目次
CONTENTS
高校生のうちに資格を取得するメリット
資格習得はどんなものでも簡単な道のりではありません。しかし将来的に進学や就職に役立つメリットは想像以上にたくさんあります。特に大学入試で有利になる資格・検定は多く、推薦AO試験はもちろん、一般試験でも加点だけでなく、科目試験自体を免除される場合まであります。またメンタル面でのメリットも。資格に挑戦することで自分の現在の実力を把握でき、習得できれば学校生活だけでは味わえない達成感も得られ、自信にもつながります。検定・資格試験は申し込みから実際の試験まで期間が空いている場合が多いので、目標を定め計画的に動くことも大切です。夏休みの自由な時間を使って、将来の自分のために一歩踏み出し、資格にチャレンジしてみましょう!
語学系の資格
語学系の資格は進学・就職に有益に働く代表格です。それぞれの特徴を見ていきましょう。
実用英語技能検定(英検®️)
実用英語技能検定(英検®)は幅広い世代が受験している国内最大級の英語検定試験の一つです。成績表には合否に加えて、英検CSEスコア(Common Scale for English)の記載があり、大学受験において取得級数や英検CSEスコアが評価や優遇制度の対象となることがあります。2級以上の資格実績は一般選抜や総合型選抜でも有効に活用できるので、まだ進路を決めていない人もぜひ挑戦しておきたい資格です。
一度取得した級や英検CSEスコアは生涯有効ですが、大学受験に活用する場合は出願時から2年以内という期限を設けている学校もあるので確認が必要です。
実用英語技能検定(英検®)には7つの級があり、どの級からでも試験可能です。
● 5級(レベル: 中学初級程度)
一次試験: 筆記25分、リスニング約20分
二次試験: スピーキングテスト
● 4級(レベル: 中学中級程度)
一次試験: 筆記35分、リスニング約30分
二次試験: スピーキングテスト
● 3級(レベル: 中学卒業程度)
一次試験: 筆記65分、リスニング約25分
二次試験: 面接約5分
● 準2級(レベル: 高校中級程度)
一次試験: 筆記80分、リスニング約25分
二次試験: 面接約6分
● 2級(レベル: 高校卒業程度)
一次試験: 筆記85分、リスニング約25分
二次試験: 面接約7分
● 準1級(レベル: 大学中級程度)
一次試験: 筆記90分、リスニング約30分
二次試験: 面接約8分
● 1級(レベル: 大学上級程度)
一次試験: 筆記100分、リスニング約35分
二次試験: 面接約10分
※4級・5級スピーキングテストは一次試験の合否に関わらず、お申し込みいただいた方全員がご受験いただけます。対面式の面接ではなく、コンピューター端末を用いた録音式で、ご自宅で受験可能です。なお、級認定は一次試験のみで判定します。
※2025年に2級と準2級の間に新設級(準2級プラス)が加わる予定です。
※2024年度第1回検定より、3級以上の級(1級、準1級、2級、準2級、3級)において出題形式がリニューアルされました。英検S-CBTは2024年度5月実施分よりリニューアル。今後も変更が生じる場合がございます。実用英語技能検定(英検®)のwebでご確認ください。
受験方法は主に2種類あります。
英検(従来型)
年3回の試験日に受験会場で実施する試験のこと。英検協会が設置する本会場のほか、登録された学校や塾などの準会場で受験可能です。
今から申し込みできる直近の試験は2024年第二回検定となります。
申し込み受付期間:7/1(月)〜9/9(月)
一次試験日程:本会場10/6(日)、準会場9/27(金)・9/28(土)・9/29(日)・10/4(金)・10/5(土)・10/6(日)のうち責任者が決めた1日(学校や塾の責任者にご確認ください)
詳細はこちら
英検S-CBT
原則毎週土日、1日で4技能をパソコンで受験することが可能な試験のこと。対象級は準1級~3級で、英検(従来型)と同じ資格です。受験日や会場を自分で選択できるので、習いごとや部活などで英検(従来型)の日程が合わない方にもお勧めです。
