“by” と “near” の違い!「近く」を表す英語について分かりやすく解説【例文付き】

本ページはプロモーションが含まれています。

“by” と “near” は、いずれも「〜の近く」や「〜のそば」という意味を持ちます。

これらは日常の会話でもよく使われる重要な単語ですが、実は使い方やニュアンスに微妙な違いがあります。

実際の英会話の場面で、こんな風に迷ったことはありませんか?

例:友人に「うちの近くに、新しいカフェができたよ!」と言いたい。

この場合 “by” と “near” のどっちを使うのが適切な表現なんだろう……?

違いが紛らわしく、使い分けに混乱する方も多いですよね。

今回の記事を読むことで、「〜の近く」を表す言葉の微妙な違いを明確に理解し、今後の使い分けに迷うことがなくなります!

“by” と “near” の用法・ニュアンスの違いに加えて、他の「近く」を意味する表現も使い分けられるよう、分かりやすく解説していきますね。

◆記事公開後は情報の更新に努めていますが、最新の情報とは異なる場合があります。(更新日は記事上部に表示しています)◆本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。◆特定商品・サービスの広告を行う場合には、商品・サービス情報に「PR」表記を記載します。
目次

結論: “by” は「客観的に見て隣接している」“near” は「主観的に近いと感じる」

“by”は対象物が目に入るほど近くにあり、客観的に見て隣接しているほど近い状態です。視覚的に「どう見ても近くにある」と思える状態を指します。

一方、“near”は、対象物が近くに見えるとは限りません
話し手は視覚的に「近い」とは言っておらず、あくまでも主観的に「近い」と感じているだけで、より広いエリア内での距離を指します。

つまり、“by”は誰が見ても客観的に近く、“near”は人によって感じ方が異なり、あくまでも話し手の主観が入るイメージです。

スクロールできます
近さレベルイメージ例文
byすぐそば・隣接客観的・視覚的The bookstore is by the coffee shop.
(その本屋はカフェのすぐそばにあります。)
⇒ 本屋とカフェは隣接しているイメージ。
nearより広い周辺主観的・感覚的There are several parks near my house that are good for walks.
(私の家の周辺には、散歩に良い公園がいくつかあります。)
⇒ それぞれの公園の距離は様々で感覚的

“by” はより「客観的」なイメージを持つのがポイントで、実際に対象物が近くにある状態です。
対象物同士が物理的に近い位置にあって、隣接している状態を指し、「誰が見てもすぐそばにある」と表現する場合に使うのが適しています。

一方“near” は、より「主観的」なイメージが強いです。
「近い」と言っても、話し手の主観に委ねられる部分が多く、“by” と比べて「より広い範囲の周辺」を指す単語なんですね。

例文「うちの近くに、新しいカフェができたよ!」では“near” が適切な表現

記事冒頭の例文「うちの近くに、新しいカフェができたよ!」では、家とカフェの近さは話し手の主観によりそうです。

この情報だけでは、「話し手の家から確実にカフェが見える」「話し手の家とカフェが物理的に隣接している」とは限りませんよね。

家とカフェが物理的に隣り合っているというより、「散歩で行ける距離だから、なんとなく近い」と話し手が感じているような「近さ」でしょう。

つまり 主観的な「近さ」を表し、より広い範囲を含む“near” の方が適していると考えられます。

▼ 正しい英文:There’s a new cafe that opened near my house!

“by” は客観的に「すぐそば」を表現するイメージ 

“by” は「客観的」な単語であることがポイントでしたね。言い換えると、“by” の表す「近さ」は、以下のようなイメージということ。

  • 物理的に「すぐそば」である
  • 視覚的に「接近・隣接」している
  • 誰が見ても近くにあることが明確に分かる

“near” のように話し手の主観は含まず、誰が見ても「物理的に近いな」と納得できるような状況下で “by” は適切です。

▼例文

A new bakery has opened by my company.
(新しいパン屋が、私の会社のすぐそばにオープンしました。)

⇒ 会社に隣接してパン屋がオープンした状況。

The little boy stayed by his mother all the time.
(その小さな男の子は、ずっと母親のすぐ近くにいました。)

⇒母親の隣にピッタリくっついているようなイメージ。

The popular shopping mall is under construction by the civic hospital.
(人気のショッピングモールは、市民病院に隣接して建設中です。)

誰が見ても病院が目印となり、隣接してショッピングモールが建設中である。

また“by” は、視覚的・物理的な近さを表す単語です。 そのため“by” で表せるのは「場所の近さだけ」であることもポイント。

このあと紹介する “near” が、場所の近さだけでなく、時間の近さを表せるのと対照的です。この点についてもしっかり押さえておきましょう。

“near” は主観的に「なんとなく近い」状態を表現するイメージ 

“near” は、「主観的」な単語であることがポイントでしたね。つまり“near” の表す「近さ」は、あくまでも感覚的なイメージです。

一方“by” は客観的なイメージを持ち、誰が見ても物理的に近い状況を表すときに使う単語です。
それに対して “near” が表す「近さ」は、話し手の主観によるところが大きく、かなり感覚的に使われます。

