「同格のthat」を徹底解説!使える・使えない名詞は?【例文付き】

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この記事で分かること

  • 「同格のthat」とは?
  • 「同格のthat」を使える名詞
  • 「同格のthat」の見分け方(関係代名詞のthatとの違い)

英語学習をしていて、「that の用法が多すぎて見分けるのが難しい」と悩んだことはありませんか?
“that” にはさまざまな用法があり、本当に紛らわしいですよね。

今回の記事では、英語学習や、実際の英会話・英作文のシーンで必ず出あう「同格のthat」について解説していきます。

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目次

同格のthatとは?【名詞+that+S+V】で「SVという名詞」と訳される

同格とは、同じものが並んでおり、一方が片方について説明する関係のこと。

例えば“Ana”(アナ)、 “my sister”(私の妹)という2つの言葉が並んでいて、2つが同一人物を指すとしましょう。

「“アナ”という“私の妹”」と説明する場合、“Ana” が“my sister” を説明する関係になっていますね。この場合、2つの関係は「同格」です。

このような「同格」を説明するときに使われる“that” が「同格のthatです。「同格のthat」には以下の特徴があります。

同格のthatとは?
・【名詞+that+S+V】の形をとる
・that以下で、名詞の具体的な内容を説明する

日本語では「〇〇という何か」(SVという名詞)のように訳されます。
以下の例文で使われている “that” が「同格のthat」です。

▼例文

The fact that he passed the exam surprised everyone.
(彼が試験に合格したという事実は、みんなを驚かせた。)

例文のthe factと、he passed the examの2つは、同じものを意味しており、イコールの関係になっていますよね。

  • the fact(その事実)
  • he passed the exam(彼が試験に合格したこと)

    ↑どちらも同じ意味で、2つは「同格」

同じものを意味する「同格」が、thatで結ばれているんです。日本語訳では「彼が試験に合格したという事実」=「SVという名詞」の形をとります。

このように“the fact” などの名詞のあとに続き、名詞と that 以下でイコールの関係をつくる用法が「同格のthat」です。

※例外的に「同格のthat」が名詞の直後に来ないケースもあります。
   こちらで詳しく解説しています。

「同格のthat」を使える名詞は「思考・情報・発言」をイメージさせるもの

どんな名詞にも闇雲に「同格のthat」を使っていいわけではなく、使えるのは、いくつかの名詞に限られます。

以下は「同格のthat」をとる名詞の代表例です。

idea(考え)
belief(信念)
feeling(感情)
fact(事実)
news(知らせ)
possibility(可能性)
information(情報)
rumor(噂)
proposal(提案) etc.

先ほどの例文を見てみてください。

 The fact that he passed the exam surprised everyone.
(彼が試験に合格したという事実は、みんなを驚かせた。)

例文の名詞 “fact” は、「事実」を表しており、「同格のthat」をとることができる名詞リストにあります。

しかし、リストにある名詞の全てを1つひとつ覚えていくには数が多いですよね……。しかも実は、上記の代表例は「同格のthat」をとる名詞のごく一部だけ。

そこで、次の章で紹介する3つのイメージごとにカテゴライズして理解することをおすすめします。

「同格のthat」をとる名詞の3つのイメージをカテゴリー分け

「同格のthat」をとる名詞は、①思考・感情 ②情報・事実 ③発言・提案のイメージに関連するものです。

イメージ「同格のthat」をとれる名詞(例)
①思考・感情anxiety(不安)
belief(信念)
confidence(自信)
desire(欲望/願望)
doubt(疑い)
feeling(気持ち)
hope(希望)
idea(アイディア)
impression(印象)
knowledge(知識)
thought(考え)
understanding(理解/把握)
view(見方)etc.
②情報・事実condition(条件)
conclusion(結論)
evidence(証拠)
fact(事実)
information(情報)
news(知らせ)
possibility(可能性)
report(報告)
rumor(噂)etc.
③発言・提案argument(主張)
assertion(表明)
command(命令)
comment(コメント)
conviction(確信)
demand(要求)
explanation(説明)
opinion(意見)
proposal(提案)
remark(意見)
suggestion(提案)etc. 