現在申し込み受付中の試験は2024年8月実施分です。試験実施日や申し込み方法はこちらをご覧ください。
TOEIC® Tests
日常生活やグローバルビジネスにおける活きた英語の力を測定する、世界共通のテストです。海外留学を考えている人や国際的に活躍したい夢がある人は挑戦してみましょう。
特徴として、聞く・読む力を測る TOEIC® Listening & Reading Test と、話す・書く力を測るTOEIC® Speaking & Writing Tests により、4技能(聞く・読む・話す・書く)全ての英語コミュニケーション能力が測れます。テスト結果は合格・不合格ではなくスコアで表示されるので、「現在地の正確な把握」や「目標設定」が可能で、自分なりのペースで取り組めます。
詳細はこちらをご覧ください。
TOEFL®
TOEFL®(Test of English as a Foreign Language)は、英語を母語としない人々を対象に開発された世界基準の英語能力測定試験です。世界160か国以上の大学・大学院、その他機関が、入学選考、奨学金選考、などで英語力の証明としてTOEFLのスコアを利用しています。海外の大学への留学・進学時には公式スコアレポートの送付が求められる場合も多くあります。将来的に海外で活躍したい夢がある高校生には是非挑戦してもらいたい検定のひとつです。
近年、TOEFL iBT® Special Home Edition(自宅受験型TOEFL iBT)の実施も開始され、会場受験と併せて受けることが可能となり、部活などで多忙な人や遠方の人でも挑戦しやすくなりました。会場で実施するTOEFL iBTは、全国各地の会場で実施されています(年間50日程度。土日に実施)。試験開始時間も午前と午後あり、合わせると年間で計80回以上実施されています。テスト日・会場は、約6ヶ月先の日程の中から選択することができます。
また9月30日まで、歴史的な円安を受け、受験料減額も実施しています。
詳細はこちらをご覧ください。

IELTS
International English Language Testing System(IELTS:アイエルツ)は、英語圏への留学や就労、移住を志す人の英語力を評価するために作られたテストです。オーストラリア、アメリカ、イギリス、カナダなど世界140カ国で11,000以上の期間がIELTSを受け入れ基準として認定しています。
日本英語検定協会の運営するIELTSに申し込みを行う場合、コンピューター版・ペーパー版の2種類が選択でき、コンピューター版の場合は特定日を除くほぼ毎日、東京(東京駅八重洲口直結)または大阪(西梅田/北新地)の公式テストセンターで受験可能で、ペーパー版の場合は特定日に北海道、東北、関東、北陸・甲信越、東海、関西、中国地方の幅広い地域で受験いただけます。また英検協会への申込特典として、40回分の模擬テスト、解説動画、IELTS専門家によるフィードバック等の無料学習サポートが申込完了日から試験日の翌日まで利用できるため、夏休み中に初めてチャレンジする高校生にもおススメの試験です。
詳細は日本英語検定協会のIELTSウェブサイトをご覧ください。
日本漢字能力検定
英語系の資格と並んで入試・就職で評価される代表格のひとつが日本漢字能力検定です。取得した漢検の級に応じて、入試の点数に加算されたり、合否判定の際に考慮されたり、資格取得者に対する評価内容は大学によって異なりますが、入試で漢検を評価する大学・短大は、全体の65%もあるとされています。
また、検定を通して身につけた漢字力や語彙力は、国語はもちろん全教科の土台となります。授業の理解度が上がったり、テストの問題文の内容がすぐ理解できたりと、高校生の勉強の基礎力向上にもつながります。2級や準2級といった上位級ほど評価・優遇する学校数が多いので、最終的な目標の級を決めて、入試までに取得する計画を立てて取り組んでみましょう!
