【助動詞】“may” と “can” の違い!紛らわしい英語表現を例文付きで徹底解説

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“may” “can” の2つは、非常に重要な助動詞ですが、使い方が紛らわしく、英語初心者はつまずきやすいポイントです。

いきなりですが、問題を2つ出してみますね。

【問題①】~許可~

図書館でのどが渇いたため「ここで飲み物を飲んでもいいですか?」と聞きたい。

以下のどちらが、より適切な表現でしょうか?

  • May I have a drink here?
  • Can I have a drink here?

【問題②】~可能性~

来週は修学旅行なので「たぶん晴れると思うよ」と言いたい。

以下のどちらが、より適切な表現でしょうか?

  • It may be sunny next week. 
  • It can be sunny next week. 

実は“may” と“can”は、ネイティブスピーカーでさえ言い間違えることがある表現です。

当然、英語初心者が間違えるのは仕方ありませんが、ニュアンスの違いを理解しないままでいると、不適切な表現を使ってマナー違反を犯してしまうことも。

そこで今回の記事では、英語が苦手な人も、“may” と “can” の違いを明確に理解できるよう、分かりやすく解説します。最後まで読めば、2つの表現を、自信を持って使いこなせるようになりますよ。

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目次

“May I” は丁寧に「~しても良いですか?」 “Can I” はカジュアルに「~しても良い?」と許可を求める英語表現

“May I …?”は「フォーマル・丁寧」というニュアンスを含み、目上の人に対して使われるのが特徴です。

一方Can I … ?”は、「カジュアル・気軽」というニュアンスを含み、友人や知人などとの対等な会話で使われます。

“May” は「何らかの行動に対する認可」を表す助動詞で、“Can” は「何かができる能力」を表す助動詞です。

疑問形“May I …?” “Can I … ?”は、助動詞が疑問文の冒頭に置かれることで、「~しても良いですか?」と「許可」を求める表現となります。

【「~しても良いですか?」の表現】

May I … ?

Can I … ?

しかし、この2つには微妙なニュアンスの違いがあり、使うのに適切なシチュエーションが異なります。

ニュアンス相手例文
May I …?フォーマル
丁寧
目上の人
お客様など
Sir, may I ask your name?
(お客様、お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか?)
Can I …?カジュアル
気軽
対等な友人同士などCan I borrow your pen?
(君のペン貸してもらえる?)

「ここで飲み物を飲んでもいいですか?」という文脈では“may” が適した表現

冒頭の問題について、詳しく解説していきますね。

【問題】

図書館でのどが渇いたため「ここで飲み物を飲んでもいいですか?」と聞きたい。

 May I have a drink here? / Can I have a drink here? のどちらが適切?

【答え】

最適なのは、より丁寧な May I have a drink here?”
⇒ 一般的に「図書館」は静かでフォーマルな公共の場所であるため、より礼儀を重んじる表現の“May I” が適切。

ただし状況によっては、よりカジュアルな Can I have a drink here?” でもOK
⇒ 場の雰囲気・相手との関係・地域の文化によっては使用できる。

【解説】

“May I …?” と “Can I …? ”のどちらを選ぶかは、その場の雰囲気や相手との関係によります。

今回の設定は「図書館」という静かな公共施設なので、より丁寧な “May I …?” が適しているでしょう。

ただし、もし図書館の常連の利用者が、仲良しの受付スタッフや司書に許可を求めるなら、カジュアルな“Can I …? ” でも自然に聞こえます。


同時に注意したいのが、 “Can I …?” は友人同士など、気心知れた関係以外でも使えることです。

筆者がアメリカに住んでいた頃は、ファストフード店・カフェ・スーパーマーケットなど、街中のカジュアルな店舗においては、店員さんに対して “Can I …?” を非常によく使っていました。

(むしろ、“May I” だと丁寧すぎてやや違和感があることも。)

“May I …?” は、上下関係がはっきりした場面(お客様・上司に対してなど)や、丁寧なサービス・フォーマルな現場などに適しています

相手との距離感に加え、カジュアルなお店なら“Can I …?” 、公共施設なら“May I …?” にするなど、場所の雰囲気によって使い分けてみてください。

「推量」の “may” は主観的「可能性」の “can” は客観的なのが違い

紛らわしい用法として「推量」の “may” と「可能性」の “can” も挙げられます。いずれも「〜かもしれない」と訳せるため、使い分けに迷うことも多い表現です。

以下の表で、2つの表現の使い方を分かりやすく整理していきましょう。

ニュアンス例文
「推量」の
may
話し手の主観的な推量He may be at home. 
(彼は家にいるかもしれません。)
「可能性」の
can
客観的な事実に基づく可能性The team can win the game tomorrow. 
(明日、そのチームが試合に勝つ可能性があります。)

