2024年上半期のトレンドランキングは、コト部門でランクインした「猫ミーム」の動画内で使用されていたフレーズがコトバ部門でもランクイン。また、ウタ部門1位の「Bling-Bang-Bang-Born」が起点となって、アニメやダンスが話題になり、コト部門で「BBBBダンス」がランクインするなど、部門を越え流行していく傾向もみられた。
前年から話題を集めていたSNS「BeReal.」は10代女子の定番SNSとしての地位を確立。さらに、コト部門では映画やアニメ、モノ部門ではお菓子やフードがランクイン。近年の傾向と変わらず、トレンドの情報元はTikTokでありつつも、TikTok上で流行りを見聞きするだけでなく、実際に購入したり劇場に足を運んだりなどリアルに体験したものが票を集める結果となった。
計5部門のトレンドランキング最新版をお届けします。
■ヒト部門編
1位 『ME:I(ミーアイ)』
日本最大級のサバイバルオーディション番組「PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS」、通称「日プガールズ」で選抜され、4月にデビューを果たした11人組ガールズグループ。番組を見ていた10代女子が多く、番組のテーマソングもウタ部門9位にランクイン。
この度は、このようなランキングでME:Iが1位を獲得させて頂けたことを、本当に光栄に思います!! まさにME:Iは「未来のアイドル」というテーマを掲げて、今の若い世代にとってファッションや音楽や様々な分野でのアイコンとなるアイドル像を目指しているグループです。 デビューしたばかりでまだまだこれからですが、大きく、一歩前進できたような気がして、心から嬉しく思います(^^) これからも、もっともっと愛される、常にホットなグループあり続けられるようメンバー11人皆でME:Iらしく頑張ります!!
2位 『NewJeans』
韓国の5人組ガールグループが昨年に引き続きランクイン。彼女たちの楽曲やファッションは常に10代女子の注目を集め、話題が尽きない。2024年6月には日本デビューを控えており、海外アーティスト史上最速となる東京ドームでの単独公演も開催予定。さらなる旋風を巻き起こすことが期待され、今後も目が離せない。
3位 『なこなこカップル』
「なごみ」「こーくん」の愛称で人気を誇るカップルYouTuber。チャンネル登録者数は159万人(2024年5月時点)を超え、モデルやタレントなど個人での活動も幅広く行っている。2024年3月に開催された「東京ガールズコレクション 2024 SPRING/SUMMER」の中で、結婚を発表。10代女子の間では「以前から人気だったが、結婚報告で今年はより話題になった」という声が多かった。
4位 『宮世琉弥』
2024年3月公開の映画「恋わずらいのエリー」で初主演を務めると10代女子の間で話題に。今年は4月期ドラマ「くるり~誰が私と恋をした?~」や6月公開映画「おいハンサム!!」 など数多くの作品に出演するとともに、シンガーソングライター「Ryubi Miyase」としても活動をスタートさせ、マルチな才能を発揮している。
5位 『松田元太』
男性アイドルグループ「Travis Japan」のメンバー。ドッキリ企画など数々のバラエティ番組に出演すると、「天然なキャラクターが面白い」と10代女子の間でも話題となり、注目を集めている。さらに2024年4月期ドラマ「東京タワー」に出演するなど俳優業でも活躍の場を広げている。
■コト部門編
1位 『猫ミーム』
TikTokをはじめ、YouTubeやX上でも大流行した猫ミームが1位に。猫ミームとは、思わずクスッと笑ってしまうようなエピソードやあるあるネタを、猫の画像や動画を素材として、コメントやキャプションをつけて再編集した動画のこと。10代女子が口を揃えて「自分で動画を作ったりはしないけど、とにかくSNSでよく流れてきた」と回答していた。
2位 『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』
興行収入40億円以上を記録した大ヒット作がランクイン。福原遥・水上恒司主演の、戦時中の日本にタイムスリップした女子高生と、特攻隊員の青年の恋を描いたラブストーリー。映画の公開は2023年12月8日だったものの、徐々に人気が高まり2024年の上半期も10代女子の間で話題に。「切ないストーリーに心を打たれた」「周りの友達がみんな見に行っていた」などの声が挙がった。
