【今回のテーマ】
such +a+形容詞+名詞
so+形容詞+a+名詞
“such” や “so” は、英語の学習中や英会話のシーンでよく登場する基本単語で、上記はかなり便利な表現です。しかしその用法が多岐にわたるため、使いこなすのが難しいと感じる方も多いのではないでしょうか?
特にこの用法においてポイントとなるのは「語順」です。“such” と “so” では語順が異なり、非常に紛らわしいですが、ここが重要です。
今回の記事を読めば、英語初心者も2つの表現の意味・用法を理解でき、今後迷うことがなくなります!
違いは語順!“such +a+形容詞+名詞” “so+形容詞+a+名詞”
such +a+形容詞+名詞
so+形容詞+a+名詞
いずれも、物事の性質・特徴を強調する時に使う表現です。
具体的に例を挙げてみましょう。
Such a beautiful day.
So beautiful a day.
和訳:こんなに美しい日/とても美しい日
「美しい日」を “Such” や “So” が強調しており、2つの表現は、ほぼ同様の意味を表しています。
次に、上記の例文を、重要な品詞とともに確認していきましょう。
Such a beautiful(形容詞) day (名詞)
So beautiful(形容詞) a day(名詞)
注目したいポイントが「語順」です。
“such” の場合は「+形容詞+名詞」、 “so”の場合は「+形容詞+a+名詞」と、後ろに続く文章の語順が単語によって異なりますね。
「どうして意味はほぼ同じなのに、語順が違うの?」
「混乱して覚えられないよ!」
……と考えた人も安心してください! 確かに丸暗記するのは難しいですが、語順が異なるのにはちゃんと納得できる理由があります。
“such” と“so” をスムーズに使いこなせるよう、理屈から分かりやすく解説するので見ていきましょう。
“such”は形容詞 “so” は副詞!品詞の違いによって修飾するものが変わる
“such +a+形容詞+名詞” と “so+形容詞+a+名詞” の語順が異なる理由は、「品詞が異なる」からです。
まずsuch は形容詞、so は副詞です。
形容詞such は名詞を修飾し、副詞so は名詞以外を修飾します。
“such” は形容詞であり、名詞(句)を修飾するのが特徴です。
“Such a beautiful day.” では “a beautiful day”(美しい日)という1つの名詞の塊を修飾しています。
一方“so” は副詞であり、名詞以外を修飾するのが特徴です。
“So beautiful a day.” では “beautiful”(美しい)という形容詞を修飾しています。
分かりにくいと感じた人は、まず以下のポイントを押さえてみてください。
【ポイント】
such は 形容詞を修飾
so は 副詞を修飾
品詞 | ポイント | 具体例 | |
---|---|---|---|
such | 形容詞 | 名詞を修飾する | such a beautiful day ⇒「名詞句」の “a beautiful day”を修飾。 |
so | 副詞 | 名詞以外を修飾する | so beautiful a day ⇒「形容詞」の “beautiful”を修飾。 |
単語を修飾する際は、それぞれ異なる品詞の直前に来る結果、語順が異なるんですね。
“such” は形容詞を修飾し、“so” は副詞を修飾するという、品詞ごとの役割を理解すれば、なぜ語順が異なるのかが理解できるようになりますよ。
“such +a+形容詞+名詞” は“such” が名詞の塊をそのまま修飾する
“such +a+形容詞+名詞” は、物事の状態・程度を強調する際に使用し、日本語では「こんなにも(形容詞)な(名詞)」のように表現されます。
例)such a beautiful day :こんなにも美しい日
“such” は形容詞的用法で使われる表現であり、名詞(句)を修飾することが特徴です。直後の形容詞を修飾しないため、“a”以降を修飾。結果的に“such a 形容詞・名詞”という特殊な語順が生まれます。
The singer has such a beautiful voice.
(その歌手の歌声は、こんなにも美しい。)
⇒ 形容詞の “such” は、直後の “a beautiful voice”(名詞句)=「美しい声」という意味の塊を修飾している。
We had such an exciting time at the amusement park.
