仕方なく? 善意で? 自分が苦手な人・嫌いな人を助けた経験「仕事なら仕方ない」「話したらいいやつだった」
『敵に塩を送る』ということわざがあります。これは、上杉謙信が塩不足に悩んでいるライバルの武田信玄に塩を送ったことに由来します。みなさんも職場・学校にも苦手・嫌いな人がいると思いますが、そんな相手を助けたことはありますか? 社会人のみなさんに聞いてみました。
Q. 自分が苦手な人・嫌いな人を助けたことはありますか?
はい 20.9%(100人)
いいえ 79.1%(378人)
意外にも約20%の人が、「苦手な人・嫌いな人」を助けたとこがあるようです。「はい」と答えた方は、どのようなシチュエーションで助けたのでしょうか?
■仕事で仕方なく……
・仕事で頼まれごとをして、本当はいやだったが、これまでの怒りは忘れて資料を提供し、助けた(女性/ 26歳/電機)
・仕事においては、そうせざるを得ない場面がある(女性/32歳/ホテル・旅行・アミューズメント)
・苦手でも、仕事が全体でうまく動くなら必ず手伝う(女性/41歳/マスコミ・広告)
・嫌いな上司でも、仕事で助けることは多々(男性/34歳/通信)
・仕事で自分の目標を達成するために必要だったのでそうした(女性/29歳/情報・IT)
みなさん「仕事上、嫌な人でも手伝わなくてはならない」と割り切っている人が多く見られました。やはり、仕事をする上で「大人の対応」をする事は当然のようです。
■実は意外と……
・たまたま仕事で手伝うことがあったが、話してみると思ったよりも話せた(女性/38歳/学校・教育関連)
・苦手な女性が腹痛を起こして、ほっかいろをあげたことをきっかけに、ちょっとずつ話をするようになった(女性/37歳/団体・公益法人・官公庁)
・苦手な子だけれど、困っていることを聞いて一緒に解決したら、打ち解けた(女性/32歳/その他)
「苦手だったけど、話してみたら打ち解けた」という意見を挙げてみました。良く知りもせず一方的に「心の壁」を作っていることがあります。話してみると、実は「イイ奴」なのかもしれません。続いては、「自分が苦手な人・嫌いな人に助けられた経験はありますか?」とアンケートしてみました。
Q. 自分が苦手な人・嫌いな人を助けたことはありますか?
はい 12.6%(60人)
いいえ 87.4%(418人)
「いいえ」が圧倒的な数字ですが、「はい」と答えた方も1割ちょっといました。
では、どのようなシチュエーションで助けられたのでしょうか?
・苦手だと思っていた人に自分の性格をほめてもらえて印象が変わった(女性/32歳/医療・福祉)
・仕事でミスをして、苦手な上司に助けられた(男性/30歳/マスコミ・広告)
・人づかいが荒く、サポートしてくれない上司に、体調が悪い時には療養するようにいわれた(女性/26歳/電機)
仕事では、困ったときはお互い様。特に、上司は助け舟やフォローをしっかりしてくれるようです。
今回のアンケートでは、「苦手な人・嫌いな人を助けた&助けられた」と聞かれて「はい」と答えた人は少数派だったものの、次のような意見もチラホラ見られました。
・すごく困っているときはどんな人が相手でも手を貸すようにしている(女性/28歳/金属・鉄鋼・化学)
・どんなときでも、助ける(女性/23歳/自動車関連)
「魚心あれば水心」。自分が好意をもって接すれば、相手も心を開いてくれるかもしれません。
文●林田ユータロー
調査期間:2014年12月
アンケート:フレッシャーズ調べ
集計対象件数:社会人男女478件(ウェブログイン式)