【連載】 『あの人の学生時代。』 ♯2:お笑い芸人トレンディエンジェル斎藤司 2ページ目
将来については、ビックリするぐらいボーッとしてました
―当時は将来についてはどう考えてたんですか?
これがもう、ホントなくて。自分でもビックリするぐらいボーッとしていて、みんなが就職活動を始める頃になってもやりたいことがまったくなかったんです。もちろん、ジャニーズ入りたいとか芸能界行きたいとかそういうのはありましたけど、別にそこまで本気じゃないというか。結局夢じゃないですか。それを追うのはファンタジーだなと思って。で、結局どこかアルバイト感覚が抜けなかったというか、何となくこのまま適当な会社に就職していくのかな、ぐらいの気持ちしかなくて。で、就活始めた当時は洋服が好きだったんで、(ルイ・)ヴィトンとかグッチとか、名のあるところしか受けなくて。中小(企業)を全然受けてなかったんですよ。でも何の対策もしてないから全部落ちて。急に行って受かるわけないじゃないですか、やっぱり。
―難しそうですね。
で、1年目は結局就職決まんなくて、求人誌の広告営業のバイトをやってたんですよ。で、1年でやめて、もう芸人になろうかなって思い始めた時に楽天のホームページで求人があるのを見つけて。楽天も最初バイトで入ってるんですよ。で、1年半ぐらいやったら「社員になりますか?」って聞かれたので、「やめます。芸人になります」って。
―そこで社員にならなかったのはなぜですか?
単純に、今まで小・中・高・大と、ここまでフォーマット通りの経歴じゃないですか。で、そこで普通に就職できてたらたぶん芸人になってないと思うんですよ。要はここで初めて自分の道が崩れたわけです。崩れた瞬間に、「ここから同期たちをまくるには、逆転するにはどうしたらいいか」っていう発想もちょっと入ってきて。
―なるほど。だいぶまくりましたね~!
いやそうですね、かなりまくりました(笑)。