(私たちは、遊園地でとても楽しい時間を過ごしました。)
⇒ 形容詞の “such” は、直後の “an exciting time”(名詞句)=「楽しい時間」という意味の塊を修飾している。
形容詞的用法の“such” は「程度を表現する」のが特徴だが「種類を表現する」ケースもある
形容詞的用法の“such” は直後の名詞を修飾し、「とても」「こんなにも」などと、その名詞の程度を表現するのが特徴です。
もう1つ、形容詞的用法では、“such a thing”(そんなこと)という形式で、物事の種類を表現するケースも多く見られます。
程度を表現している場合は“such +a+形容詞+名詞” 、種類を表現している場合は“such a thing”とほぼ定型で使われやすいので、見分けるのは簡単でしょう。
ちなみに、スラングで“big mouth” と言えば、「おしゃべり」という意味です。
“big mouth” には、“such +a+形容詞+名詞” の形式と組み合わせた、“such a big mouth” という表現があります。
直訳すると「こんなにも大きい口」ですが、スラングでは「とてもおしゃべり」「口が減らない」という否定的な意味になるので、あまりむやみに使わない方がいいですね。
“so+形容詞+a+名詞” は“so” が形容詞をそのまま修飾して意味合いを強める
“so+形容詞+a+名詞” は、物事の状態・程度を強調する際に使用できます。この点は“such +a+形容詞+名詞” と同じですが、強調するものが異なるのが特徴です。
“so+形容詞+a+名詞” を日本語にすると、「とても(形容詞)な(名詞)」のように表現できます。
(例:so beautiful a day とても美しい日)
おさらいですが、“so”は副詞であり、名詞以外(ここでは形容詞)を修飾します。直後に続く形容詞をそのまま修飾し、形容詞の意味合いを強調するのが特徴です。
It was so difficult a decision for him.
(それは彼にとって、非常に難しい決断だった。)
⇒ 副詞の “so” は、直後の “difficult”(形容詞)を修飾している。
It was so unexpected a fact that everyone was left speechless.
(あまりに意外な事実に、誰もが言葉を失った。)
⇒ 副詞の “so” は、直後の “unexpected”(形容詞)を修飾している。
なお、“so” には接続詞的用法もあり、「~なので」「~のために」という形式で、結論や目的を表すこともあります。
複雑でわかりにくい文法に思えるかもしれませんが、前後の文脈さえつかめれば、副詞的用法か接続詞的用法かの違いは感覚的にすぐわかるので安心してください。
“such” は名詞(句)を修飾 “so” は名詞以外を修飾する理解度チェックテスト
最後に、“such” と“so” を正しい位置に持ってこられるかどうか、理解度チェックテストで確認しましょう!
① “such” を使って以下の文章を英訳してください。
「彼はとても良いサッカー選手です。」
② “so” を使って以下の文章を英訳してください。
「彼女はとても賢い女の子です。」
解答
① He is such a good soccer player.
NG例⇒He is such good a soccer player.
※“such” は名詞を修飾するので形容詞“good” の隣に来る文章は成立しません。名詞“a good player” の隣に来ます。
② She is so intelligent a girl.
NG例⇒She is so an intelligent girl. / She is a so intelligent girl.
※“so” は形容詞を修飾するので名詞“an intelligent girl” の隣に来る文章は成立しません。形容詞“intelligent” の隣に来ます。
違いまとめ:“such” は名詞(句)を修飾 “so” は名詞以外を修飾する!
あらためて、“such” と “so” の違いをまとめました。
such +a+形容詞+名詞
⇒ “such” は形容詞となって、名詞(句)=意味の塊を修飾する。
⇒ 例:such a beautiful day(名詞句の “a beautiful day” を修飾)
so+形容詞+a+名詞
⇒ “so” は副詞となって、名詞以外(ここでは形容詞)を修飾する。
⇒ 例:so beautiful a day(形容詞の “beautiful” を修飾)
それぞれの語順を丸暗記しても、「あれ、soの後は何が来るんだっけ」と迷うタイミングが生じる可能性があります。
なぜこの語順になるのか納得できれば、常に正しく使い分けられるはずです。今回の記事で理由・理屈とともに納得することが、より豊かなニュアンスの英語を話すコツ。
今回紹介した“such” と “so” の例文をそれぞれ音読して口になじませたり、自分で「suchの後はaだな」と考えながら例文を作ったりすると、英会話で迷わず使いこなせるようになりますよ。ぜひマスターしてみてくださいね!