“offer” と “provide” の違い!「提供する」の英語表現を分かりやすい解説と例文でマスター

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“offer” と “provide” は、いずれも「提供する」という意味を持つ動詞です。

両方とも中学校で学ぶ基本単語で、英会話でもよく使われるため、比較的馴染みのある表現かもしれませんね。

でも、いざ実際に外国の人と英会話をしようとすると、こんな風に迷ったことはありませんか?

例:「彼は電車で、立っている私に席を譲ってくれた(=席を提供してくれた)」と英語で言いたい。
こんなとき  “offer” と “provide” どっちが適切な表現なんだっけ……?

両者は紛らわしく、使い分けに混乱する方も多いですよね。
本記事を読めば、2つの違いを明確に理解することができ、今後迷うことがなくなります!

以下より “offer” と “provide” の用法・ニュアンスの違いを、細かく解説していきますね。

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目次

結論:“offer”「気持ちを込めて提供する」 “provide” は「義務的に提供する」

“offer” は、より気持ちや感情を込め、積極的に何かを提供するという意味で、提供するものはサービス全般を広く指します。

一方“provide” は、より客観的な事実として、準備していたものを義務的に渡すイメージ提供するものは単純な物や情報であることが多いです。

差し出す側の目線で見ると、“offer” は誰かのために、好意を持って差し出す・手助けするニュアンスを含みます。
対して“provide” は、相手が必要とするものを義務的に準備し、提供するニュアンスです。

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単語提供するものイメージ例文
offerサービス全般感情を伴う表現
手助け・サポートの提案
When I asked for help, my friend offered a helping hand.
(私が助けを求めた時、友人は手を差し伸べてくれた。)
provide物や情報比較的客観的
単に必要なものを提供
The restaurant provides free water.
(そのレストランは無料の水を提供しています。)

「席を譲ってくれた」にはお互いの気持ちがこもっている=“offer” が適切

冒頭の例文「彼は電車で、立っている私に席を譲ってくれた」は、彼の優しさ・気持ちが伝わるシチュエーションですよね。また、話し手が感謝の気持ちを持っていることも含む内容です。

譲ってくれた人と話し手の気持ちがこもっている文脈では、「感情を伴う表現」「手助け・サポートの提案」である“offer” がより適切でしょう。

◎ He offered me his seat when I was standing.
(彼は立っている私に席を譲ってくれた。)

“provide” を使っても「人に差し出す」という同じ意味は伝わりますが、“offer” よりもかなり客観的で、事実のみを伝えるイメージです。

△ He provided me with a seat when I was standing.
(彼は私に席を提供した。)

席を「提供した」という文章には、気持ちは入っておらず、冷静な印象を受けますね。このように、感情が介入しない事務的な表現の場合は“provide” が適切です。

以下から“offer” と “provide” の例文をそれぞれ挙げながら、さらに詳しく解説していきます。

“offer” は感情・気持ちを伴うイメージ=手助けも含まれる表現

“offer” は、感情・気持ちを伴うイメージを持った単語です。提供するものはサービス全般にわたり、物や情報だけでなく、手助けや協力も含まれます。

大きな特徴は、差し出す側が自らすすんで提供するという、積極的なニュアンスがあること。「自分の意思で、相手を援助するために差し出したい」という気持ちが含まれているんです。

主語となっている人や団体が、支援や協力を申し出るときにもよく使用されます。“offer” は「コミュニケーションや人間関係の側面を強調」する単語と言えるでしょう。

▼例文

She offered her umbrella when it started raining.
(雨が降り始めたとき、彼女は傘を差し出しました。)

John offered to give me a ride to the airport.
(ジョンは私に空港まで車で送ってくれると申し出ました。)

The manager offered help with the heavy lifting.
(マネージャーは重いものを持つ手伝いを申し出ました。)

いずれも、主語(she / John / the manager)の気持ちや優しさが伝わる文章ですよね。

会社が役職付きのポジションに「オファーしてくれる」場合も、会社が積極的に地位を与えてくれるという解釈になり、“offer” が適切です。

“offer” には「求婚する」「捧げる」「売り出す」などの意味もあり、いずれも主体が自分の感情に基づき、自らの意思で差し出しているイメージを含みます。「主体的に感情をこめて」というニュアンスがあることを押さえれば、迷わず“offer” を使えるようになるはずです。

