appear / seem / look の違いを徹底解説!【例文付き】

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appear / seem / look はいずれも「〜ように見える」を意味する動詞で、文法的にはSVC(主語・動詞・補語)の形をとります。

3つの単語は、何かの状態や性質を表す際に使用されますが、使い分けに戸惑うことがありますよね。

実際の英会話の場面を例に考えてみましょう。

例:バッタリ会った友人に「疲れているように見えるね。大丈夫?」と言いたい。
こんな時 appear / seem / look どれが最も適切な表現なのでしょうか?

迷った方はぜひ今回の記事を読んでみてください。複数の例文を交えながら、appear / seem / look の用法とニュアンスの違いを細かく解説していきます。

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目次

結論:“appear”は外見上 seemは主観的 look”は客観的にそう見えるのが違い

“appear” は対象物の様子が、外見上確認できるだけで、実態は不明な場合に使う表現です。“seem” は主観的に「対象物がその状態に見える」場合に使います。
“look” は客観的に「対象物がその状態に見える」という意味です。

3つの違い

appearは「外見上そう見える」※実際のところは分からない
seemは「主観的にそう見える」
lookは「客観的にそう見える」

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単語意味ポイント例文
appear~に見える
(が、実は…)
・「外見上そう見える
 というニュアンスだが、実際は違う場合も。
She appears confident in the presentation.
(彼女はプレゼンテーションで自信を持っているように見える。)
 ⇒ が、実は内心は…?
seem~に思える・話し手の観察に基づき
 「主観的にそう見える
 というニュアンス。
You seem tired today.
(今日は疲れているように見える。)
look~に見える・外見上の観察に基づき
 「客観的にそう見える
 というニュアンス。
It looks like it’s going to rain.
(雨が降りそうに思われる。)

例文「疲れているように見えるね。大丈夫?」は主観的=“seem” が適切

冒頭の例文「疲れているように見えるね。大丈夫?」に適切な表現を考えてみましょう。

ここでは、友人にバッタリ会い、顔色を見て判断したというシチュエーションです。話し手が相手の様子を一目見て、「あれ? 疲れているっぽい」と感じたことがうかがえ、主観的な気持ちがこもっています。

相手の様子を一目見て、医学的な根拠はないものの、
「普段と比べて疲れているみたいだな」
と、話し手が瞬間的に判断している状況
です。

したがって、話し手の観察に基づき、主観的にそう見えるときに使われる“seem” が適しています。

▼正しい英文:You seem tired today. Are you Okay?

ただし、“You look tired today.” でもほとんど同じ意味が伝わります。“look” の方がより客観的で、日常会話でもよく使われる表現です。

「あなたは客観的に判断して、確実に疲れているように見える。少し休むべきだよ」
という気持ちを伝えたいなら、 “look” の方がより説得力が増して聞こえる可能性があるので、ぜひ使い分けてみてください。

以下から、appear / seem / look についてさらに詳しく解説していきます。

“appear” は「外観から判断してそう見える」という意味の英語表現 

“appear” は「外観から判断して〜のように見える」という意味です。
ただし、このとき後ろに「でも、実はそうではなかった」という意味が隠されていることが多いです。

第一印象と実態の乖離を表す“appear” のニュアンスが理解できる例文を紹介するので、チェックしていきましょう。

▼例文

The new teacher appeared to be earnest and strict.
(新任の先生は、まじめで厳しそうに見えた。)
⇒ しかし実は、とてもユーモアあふれる楽しい先生だった。

At first glance, it appears to be just worn-out furniture.
(一見、ただの古びた家具に見える。)
⇒ しかし実は、代々受け継がれる価値あるものだった。

He appeared to be delivering a confident speech in front of the audience.
(彼は大衆の前で、堂々とスピーチをしているように見えた。)
⇒ しかし内心では、実は不安と緊張でいっぱいだった。

“appear” を使うときは「外観から客観的に判断できる情報」を述べた後に、「実は……」という逆説的な内容がつながることが多くあります。

“appear” の特徴は「(人や物が)姿を現す」というニュアンスが含まれることです。

「~に見える」という表現で使う場合も、
あくまで表に出ている部分を見て、状況を判断している
と解釈でき、ニュアンスも把握しやすいですね。

なお “appear” は、やや硬めでフォーマルな響きがあり、論文や形式ばった文書で使われやすいのが特徴です。日常会話での登場頻度は、“seem” や “look” の方が高いでしょう。