3位 『変な家』
YouTubeの再生回数2000万回を超えるミステリー動画の映画化作品。ユーチューバーの雨穴(うけつ)が3年ほど前にWEBメディアで公開した記事「不動産ミステリー 変な家」をベースにした内容となっている。独特な世界観と、ホラーテイストの見ごたえのあるストーリーに好奇心がくすぐられた10代女子が多いようだ。
4位 『BBBBダンス』
ウタ部門第1位の「Bling-Bang-Bang-Born」の曲に合わせて踊るダンスがコト部門としてもランクイン。アニメ「マッシュル-MASHLE-」とコラボしたPVの中で、両手をあわせて左右に揺れるサビの振付が元ネタとなり、SNSでバズった。サビ以外もオリジナルの振付を考案するなど、多くのTikTokerがダンス動画をアップし、さらなる盛り上がりをみせていた。
5位 『劇場版ハイキュー!!ゴミ捨て場の決戦』
バレーボールにかける高校生たちの熱い青春を描いた人気漫画原作のアニメ「ハイキュー!!」の劇場版作品。公開されるや否や10代女子の間で話題となり、「今までアニメを見ていなかった人でもハマっていた!」「毎回入場者特典が変わるからリピーターが多い」などの声が多く、熱量の高さが伺えた。
■モノ部門編
1位 『ハッピーセット「ハローキティ50周年」』
マクドナルド「ハッピーセット」とハローキティ50周年を記念したコラボレーションが堂々の1位に。セットのおまけとしてついてくる全50種類のキティのぬいぐるみがかわいいと、10代女子の間で人気となり、「ぬいぐるみが欲しくてマックをハシゴしたけど、全然買えなかった」という声も。
2位 『平成女児チョコ』
平成に小学生の女の子が作っていたような、溶かしたチョコをアルミカップに流し入れ、上からカラフルなスプレーチョコや銀色のアラザンをふりかけた手作りチョコのことで、バレンタインデーに話題となった。小学生当時にそのチョコを作っていたミレニアム世代からは「懐かしい!」という声が挙がったが、Y2Kブームが続いている10代女子にも刺さったようだ。
3位 『アサイーボウル』
2013年頃に大きなブームを巻き起こしたアサイーボウルの人気が再燃。特に表参道では専門店がひしめき合い、行列ができるほどの人気ぶりだ。SNSで話題となった「THE_B」や2024年4月にオープンしたハワイの大人気店「ラニカイジュース」など、人気の専門店が増えておりこれからもブームは続きそうだ。
4位 『500種類の名前入りコアラのマーチ』
2024年に40周年を迎える「コアラのマーチ」が、記念として500種類の名前入りビスケットに切り替え販売した。インタビューでは、「知ってる人の名前を探して、見つけたらその子にプレゼントしてた」「推しの名前が出てくるまで買ってた」などの声が聞かれ、さまざまな楽しみ方をしていたようだ。
5位 『シャインマスカットボンボン』
関東エリア限定のファミマで販売されたお菓子。売り切れ店舗が続出し、どこに行っても買えない幻のお菓子として話題となった。「ファミマを何件も回ったけど買えなかった」と、残念がる声が多数聞かれた。
■コトバ部門編
1位 『BeRealきた』
2023年のモノ部門にランクインしていた「BeReal.」は、今や10代女子にとって欠かせないSNSのひとつ。アプリから通知が届き、2分以内に写真を撮影して投稿しなければならない仕組みだが、通知のタイミングはランダムであるため、突然通知が来ると、「BeRealきた!」と反応するのが日常となっているようだ。
2位 『それガーチャー?ほんまごめんやで』
ドラマ「ゼイチョー~「払えない」にはワケがある~」の劇中において、菊池風磨と今井アンジェリカの掛け合いとして使用されたことが発端となり、様々なアイドルやインフルエンサーの間で浸透していった。「それガ―チャー?」とは「それ本当?」を意味しており、10代女子の間では、誰かが「それガーチャー?」と言うと、合いの手のようにみんなで「ほんまごめんやで」と言って盛り上がるのが定番となっているようだ。
2位 『チピチピチャパチャパドゥビドゥビダバダバ』
猫ミームの素材として使用されたフレーズがコトバ部門でランクイン。実はチリで20年前にリリースされた「Dubidubidu(ドゥビドゥビドゥ)」という曲のフレーズであり、1度聞いたら耳から離れない中毒性の高さが話題に。「ついつい口ずさんでしまう」という10代女子の声が多く挙がった。