“provide” は客観的事実を伝えるイメージ=単に必要なものを提供する表現

“provide” は、客観的事実を伝える単語です。提供されるものは、主に物や情報であり、差し出す側が「受け手にとって必要なものを、事前に準備して提供する」ことを表現することが多いです。

▼例文

The hotel provides free Wi-Fi for guests.
(そのホテルは宿泊者に無料のWi-Fiを提供しています。)

The app provides real-time weather updates.
(そのアプリはリアルタイムの天気情報を提供しています。)

The library provides access to e-books.
(図書館は電子書籍へのアクセスを提供しています。)

いずれも、感情は介入せず、単に「モノ・サービスを提供する事実」を冷静に伝えている文章ですよね。あくまでも義務として、物理的に何かを提供している文脈では “provide” が適切です。

serve・supply A with B / supply B to A:「提供する」を意味するその他の英語表現

他にも類似表現として、レストランやカフェなどで食べ物、ドリンクを提供する際には“serve” が使われます。

また不足しているものを「供給・支給・提供する」という意味では、“supply” が使われることが多いです。
不足している栄養を補う“supplement”(サプリメント)という名詞にも使われていることを考えると、分かりやすいですね。

supply A with B / supply B to Aという形式で、「AにBを提供する」という意味になります。

▼例文
The company supplies the town with water. / The company supplies water to the town.
(その会社は町に水を供給しています。)

飲食店が何かを提供する場合は“serve”、不足している物資を必要な相手に提供する場合は“supply” を使うと押さえておきましょう。

“offer” と“provide” の違いに悩む人が知っておきたい質問と回答

“offer” と“provide” の違いに悩む人は、ぜひ以下の質問と回答をチェックしてみてください。より理解を深めるために役立つ情報を確認できますよ。

「サービスを提供する」という場合は“offer” と“provide” のどちらを使いますか?

どちらも使えますが、ニュアンスによって使い分けると自然に聞こえます。善意でサービスの利用を提案する場合は“offer services”事務的にサービスを提供する場合は“provide services” が適切です。

同じ文章内で“offer” と “provide” を使うことはできますか?

できます。
例文:“The hotel offered free Wi-Fi, but they also provided guests with a 24-hour customer service hotline.”
(ホテルはWi-Fiを無料で提供していたが、24時間対応のカスタマーサービス・ホットラインも提供していた。)

※無料のWi-Fiは善意で提供=offer、カスタマーサービス・ホットラインは宿泊業の義務として提供=provideしているイメージの文脈です

“offer” と “provide” の違いについて理解度チェックテスト!

“offer” と “provide” の違いが理解できたか、チェックテストで確認しましょう。

以下の文章を英訳してください。

① 同社はプロジェクトに必要なすべての物資を提供しました。

② 彼女はボランティアでイベント運営の手伝いを申し出てくれました。

③ 先生は、必要であれば放課後でも手伝うと申し出てくれた。

解答

① The company provided all the necessary materials for the project.
必要なものを義務的に提供する場合は“provide” が適切

② She offered to volunteer to help run the event.
善意から申し出る場合は“offer” が適切

③ The teacher offered to help after school if necessary.
善意から申し出る場合は“offer” が適切

違いまとめ:“offer” と “provide” の違いは「感情」or「単純な事実」

あらためて、“offer” と “provide”の単語の違いをまとめると、以下の通りです。

offer

  • 比較的情緒的・気持ちや感情を伴う表現
  • 提供するものは「サービス全般」にわたる
  • 人間関係やコミュニケーションの側面を強調する

provide

  • 比較的客観的な表現
  • 提供するものは「単に物や情報」
  • 単純な事実を伝える表現で、冷静な印象を与える

“offer” と “provide” はまぎらわしいかもしれませんが、自分で実際に例文を作ってみると理解が深まるのでおすすめですよ。

「提供する」を意味する単語をマスターして、自然な英語を使えるようになりましょう!

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