“seem” は話し手の観察の結果「主観的にそう見える」という意味の英語表現

“seem” は、話し手の観察に基づき「主観的にそう見える」というニュアンスがあります。これは「客観的な」判断を表す “appear” や “look” にはない特徴です。

“appear” や “look” は、視覚的に確認できた情報から判断するのに対し、“seem” はもともと視覚的なニュアンスを含まない単語でした。

“seem” の意味自体には視覚的体験が含まれませんでしたが、“appear” や “look” の場合、視覚的にそのシーンを確認した上で情報について説明しています。“seem” の場合は、外見の情報を細かく表現しているというより、あくまで印象レベルと言えます。
参考:村山康雄『“seem”, “appear”, “look like”と“possible”, “likely”, “probable”』(言語と文化, 1996)

しかし現在、“seem” も「外見を表す単語」として、2つと同じような意味合いで使われているため、混乱する人が多いのも不思議ではありません。

今回の3つの単語の中で“seem” は最も主観が含まれており、根拠があるか確認する余地がある場合に使われる表現だとイメージしてみてください。

▼例文

The movie seems interesting, doesn’t it?
(その映画は面白そうに思えますね。)

She seems very happy with the news of her promotion.
(彼女は昇進の知らせを聞き、とても幸せそうに見える。)

This problem seems difficult, but with careful consideration, it can be solved.
(この問題は難しいように思われますが、よく考えれば解決できるでしょう。)

上記の“seem” の例文はいずれも、誰が見ても客観的にそう見えるのではなく、あくまで話し手の観察に基づいた主観が反映された文章ですね。

主観・推測が含まれ、「確かにそう思える」「明らかである」と断定できないシチュエーションでは “seem” が適しています

ただし、主観的な表現“seem” でも、より客観的なニュアンスをにおわせることも可能です。
正しい“seem” の使い方については以下で解説しています!

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“look” は「客観的にそう見えて実際にそうである」という意味の英語表現

“look” は、話し手だけでなく誰もが観察した結果、外見上「客観的にそう見える」というニュアンスがあります。“seem” のように話し手の主観を含むことはなく、冷静に事実を述べるイメージです。

また、見た目がそう見えるだけで実際は違う場合がある“appear” と異なり、“look” は「見た目も、実際も同じ印象である」というニュアンスを含むことが多いですね。 

▼例文

The garden looks stunning with all the colorful flowers.
(色とりどりの花が咲いている庭は、見事に見える。)

The mountain peak looks majestic in the morning light.
(朝の光に照らされた山頂は、雄大に見える。)

The dessert table looks tempting with various sweets.
(デザートテーブルはさまざまなお菓子で魅力的に見える。)

“look” の例文はいずれも、客観的に見た印象を述べた文章です。話し手の主観ではなく「誰が見てもそう見える」シチュエーションで、断定的に表現したいため、“look” が適しています。

appear / seem / look の表現の違いについて理解度チェックテスト!

今回の記事を読んで、appear / seem / look の違いが理解できたか、チェックテストで確認しましょう!

以下の例文を英訳してください。

① 彼は怒っているように見えます。

② 一見、彼は怖い人に見えます。

③ 今日の彼女はおしゃれに見える。

解答

① He seems angry.
様子を観察して主観的に「怒っているみたい」と感じている場合は“seem” が適切

② At first glance, he appears to be a scary person.
外見の様子から一見「怖い人に見える」と感じている場合は“appear” が適切

③ She looks stylish today.
物理的な見た目・様子から客観的に「おしゃれをしている」と感じている場合は“look” が適切

違いまとめ:appearは外見上 seemは主観的 lookは客観的

appear / seem / look の違いを再度まとめると、以下の通りです。

単語意味ポイント
appear~に見える
(が、実は…)
・「外見上そう見える」というニュアンス。
・しかし実際はそうではないという意味を含むことも。
seem~に思える・話し手の観察に基づき「主観的にそう見える
 というニュアンス。
look~に見える・外見上の観察に基づき「客観的にそう見える
 というニュアンス。

3つそれぞれを使った例文を、自分で実際に作ってみると、どのシチュエーションで何を使うべきか理解が深まっておすすめです。

今回の記事を何度でもおさらいしてOKですので、登場した例文を声に出して読み上げて、感覚的に使い方をマスターするのもいいですね。appear / seem / look の違いを理解し、自然な表現の英語を話せるようになりましょう!

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