“near” の表す「近さ」

  • 話し手の感覚による「近く」
  • より広い範囲の「周辺」
  • 距離の近さに加え、時間的な近さも表す

さらに“near” は、物理的な距離の近さを表すのに加えて、時間的な近さを表すこともできます物理的な距離しか表せない“by” との大きな違いですね。

▼例文

There’s a charming restaurant near my house. It’s about a 3-minute drive away.
(うちの近くに、雰囲気のいいレストランがあるよ。車で3分くらいかな。)

⇒ どれくらい近いのかは、話し手の主観による。(車で3分の近さは “by” では表せない)

The nearest train station is a 20-minute walk away.
最寄り駅は徒歩20分です。)

⇒ 実際は徒歩20分と近いとは言えないが「最寄り」を表す際に使用できる。

We plan to launch a new product in the near future.
近い将来、新製品を発売する予定です。)

「時間的な近さ」を表している。“by” にはできない用法。

全体的に、“near” の用法は “by” よりも感覚的で、ふんわりしたイメージを持っていますね。
ここまで読むと、2つの「近さ」の印象が、かなり異なって感じられるのではないでしょうか。

それぞれのイメージを押さえることで、正しく使い分けられるようになりますよ。

参考:その他の「近く」を表す英語表現 “next to” “beside”など

「近く」を意味する英語表現は、 “by” や “near” 以外にもたくさんあるので、例文ととも紹介していきますね。

next to

“next to”は「直接隣り合っている」イメージを含みます。

2つのものが隣同士にあるという、具体的な位置関係を示す表現です。
間に何も挟まず、対象物同士が極めて近くにあることを強調したいときには使ってみてください。
参考:Cambridge Dictionary

▼例文:The bookstore is next to the coffee shop.
(本屋はコーヒーショップの隣にある。)

beside

「隣にある」という意味で、“next to” とほぼ同様の使い方ができますが、 “beside” の方が、より丁寧で固い表現となります。

重要なのは、“beside”は位置関係が左右に限定されることです。前後の位置関係で「近い」場合には使えず、あくまで横に並んでいる状態を表します。

▼例文:I sat beside my sister during the concert.
(コンサート中、私は姉の横に座っていた。)

close to

「非常に近く、密接している」イメージです。

物理的な距離の近さを示すとともに、「関係性の近さ」も表すことができます。

▼例文:The grocery store is close to our house.
(その食料品店は、私たちの家に非常に近いです。)

    Their families have always been close to each other.
(彼らの家族は、いつも互いに非常に仲が良かったです。)

nearby

“near” と似ている単語ですが、距離的・時間的近さを表せる “near” に対して、“near by” が表せるのは「距離的な近さ」に限られます

また “nearby” の方が “near” と比べて「若干近い」というイメージです。 

▼例文:There are two post offices nearby.近くに郵便局が2つある。)

例文は「郵便局までの距離」を表しています。時間的な距離は表せないものの、「距離的な近さ」を表せる “nearby” のルールは、上記の例文を覚えておけば理解でき、シチュエーションごとに使い分けられるはずですよ。

around the corner

少し例外的ですが、”around the corner”という表現は「角を曲がった所に」ある状況を意味します。

直接の視界には入りませんが、近くにあることを示す表現です。場所が少し隠れているようなときに使います。

また物理的な近さだけでなく、時間的な近さにも使えるのが特徴です。楽しみにしているイベントの日が近づいているときなども使用できる、便利な表現ですよ。

以下の例文は、いずれも”just”を使って「すぐ」というニュアンスを強めています。

▼例文:The bank is just around the corner.
(銀行は角をまがってすぐそこですよ。)

    Christmas is just around the corner!
(クリスマスはもうすぐそこです!)

“by” と “near” 以外にも、「近く」を表す英語表現がたくさんあるため、使い分けが難しいですよね。

自分で実際に例文を作ったり、今回紹介した例文を音読して感覚的に覚えたりすると、理解が深まっておすすめですよ。

byは物理的に「すぐそば」、nearは主観的に「近く」という違いがある

“by” と “near” の違いをまとめると、以下の通りです。

スクロールできます
近さレベルイメージ「近さ」のイメージ
byすぐそば客観的・物理的に「すぐそば」である
・視覚的に「接近・隣接」している
・誰が見ても近くにあることが明確に分かる
nearより広い周辺主観的・話し手の主観による「近く」
・より広い範囲の「周辺」
・距離の近さに加え、時間的な近さも表す

この他にも「近く」を表す単語は、以下のように多くありました。

(詳しくはこちらから確認してみてくださいね。)

  • next to
  • beside
  • close to
  • nearby
  • around the corner

似ているようで、表現できるニュアンス・用法が少しずつ異なりましたね。

英会話においても混乱しがちな表現ですが、迷ったときは本記事を参照し、ポイントをおさえて1つずつマスターしていきましょう!

[PR]
◆記事で紹介した商品・サービスを購入・申込すると、売上の一部がマイナビニュース・マイナビウーマンに還元されることがあります。◆特定商品・サービスの広告を行う場合には、商品・サービス情報に「PR」表記を記載します。◆紹介している情報は、必ずしも個々の商品・サービスの安全性・有効性を示しているわけではありません。商品・サービスを選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品・サービススペックは、メーカーやサービス事業者のホームページの情報を参考にしています。◆記事内容は記事作成時のもので、その後、商品・サービスのリニューアルによって仕様やサービス内容が変更されていたり、販売・提供が中止されている場合があります。
目次