詳細はこちらをご覧ください。
ビジネス系の資格
ビジネスの場で活かせる資格にはどんな種類があるのでしょう。高校生からでも受験可能な資格を紹介してきます。
ビジネス実務マナー検定
ビジネスパーソンとしての判断・行動が適切にできるかどうか、人間関係やマナー、話し方を理解しているか、などが問われます。 アルバイト探しや就職活動の際にも履歴書に記載でき、サービス業全般はもとより、秘書やホテルなどの接客業、旅行業界、福祉関係などに至るまで有利と見なされる資格です。
詳細はこちらをご覧ください。
秘書検定
秘書検定は、社会に出て働く人なら誰でも備えておかなければならない基本的な常識を、秘書技能という名称に集約して検定問題として出題しています。秘書を目指す人だけでなく、将来社会に出て働く人全てに有用な資格です。ビジネスの場で「感じがよい」と思われるには何が必要なのかを、試験問題を通して学べるので、就職、アルバイトなどの面接対策にもなります。
秘書検定はペーパー試験に加えて随時受験できるCBTの形式もあります。
詳細はこちらをご覧ください。
全商簿記 簿記実務検定試験
全商簿記は、正式名称を「簿記実務検定試験」といい、公益財団法人の全国商業高等学校協会が主催する簿記検定のことです。 受験者は商業科や商業高校の高校生が多く、学校で学習した簿記に関する知識が問われます。大学受験と違い、全商簿記は力試しの側面も多いですが、上級取得は就職・転職にも有益です。また推薦入試で1級取得を推薦基準としている大学や短大も見られます。
詳細はこちらをご覧ください。
IT系の資格
進学でも就職でも、あらゆる場面でパソコンスキルは求められるもの。持っていると差がつくIT系の資格を紹介していきます。
マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)
マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)は、マイクロソフト社が主催する、Excel・WordなどのMicrosoft Office製品の知識・操作スキルを客観的に評価・証明する資格試験です。試験は実際にパソコンを操作する実技形式で行われ、MOSを取得することは実践的なパソコンスキルを有することの証明となり就職試験にも有利です。大学入試でも推薦・AOであればアピールポイントにもなります。
また、就職だけでなく大学進学後にはWordやPowerPointを使う機会も増えるので、勉強することで使用方法に慣れていける側面もあるでしょう。
詳細はこちらをご覧ください。
ITパスポート試験
ITパスポート試験は、ITに関する基礎的な知識が証明できる国家試験です。多くの企業は就職希望の学生に対して、表計算ソフトやワープロソフトの操作能力だけでなく、情報セキュリティや情報モラルの基礎知識といったIT活用力を求めており、IT化が進んだ現代には必須の試験のひとつといえます。また、入試優遇や単位認定などで活用する大学も多くあります。
試験も全国各会場で多数日程を設けているので、夏休みからでも挑戦しやすい試験です。
詳細はこちらをご覧ください。
プログラミング能力検定
プログラミングはプログラミングの基礎となる知識を測るための試験です。順次処理、条件分岐、繰り返し、変数など、プログラミングの概念の理解度を体系的に分析・評価することで能力を詳細に測り、学習成果を証明し、その後の効果的な学習に繋げることができます。また2022年から高校で必修化された「情報」に含まれているプログラミング領域の基礎知識を網羅しており、2025年より大学入学共通テストに導入される「情報」の対策にも繋がります。
実際に国立大学や私立大学での総合型選抜の加点対象にも採択されており、現役高校生はトライする価値がある最新の資格のひとつです。
詳細はこちらをご覧ください。
趣味系の資格
興味・関心のあることにとことん打ち込んでみたいなら、趣味系の資格がいかがでしょう。実は種類が豊富にあるんですよ。一部を紹介してきます。
色彩検定
色彩検定とは色に関する幅広い知識や技能を問う検定試験です。文部科学省後援の検定試験で、ファッション、インテリア、のデザイナーを目指す人はもちろん、販売、企画、事務といった幅広い職種を目指す人にも役立つ検定です。
詳細はこちらをご覧ください。
アロマテラピー検定
アロマテラピーの効用は、近年ビジネスや医療・介護の現場でも注目され、安全に実践できる知識が求められています。学びを深めることで、趣味としての資格から将来的に幅広い仕事にも活かすことができ、アロマテラピーのスペシャリストとして、活躍の道にもつながります。
詳細はこちらをご覧ください。
そのほか、ねこ検定、ドローン検定、コーヒーマイスター、筋肉のこと知ってますか検定など趣味を生かした民間検定は多数あるので興味がある方は探してみてください。
将来を考えた時に役立つ資格はこの他にもたくさんあります。資格は取得することが一番の目的ではありますが、その過程では計画を立てたり、怠けたい気持ちを制して努力したり、自分が苦手と思う分野に挑戦したり、新しい自分に出会い、成長できるきっかけにもつながります。各資格のホームページも充実しているので、自分にピッタリの資格を見つけて挑戦してみましょう!