突然ですが、以下2つの英語表現を見て、それぞれの使い方を説明できますか?
Who do you think …?
Do you know who …?
ネイティブから上記のように質問された場合、それぞれ適切な回答の仕方が異なります。
今回の記事を読めば、“Who do you think …?” と “Do you know who …?” の違いを明確に理解でき、日常英会話でどちらの質問をされても、迷わずに正しい形で答えられるようになりますよ。
- 結論:“Who do you think …?” は“Yes” or “No” で答えられないが、“Do you know who …?” は答えられる
- “Who do you think …?” は“Yes” or “No” で答えられないオープンクエスチョン
- “Do you know who …?” は“Yes” or “No” で答えられるクローズドクエスチョン
- “Who do you think …?” と “Do you know who …?” の違いについて理解度チェッククイズ
- “Who do you think …?” と “Do you know who …?” の違いまとめ!“Yes” or “No” で答えられるかがポイント
結論:“Who do you think …?” は“Yes” or “No” で答えられないが、“Do you know who …?” は答えられる

“Who do you think …?” と“Do you know who …?” の最大の違いは「“Yes” or “No” で答えられるかどうか」です。
“Who do you think …?”と質問された場合、相手は“Yes” or “No” で答えられません。
一方“Do you know who …?”と聞かれた場合は、“Yes” or “No” で答えられるのが特徴です。
Who do you think …? | Do you know who …? | |
---|---|---|
形式 | “Yes” or “No” で答えられない (オープンクエスチョン) | “Yes” or “No” で答えられる (クローズドクエスチョン) |
和訳 | 誰が〜すると思いますか? (⇒ 答えは「〇〇(人名)」) | 誰が〜するか知ってる? (⇒ 答えは「はい」か「いいえ」) |
例文 | Who do you think will be visiting us? (誰が訪ねてくると思いますか?) | Do you know who will be visiting us? (誰が訪ねてくるか知っていますか?) |
“Who do you think …?” は、 “Yes” や “No” だけでは答えられず、質問の答えは通常、人名をはじめ具体的な情報になります。
これは相手の具体的な意見や予測を尋ねる質問「オープンクエスチョン」です。
一方“Do you know who …?” は、“Yes” か “No” で答えることができます。
相手に特定の情報を「知っているか否か」をシンプルに尋ねる質問「クローズドクエスチョン」です。
つまり、冒頭に“Who” が来る文は、“Yes” “No” で答えられず、冒頭に“Do you” が来る文は“Yes” “No” で答えられます。さらに詳しく解説するので見ていきましょう。
“Who do you think …?” は“Yes” or “No” で答えられないオープンクエスチョン

“Who do you think …?” はオープンクエスチョン形式で、相手の意見・予測を尋ねる質問です。質問の答えは “Yes” か “No” で答えることができません。
以下の例文を読んで、“Yes” か “No” で答えられるかどうか確認してみてください。
Who do you think made this delicious cake?
(このおいしいケーキを作ったのは誰だと思う?)
Who do you think is the best candidate for the job?
(その仕事に最も適任なのは誰だと思いますか?)
Who do you think will be the next Nobel Prize winner in literature?
(次のノーベル文学の受賞者は誰だと思いますか?)
“Who do you think …?” の例文はいずれも、「誰だと思うか」を尋ねているため、答えには“Yes” か “No” が続きません。回答すべき内容は具体的な人名ですね。
“Do you think~” という疑問の前に、「誰なのか」を訊ねる“who” を付けることで、「誰が~したのか」を確かめる文章が成立するのです。
この形式の疑問文が成立するのは、 “who” だけではありません。
“where” を付けて「どこに」あるのか、“when” を付けて「いつ」か確認するなど、さまざまな疑問詞を使って表現できますよ。
Where do you think my keys are?
(私の鍵どこにあると思う?)
When do you think they will arrive?
(彼らはいつ到着すると思いますか?)
What do you think the best movie is?
(あなたは最高の映画は何だと思いますか?)
Why do you think she is depressed?
(彼女はなぜ落ち込んでいるんだと思いますか?)
How do you think we can solve this problem?
(この問題をどうやって解決できると思いますか?)
ちなみに“who you are”(君が誰なのか)と組み合わせて、“Who do you think you are?” にすると、「お前は何様だよ」という意味になります。
乱暴な言い回しなので、くれぐれも外国の人と会話中に、間違えて口にしないよう気を付けましょう。
なお洋画や洋楽では頻出するフレーズなので、覚えておいて損はありません。意味を知ったうえで聞き取ると、映画のワンシーンや歌詞の一節のニュアンスが分かり、「こういう意味だったのか!」と納得できるはずですよ。
英語のコンテンツに触れて、字幕に頼らなくても意味が理解できた瞬間は、非常に嬉しいものです。せっかくですから、その瞬間を重ねて、英語学習の楽しさを味わってみてくださいね。
“Do you know who …?” は“Yes” or “No” で答えられるクローズドクエスチョン