4位 『ハッピーハッピーハッピー』
2位「チピチピチャパチャパドゥビドゥビダバダバ」に続き、「ハッピーハッピーハッピー」も猫ミームの素材として使用されたフレーズ。猫ミームでよく耳にしたという声がある中で、「普段学校で使う」という10代女子の意見もあった。ポジティブでリズミカルな点が10代女子の間でも親しまれたのかもしれない。
5位 『~ちゃむ』
Z世代に人気のクリエイター「可哀想に!」が手掛けるキャラクター「んぽちゃむ」の口癖から生まれたコトバ。2023年のトレンドランキングではモノ部門4位で「んぽちゃむ」がランクイン。さらに10代女子の人気は上昇し、「んぽちゃむ」のショート動画で登場する語尾「~ちゃむ」を真似して、普段の会話やSNSでのやりとりの際に使用することが流行ったようだ。
■ウタ部門編
1位 『「Bling-Bang-Bang-Born」Creepy Nuts』
テレビアニメ「マッシュル-MASHLE-」の主題歌としてCreepy Nutsが書き下ろした楽曲で、リリース後は瞬く間に大ヒット。10代女子の間では「歌うのが難しいが、癖になる」と話題になった。アニメはもちろん、楽曲名の頭文字をとった「BBBBダンス」がTikTokで流行し、アニメ・ダンスともにコト部門にもランクイン。10代女子の2024年上半期の話題の中心となった。
2位 『「晩餐歌」tuki.』
突如登場した高校生アーティストtuki.のファーストデジタルシングルが2位にランクイン。TikTokで公開された「晩餐歌」は一気に話題となり、Spotifyの「バイラルトップ50 - ⽇本」では初登場で1位を獲得するなど各音楽チャートでランクイン。YouTubeで公開中のMVは4280万回超え(2024年5月時点)と異例の記録となっている。「晩餐歌はカラオケでよく歌う!」という声が多く、10代女子の新たな定番曲となっているようだ。
3位 『「全方向美少女」乃紫』
作詞・作曲に加えて、編曲・映像制作に至るまでセルフプロデュースを行うソロアーティスト・乃紫(noa)の楽曲。TikTokで曲が公開されると、“TikTok Weekly Top“で2週連続1位を獲得。「正面で見ても横から見ても下から見てもいい女」のフレーズに合わせてアングルを変えながら撮る動画が10代女子の間で流行し、人気となった。
4位 『「幾億光年」Omoinotake』
コト部門6位にランクインしたドラマ「Eye Love You」の主題歌。YouTubeで公開されているMVは2782万回を超えている。(2024年5月時点)近年、10代女子の流行の起点はTikTokが多くなっているが、今回はTikTokよりもドラマの主題歌として好きになった、流行ったという声が印象的だった。
5位 『「♡人生♡」コレサワ』
配信リリースは2023年4月だが、Z世代の間でじわじわと人気になり、TikTokでサビ部分の音源や振付動画が拡散されて2024年上半期にバズった。インタビューでは「高校生活の写真並べて音源を♡人生♡にするのが卒業シーズンに流行った」との声があがると共感する10代女子が多かった。
※ランキングの詳細は、「マイナビティーンズラボ」で公開中!
https://cm-marketinglab.mynavi.jp/column/2024kamihankitrend/
『マイナビティーンズラボ』とは?
「マイナビティーンズラボ」は、ティーン向けプロモーション事例やティーンの最新トレンド、7,000名以上のJKメンバーで自主調査したリサーチデータなど、ティーンのプロモーションをお考えの方に役立つ情報発信を行うサイトです。(https://cm-marketinglab.mynavi.jp/teenslab/)
なお、10代女子へのトレンド調査・ランキング発表は2015年から行っており、今年で10年目です。
マイナビティーンズラボ
「2024年上半期10代女子が選ぶトレンドランキング」
調査方法:『マイナビティーンズ』メンバー78名よりフリーアンサーで抽出したワードの中から、JK編集部が5つのジャンルごとに30項目をピックアップ。その中から『マイナビティーンズ』会員と外部調査会社のパネルにアンケート調査を実施
回答数 :13〜19歳の女性682名(複数選択式)
調査期間:2024年4月11日(木)~2024年5月7日(火)