使える名詞を全て覚えるのではなく、まずは「同格のthat」をとる名詞が①思考・感情 ②情報・事実 ③発言・提案のイメージに関連することを押さえておくとよいでしょう。

思考・感情(idea グループ)
情報・事実(fact グループ)
発言・提案(opinion グループ)

間違えて使わないよう「同格のthat」が使えそうで使えない名詞も紹介しますね。

<「同格のthat」が使えない名詞の例>
  • chance to do / of doing(~するという機会)(※)
  • opportunity  to do / of doing(~するという機会)
  • habit of doing(~するという習慣)
  • custom of doing(~するという慣習)
  • character of doing(~という特徴)
  • experience of doing(~するという経験)
  • right of doing(~する権利)

(※)“chance” は「可能性」の意味で使われるときは「同格のthat」を使用可能です。
例:We have the chance that we may see celebrities at the event.
(そのイベントでは有名人に会える可能性がある。)

英語学習を始めたばかりで、同格のthatを使えるか否かを見分けるのはなかなか難しいので、以下の学習ポイントを押さえることでマスターしていきましょう。

  • 「同格の名詞」を使える名詞のイメージをつかむ
  • 「同格の名詞」を含むたくさんの英文にあたって感覚を磨く
  • 「同格の名詞」を使えない名詞でよく間違われやすいケースを覚えておく

「同格のthat」と「関係代名詞のthat」の違い!関係代名詞ならthat 以下が不完全文

「同格のthat」と紛らわしい “that” の用法として「関係代名詞のthat」が挙げられます。ここでは、2つの違いと見分け方について考えてみましょう。

▼「同格のthat」の例文

The fact that he succeeded surprised everyone.
(彼が成功したという事実は、みんなを驚かせた。)

⇒ この例文では “the fact” と “that SV” の内容が同格となっています。

「事実」=「彼が成功したこと」がイコールの関係ですね。また that 以下が「完全文(全ての要素が揃い、完結している文章)」となっている点にも注目しましょう。

逆に「不完全文」は、何かの要素が欠けている文章のことです。

具体的には、
・主語
・他動詞の目的語
・前置詞の目的語

のいずれかが欠けていることがあります。

では、以下の例文はどうでしょうか。

▼「関係代名詞のthat」の例文

The book that I bought yesterday is on the table.
(昨日私が買った本は、テーブルの上にあります。)

⇒ この例文で “that” が “the book” を修飾する関係代名詞として使われています。

同時に、that 以下は「不完全文」です。that 以下は “I bought yesterday” (昨日私が買った)となっており、何を買ったのか(他動詞 “bought” の目的語)が欠けていますね。

The book that I bought (× the book) yesterday is on the table.

that 以下だけを見ると、「何を買ったの?」と聞きたくなるような、情報が欠けている状態ですよね。

通常の文章であれば、他動詞 “bought” の目的語として “the book” が来て、“I bought the book” (私は本を買いました)という、必要な情報がすべてそろった完全文になるはずです。

しかし例文では“the book” がすでに冒頭にあります。
これは「関係代名詞の先行詞」として、 “the book” がthat の前にある状態。
that 以下は“I bought” (私が買った)という「不完全文=何を買ったかが明示されていない文章」となります。

不完全文について理解したところで、以下に同格と関係代名詞の“that” の見分け方を整理しました。

  • that 以下に「完全文」が続く場合  ⇒ 同格の that
  • that 以下に「不完全文」が続く場合 ⇒ 関係代名詞の that

「同格のthat」と「関係代名詞のthat」の違いまとめ

用法that 以降は例文
同格のthat完全文The fact that he apologized surprised everyone.
(彼が謝罪したという事実は、みんなを驚かせた。)

⇒ that 以降の “he apologized” は完全文。 (“apologized” は自動詞のため目的語不要。)
関係代名詞のthat不完全文The movie that we watched last night was fantastic.
(昨夜私たちが観た映画は素晴らしかった。)

⇒ that 以降の “we watched last night” は不完全文。 (他動詞 “watched ” の目的語が欠けている。)

紛らわしい2つの用法ですが、that 以降が「完全文」なら同格のthat、「不完全文」なら関係代名詞のthatというポイントを確認すれば、見分けるのは簡単ですよ!