“Do you know who …?” は、クローズドクエスチョン形式で、相手に特定の情報を知っているかどうかをシンプルに尋ねる表現です。質問の答えは “Yes” か “No” で答えることができます。
Do you know who is coming to the party tonight?
(今夜のパーティに来るのは誰か知っていますか?)
Do you know who lives next door?
(隣に住んでいるのは誰か知っていますか?)
Do you know who organized this fantastic event?
(この素晴らしいイベントを企画したのは誰か知っていますか?)
“Do you know who …?”の例文はいずれも、「知っているか」「知らないか」を尋ねているため、“Yes” か “No” で答えることができますよね。
ただし、実際の英会話では、返事の後に詳しい情報・意見が続くことが多いです(日本語の会話でも、“Yes”(はい )か “No”=(いいえ) だけで返事を終える人は、ぶっきらぼうな印象になってしまいますよね)。
A:Do you know who lives next door?
(隣に誰が住んでいるか知っていますか?)
B:Yes, I know. A friendly couple came to greet us last week. They introduced themselves as the Suzukis.
(うん、知ってるよ。先月感じのいいご夫妻が挨拶に来てくれたよ。鈴木さんと言っていたよ。)
上記の会話例では、「誰が住んでいるか知っているか」について、“Yes” で答えた後、どのような人が住んでいるのか補足説明しています。
このように、実際の会話の場面では “Do you know who …?” に対して、“Yes” か “No” で答えた後に、情報を付け加えていくことがポイントです。丁寧に説明することで、ぶっきらぼうではない、自然なやり取りになりますよ。
“Who do you think …?” と “Do you know who …?” の違いについて理解度チェッククイズ
“Who do you think …?” と “Do you know who …?” の違いに関する理解度を、クイズ形式でチェックしましょう!
以下の文章を、“Who do you think …?” と “Do you know who …?” のいずれかを使って英訳してください。
またそれに対する答えが、オープンクエスチョンかクローズドクエスチョンか答えてください。
a) 次の大統領になるのは誰だと思いますか?
b) このプロジェクトの責任者が誰か知っていますか?
解答
a) Who do you think will become the next president?
答え:オープンクエスチョン
→誰が次期大統領になるか質問されているので、「はい」「いいえ」では答えられない
b) Do you know who is in charge of this project?
答え:クローズドクエスチョン
→担当者が誰か知っているか否かを質問されているので、「はい」「いいえ」で答えられる
“Who do you think …?” と “Do you know who …?” の違いまとめ!“Yes” or “No” で答えられるかがポイント
あらためて、“Who do you think …?” と “Do you know who …?”の表現の違いをまとめると、以下の通りです。
Who do you think …? | Do you know who …? | |
---|---|---|
形式 | “Yes” or “No” で答えられない (オープンクエスチョン) | “Yes” or “No” で答えられる (クローズドクエスチョン) |
和訳 | 誰が〜すると思いますか? (⇒ 答えは「〇〇(人名)」) | 誰が〜するか知ってる? (⇒ 答えは「はい」か「いいえ」) |
例文 | Who do you think will be visiting us? (誰が訪ねてくると思いますか?) | Do you know who will be visiting us? (誰が訪ねてくるか知っていますか?) |
「“Yes” or “No” で答えられるか(「オープンクエスチョン」か「クローズドクエスチョン」か)」
によって違いが明確になる点を押さえれば、理解しやすいと思います。
実際に口に出して使ってみることで定着していくので、ぜひ今回の例文を音読しながら、復習してみてくださいね。
自分でそれぞれの質問を使ったQ&A形式の英文を作ってみるのも、使い方をマスターしやすいのでおすすめ。実践の場で質問されたとき、瞬時に適切な答え方ができるようになりましょう!