ」って言ってましたね(笑)
で、音が鳴った瞬間に「なにこれ!おもしれーな」って言ったんですね。
じゃあ面白いということは、この後の資料の説明はしなくてもいいんですか?って言ったら、それはちゃんとやれよって。そういう感じで販売にこぎつけることができました。
ーー上司の心を掴んだのすごいっすね!でも、ぶっちゃけ、1万6000円は、高いっすよね。
営業担当の稲村さん:本音いうと1万円以下で販売したいんですが、買いやすいゾーンってそこになるだろうなって思ってて。
ただ、僕たちとしてもやったことがなかったことを、まずやってみよう!と。でその先に、その時点でもう数字とか結果ではないと分かってはいたけど、まずやることが先だねって。
それでお客さんがどんな反応をしてくれるかで色々分かることもあるだろうから、それでまたその次その次って広げていかない?って僕の上司が言ってくれたんですよね。
ーーやっぱり上司、めっちゃかっこいいじゃないすか!
営業担当の稲村さん:へへへ
ーーただ、ぼくも社会人の端くれとして感じるのですが、たしかにいい上司もいるけど、社歴の長い会社はあたらしい切り口の商品開発や販売って難しそうだなって思ってて…イライラすることありませんか?
開発担当の奥平さん:大アリです。毎日イライラしてますよw
ーーどういうことにイライラします?
開発担当の奥平さん:僕のいる部署名が「ネクストステージプロジェクト(略してNSP)」というところで去年の4月に新設された部署で、ミッションがすごく大雑把なんですよ。
そのミッションが「日本の市場を維持拡大するために商品企画から販売まで全て関与しなさい」っていうたったそれ一文なんですよ。言い換えると、何やってもいいよ~って感じで。
こういう部署が新設された背景があって、たとえばビデオカメラなど、今までうちで長くやってきた商品だけでは太刀打ちできなくなってきた。
やっぱり新しいことをやるってなると、それが成功するかしないか分からない。だから本当は面白いって思っていても、”面白い”って言ってしまうとそれが責任になって付いて回るからみんな会議では本音を言わない。遠慮しちゃう。
ただ、それは「全員の本当の総意」ではなくって。社内でも「どう?こんなの面白い?」って聞くと、目が輝く人と、よく分からないなっていう人がいますからね。
ーーわっかる、会議ってうまくいかないっすよね…わっかる…
開発担当の奥平さん:だからこそ、あたらしい切り口の商品を「ちゃんと売れるものにしていく」ことが必要なんです。
企画会議で「売れそうだね」っていう話になっても、それが本当に売れるのか、ストーリーをつくることが大事なんです。
その最初のステップが、認知してもらうこと。
買ってもらう前にまず知ってもらって、そして体験してもらって。認知のきっかけをつくることが大事なんです。
ーー営業担当としては、『NAGARAKU』を最初に見たとき、売れるって思いました?
営業担当の稲村さん:これは、売り方次第だなって思いました。実際、値段がどうとかという商品じゃないんですね。こういう使い方をして、使ってみたらよかったとか。
この商品を使って楽しいよというのを広く知ってもらうことからはじめたいと思って、まずは、リアル店舗いわゆる家電量販店に置いてもらうことに注力しました。置いても売れない商品もある中で、そこで商品を体験してもらおうと。
ーーこういうご時世ですが、ECサイトより、実店舗で売りたいっていう意向は強いんですか?
営業担当の稲村さん:もともと僕らメーカーはカタログ販売だったり、いわゆる量販店さんへ展示して販売するというのが基軸でしたが、AmazonなどのECで購入することも非常に増えてきてはいますよね。
Amazonであろうが店舗であろうが、お客さんの手に届ける場所の違いということであって、同じことだと思うんですね。
ただAmazonだと、これを”試して聞く”ことができないので家電量販で聞けるようにしたいし、それを変な話ですけど帰りの電車でポチッと通販で買ってもらってもいいわけですよ。
逆もしかりで、ECで在庫を見てもらって面白そうって家電量販店に行って買ってくれてもいいですよね。いろんなスタイルで商品を広めていきたいと思っています。
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JVCさんのお話を伺っていると、あたらしいものを生み出すためのわずかなきっかけを見逃さず、それを形にするために会社という組織のなかで戦っている姿がありありと浮かびました。2人とも、すごくかっこいい!
たしかに『NAGARAKU』はまだ多くのひとに届いていないかもしれないけど、情熱と挑戦が生み出したカオスなスピーカーは、一度試してみる価値はありそうです。ぜひぜひ、マイナビストアで買ってください!!!!!
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