“江戸に咲いた大輪の華、そのからくりを解き明かましょう”
映画『木挽町のあだ討ち』
2月27日(金)全国公開

直木賞と山本周五郎賞、日本を代表する文学賞を W 受賞。歴代 3 人目となる快挙を成し遂げた永井紗耶子の『木挽町のあだ討ち』。巧みなミステリー構造は「このミステリーがすごい!2024 版」など数多くのミステリー賞にもランクインした。
仇討ち(題名が“あだ討ち”となっていることには深い理由がある)に関わる人々一人ひとりのモノローグが章ごとに連なり、ページをめくる手が止まらない。そして読者は最後の最後に思ってもみなかった感涙に導かれる――。
まさに「読む」醍醐味に満ちた作品を、いかに「観せる」のか。
大きなハードルを軽やかにクリアし、ミステリーの先にある人情を鮮やかに立体化したのが、映画『木挽町のあだ討ち』。

映画はいきなり、クライマックスからスタート。仇討ちがダイナミックな一大活劇として繰り広げられる。劇中の見物人と映画の観客が一体化するような臨場感。そこから一転、軽妙な語り口となる。飄々としながらもどこか謎めいた主人公が、森田座の個性的な面々と触れあいながら、仇討ちの全貌を探り当ててゆく。
回想形式による推理劇の構造だが、随所にユーモアが宿り、人間味豊かで多種多様な人物たちの群像は彫りが深く味わい深い。テンポよく颯爽と進むので、あれよあれよという間に感動のラストになだれ込む。

一筋縄ではいかない主人公、総一郎を硬軟自在の闊達さで、奥行き豊かに演じるのは、柄本佑。

「あだ討ち」の両者、菊之助と作兵衛の魂を、長尾謙杜と北村一輝が熱く体現し、森田座の面々を瀬戸康史、滝藤賢一、高橋和也、正名僕蔵と言った芸達者たちが粋に演じる。脇を固める山口馬木也、イモトアヤコ、愛希れいか、野村周平、石橋蓮司、沢口靖子らの妙演も見逃せない。

そして、森田座の座付作家にして、この謎の全てを仕掛けた黒幕、篠田金治に扮した名優、渡辺謙が燻銀の存在感で締める。粒だったキャラクターと演技が織り成す、味のある集団劇としても見応えは満点だ。
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映画『木挽町のあだ討ち』
文化七年(1810)一月十六日、江戸・木挽町。歌舞伎の芝居小屋「森田座」では『仮名手本忠臣蔵』が大入満員で千穐楽を迎えていた。
その仇討ちは、舞台がはねた直後、森田座のすぐ近くで起きた。芝居の客たちが立会人と化し見守る中、美濃遠山藩士・伊納菊之助(長尾謙杜)が、父・清左衛門(山口馬木也)を殺害し逃亡していた男、作兵衛(北村一輝)の首を見事、討ちとったのである。雪の舞う夜、若き美男子が成し遂げたこの事件は「木挽町の仇討ち」として、江戸の語り草となった。
それから一年半後、同じ遠山藩で、菊之助の縁者を名乗る加瀬総一郎(柄本佑)が森田座を訪れる。総一郎にとってこの仇討ちは、腑に落ちぬ点が幾つかあり、それを解明したいのだという。
あの心優しい菊之助が、あんな大男の作兵衛をどうやって?
そもそも美濃しか知らない菊之助が、どうやって江戸の森田座に辿り着いたのか?
早速、客の呼び込みをしている木戸芸者の一八(瀬戸康史)をつかまえる。話を聴くと、どうやら菊之助は森田座の厄介になりながら、仇討ちの機会を窺っていたらしい。立師の相良与三郎(滝藤賢一)、元・女形の衣裳方、芳澤ほたる(高橋和也)、小道具方の久蔵(正名僕蔵)、その妻・お与根(イモトアヤコ)といった森田座の面々から次々に語られていく菊之助の素顔。だが、森田座を取りまとめる重鎮、戯作者の篠田金治(渡辺謙)は生憎、上方に出張中。
どこか腑に落ちない。何か隠されている気がする。
そして金治が帰還し、ついに事件の日に起こった驚くべき真相が明かされる!そこには芝居町らしいカラクリと、森田座の人々が織りなす心温まる粋な人情が秘められていた。
■原作:永井紗耶子『木挽町のあだ討ち』(新潮文庫刊)
■監督・脚本:源孝志
■出演:柄本佑
長尾謙杜 瀬戸康史 滝藤賢一
⼭⼝⾺⽊也 愛希れいか イモトアヤコ 冨家ノリマサ 野村周平
⾼橋和也 正名僕蔵 本⽥博太郎 ⽯橋蓮司
沢⼝靖⼦ 北村⼀輝
渡辺謙
■企画協力:新潮社
Ⓒ2026「木挽町のあだ討ち」製作委員会 Ⓒ2023 永井紗耶子/新潮社