注意!「同格のthat」と名詞が離れるケースも

「同格のthat」は、基本的に名詞の直後に置かれます。しかし、場合によっては名詞と離れて置かれることがある点に注意しましょう。

thatと名詞が離れるケースとはどのようなものか、例文でご紹介しますね。

▼例文

The rumor spread that the famous player would transfer to another team next year.
(その有名プレイヤーが来年他チームに移籍するという噂が広まった。)

ここで同格のthat は、名詞(the rumor)の直後には置かれず、動詞 “spread” を間に挟んでいます

「名詞の直後に来ないと、同格のthat を見分けるのが難しいよ…」

「どうしてわざわざ名詞と離れて置かれているの?」

……と疑問に思いますよね。

名詞の直後にthatが置かれないケースがある理由は、「英語は頭でっかちな文章を嫌うから」です。

先ほどの文章を、名詞と同格のthatを離さない形で書き換えてみましょう。
太字になっている箇所に注目してみてください。

▼例文

The rumor that the famous player would transfer to another team next year spread.

太字部分が全て主語なのですが、なんだかダラダラ長いな……と感じませんか? 

「その有名プレイヤーが来年他チームに移籍するという噂」
という長い主語が続いた末に、ようやく“spread”(広まった)と述語動詞が来る状態です……

文章としては間違いではありませんが、主語の部分が長すぎることで、バランスが悪くなってしまっています

このように主語が長すぎる「頭でっかちの文章」を、英語は嫌うのです。

では、名詞と「同格のthat」が離れたバージョンをもう一度見てみましょう。

The rumor spread that the famous player would transfer to another team next year.

先に「噂が広まった(The rumor spread.)」と提示してから、詳しい内容を補足的に説明しています。

まず結論を述べてから説明する形をとっているので、要点が何なのか理解しやすいです。だいぶスッキリと頭に入ってくる印象になりましたよね。

このように「英語は頭でっかちな文章を嫌う」という理由から、名詞と同格のthat が離れて置かれるケースもあることを知っておくのがおすすめ。

「中途半端な位置に“that” があるぞ!?」
「どこからどこまでが主語なの!?」
と慌てることなく、正確に文章を読み解くことができますよ。

同格のthatか関係代名詞のthatか見破ろう!理解度チェックテスト

ここまでの記事の内容を理解して、同格のthatと関係代名詞のthatを見破れるようになったか、チェックテストで確認しましょう。

次の①~③の例文に使われているのが、同格のthatか関係代名詞のthatか、それぞれ答えてください。

① The news that she won the prize surprised everyone.
(彼女が受賞したというニュースは、皆を驚かせました。)

② The book that you lent me was really interesting.
(君が貸してくれた本は本当に面白かったよ。)

③ The idea that we should work together is a good one.
(私たちが協力し合うべきだという考えは良いものである。)

解答

① 同格のthat
that 以下に「完全文」が続き、「彼女が受賞した」=「ニュース」という同格関係を示している

② 関係代名詞のthat
that 以下に「不完全文」が続き、“The book” を修飾している

③ 同格のthat
that 以下に「完全文」が続き、「協力し合うべき」=「考え方」という同格関係を示している

「同格のthat」は受験や実践で役立つので使い方をマスターしよう

あらためて「同格のthat」のポイントをまとめたので、以下の内容をチェックして、使い方をマスターしていきましょう。

  • 【名詞+that+S+V】の形をとる
  • that以下で、名詞の具体的な内容を説明する

【“同格のthat”の見分け方】

  • that 以下に「完全文」が続く場合  ⇒ 同格の that
  • that 以下に「不完全文」が続く場合 ⇒ 関係代名詞の that

【“同格のthat”を使える名詞】

  • 思考・感情( idea グループ)
  • 情報・事実( fact グループ)
  • 発言・提案( opinion グループ)

「同格のthat」をマスターすれば、テストや受験対策になるだけでなく、実際の英会話や英作文でも非常に役立ちます。

特に、同じ名詞を説明するという観点で「関係代名詞のthat」との用法の違いを押さえておくと、理解が深まるはず。

今回の例文を音読したり、自分で英作文を書いてみたりすると、自然と「同格のthat」を使えるようになっていくので、ぜひ実践のうえマスターしてみてくださいね。

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