「推量」の “may” は、話し手が「推量」や「予想」を述べるときに使用され、主観的なニュアンスを含む点がポイントです。

例文“He may be at home.” は、話者が「たぶん、彼は家にいるんじゃないかな」と個人的に予想しているニュアンスがあるのが特徴です。
客観的根拠はあまり感じられず、話し手もやや自信がない印象を受けますね。

一方「可能性」の “can” は、「ある事柄が実現する可能性がある」という事実を示し、客観的なニュアンスを含む点がポイントです。

例文“The team can win the game tomorrow.” では、チームのこれまでの戦績・コンディションといった客観的事実を踏まえたうえで、試合に勝つ可能性があることを予測しています。

まとめると、
「あの人は悪い人なんじゃないか」と話者が推測する場合は“may”「人は悪い人物になり得る」と根拠をもって一般論的な可能性を示す場合は“can” が適切です。
参考:井筒美津子『may と can 二つの 「可能性」』(文化と言語 第56号, 2002)

「たぶん晴れると思うよ」という文脈では“may” が適した英語表現

冒頭の問題を使って、推量の “may” と可能性の “can” の違いを、より分かりやすく解説していきますね。

【問題】

来週は修学旅行なので「たぶん晴れると思うよ」と言いたい。

 (◎)It may be sunny next week. 

 ( × )It can be sunny next week. 

【答え】

 推量の “may” を使って “It may be sunny next week. ” が正解

   ⇒ 具体的な未来の出来事に対して、話し手が主観的に推量しているため。

【解説】

日常的なシーンで「晴れる可能性がある」と言う、主観的な天気予測には、推量の “may” が適しています

気象予報士のようにデータに基づいて判断しているわけではなく、話し手が主観的に推測しているからですね。 

可能性の “can” を使った “It can be sunny next week.” でも、同様の意味が伝わりそうですが、英語圏ではこのような使い方はしません。

“can” には「能力」「~できる」というコアイメージがあります。

もし“can” を使うと、
「天気は来週、晴れさせることができる」=「晴れにする能力・実績を持っている」
というニュアンスになりますが、違和感がありますよね。

“It can be sunny next week.” は「晴れることができる」というように、能力や実績に焦点を当てた文章になってしまうのです。

可能性の “can” は、あくまでもそれ自体が持つ能力・実績に基づいた可能性を表すときに使用することを覚えておきましょう。

“may” と “can” の違いについて理解度チェックテストに挑戦!表現を使い分けられるようになったか確認しよう

“may” と “can” の違いについて理解できたか確認するため、チェックテストに挑戦しましょう。2つの表現を使い分けられているか、確かめてみてくださいね。

以下の例文を英訳してください。

① 部屋を出てもよろしいでしょうか?

② この池で泳いでもいいかな?

③ 今夜はたぶん雨が降るよ。

④ 彼女は明日までにプロジェクトを終えることができるだろう。

解答

May I leave the room?
丁寧に許可を求めるニュアンスは“May I~?” で表現

Can I swim in this pond?
カジュアルな会話で許可を求めるニュアンスは“Can I~?” で表現

It may be raining tonight.
主観的な推量のニュアンスは“may” で表現

She can finish the project by tomorrow.
主語が持つ能力からするとできそうという客観的な推量のニュアンスは“can” で表現

まとめ:May I …?はフォーマル、Can I …?はカジュアル / mayは主観的に「かもしれない」 canは客観的に「しえる」

あらためて“may” と “can” の違いをまとめました。

和訳ポイント
May I …?~しても
よろしいでしょうか?
フォーマルで丁寧な印象。
・目上の人やお客様など、上下関係がはっきりしたシチュエーションで使う。
Can I …?〜してもいいかな?
〜できますか?
カジュアルでざっくばらんな印象。
・対等な友人同士など、フランクな日常会話で使うことが多い。
「推量」の
may
~かもしれない・話し手の主観的な推量を表す。
・話し手も自信がない感じ。
「可能性」の
can
~しうる
~しえる
客観的な事実(それ自身が持つ能力・実績)
 に基づく可能性を表す。

“may” と “can” の違いしっかり押さえれば、話相手の地位やシチュエーションによって正しく使い分けられ、失言のリスクも避けられます

助動詞は英語学習者がレベルアップを目指すために、避けては通れない超重要事項です。迷ったときは本記事を読み返したり、紹介した例文を声に出して読み上げたりして、“may” と “can” の違いについて理解を深めてみてくださいね。

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