意外と知らない? 大学教授が想像以上にすごいと思える仕事内容
「大学教授って、講義や研究意外に何をやっているのだろう」そう疑問に思ったことはありませんか?
「何をしているのかいまいちわからない」といった印象を持っている人が多いようですが、確かに学生には見えない部分が多いのが大学教授のお仕事。
ということで、大学教授はどんな仕事をしているのかについて、詳しく調べてみました。
「自分の好きなことを仕事にしていて楽しそう」なんて思う前に、ぜひチェックしておきましょう。
大学の講義の担当
国立大学だと平均2.3コマ、私立は6.7コマ程を担当(1コマ=90分)しており、大体週3日ほど授業を受け持っています。他大学の非常勤講師として掛け持ちする人もいます。
「この先生の授業少ないなと思ったこともありましたが、他大学の非常勤講師を勤めている場合もあると聞いて、色々な大学に行き来しており大変だなと思いました」(総合文化政策学部・4年女子)
1つの大学だけではなく、複数の大学にまたがって講義をされている教授はとても忙しそうですよね。それだけ大学生から人気が高いということなのでしょうか。
オンライン授業の準備
最近は、講義をオンラインで行う機会が増えたこともあり、機器の準備からスライド作成など、オンライン講義のための準備も行っています。
対面講義で使用していた資料をオンラインでも見れるようにしたり、学生からの質問をスムーズに対応できるように配慮するそうです。
教授自身の専門分野の研究・論文執筆
研究活動及び、その進捗、成果を論文にまとめます。
論文は海外の学会でも使うので、日本語・英語両方で執筆しなければならないそうです。また大学からの研究費とは別に、第三者機関から資金提供を受けられることもあり、その際に論文を提出して審査を受けるそう。
「学生に授業をしながら、教授になってからも研究を続けなければならないことに驚きました。生涯勉強ですね」(文学部・3年女子)
コメントにもありますが、引退まで長い期間レベルの高い勉強をし続けるというのは、たいへんですね。
自分の興味のある分野であれば苦にはならないのかもしれません。
教授が受け持っている研究室・ゼミの学生指導
研究室やゼミに所属している学生の指導をします。
文系のゼミの場合は全体の集まりは週1程度のことが多いですが、理系の研究室は毎日活動しているケースも多いです。
「今研究室でバリバリ活動をしていますが、教授は毎日のように僕らを指導してくださるので、非常に感謝しています」(理工学部・4年男子)
研究室やゼミでは、学生の研究結果や論文に対して添削をし、また批評やコメントをしなければなりません。
卒業論文になると量も膨大になるので、じっくり向き合う時間が必要となります。
大学の担当部署の管理運営
所属する学部や研究科での教授会を取り仕切ったり、年間予算の管理などを行ったりします。
大学の学部長になると、学部の全体方針などを取り決める責任者になることもあるようです。
「僕のゼミの教授が学部長なのですが、そのため学部をよくしていくために、意見を求められることが多いです。僕も力になりたいと思いました」(教育人間科学部・2年男子)
教授なのに管理の部分にまで仕事が及ぶというのは、知らない人も多いのではないでしょうか。
教授でも予算を決めたり管理をしたりしなければならないなんて、驚きです。
研究費や補助金などの申請業務
研究費や補助金などの申請業務も教授自身が行なっています。時期になると「Excel方眼紙が」「学生の指導よりも手間がかかる」といった独り言がSNSに投稿されることもありますよ。
特に国公立大学の場合は、国に対する申請になるので、申請フォーマットや添付書類の準備が多いようです。
所属大学の入試問題作成・試験監督・採点
入試の問題を作成するのはもちろん、試験監督も行ってさらには採点作業も行います。1年に受験シーズンのみの仕事とはいえども、大きな仕事であることには代わりありません。
「指定校推薦で入学したのですが、そのときの面接官が今のゼミの教授です。顔を覚えていてくださって、非常に嬉しかったです」(経済学部・3年男子)
一般入試では悪問や間違った問題を作ってしまったり、採点ミスをしてしまったりすると大問題になってしまうので、相当の神経を使うようです。学生のレベルにあわせた問題を作るのはやりがいがありそうですね。
学会・国際会議活動
自分の研究成果を発表したり、討論したりします。研究者同士の交流の役目を果たすことも重要です。学部によっては日本ではなく海外で会議をすることもあるそうです。
「国際政治経済学部の教授ということもあり、英語がペラペラな教授が私のゼミの教授です。月1で国際会議に参加されているようです」(国際政治経済学部・4年女子)
国内の学会ではなく、国際会議での活動は恐れ多いですよね。英語などで討論をするとなると、純日本人の筆者には腰が引けてしまう勢いです。尊敬に値しますよね。
懸賞論文やコンペの審査
懸賞論文やコンペの審査、書評を行います。また学生の卒業審査などを請け負うこともやっています。良いことだけを言うのではなく、適切な審査や批評を行わなければなりません。
「卒業審査も教授がやっていると聞くと、授業やゼミもよりしっかり取り組もうと改めて意識します」(法学部・4年男子)
「そんなことまでやっているのか!」というのが本音ですよね。業務が多岐に渡るということが手を取るように分かります。書評も本を全て読んだ上でになるので、数か月に渡る業務になりそうです。
教授の実績や信頼につながる著作活動
本の出版は義務ではないですが、実績や信頼に繋がるため、著作活動をする教授は多いようです。授業の教科書がその担当教授の著書ということはよくありますよね。
「わざわざ授業用に本を執筆したと教授が仰っていました。授業でも使えて一般の方にも読んで頂けて、一挙両得ですよね」(社会情報学部・3年男子)
本を書くというのは長い時間と労力がかかるものです。普段の授業やセミナーなど、やることは山ほどある中での執筆作業となります。
セミナーやワークショップでの講演
セミナーやワークショップでの講演や講師役として呼ばれる機会が多くあります。学内・学外問わずありますし、内容もその都度変えていかなければならないので、多くの引き出しを持っていることが要求されます。
「青学の教授の学外セミナーに参加したことがあります。税関係のお話で、非常に勉強になりました」(経営学部・1年女子)
大勢の見知らぬ人の前で専門的な分野について分かりやすく話すことは、非常に高度なものですよね。筆者もプレゼンなどで大勢の前で話したことがありますが、とても緊張しました。
専門家としてのマスコミ協力
情報番組には肩書が教授となっている人が多く出演していますよね。テレビのコメンテーターとして出演したり、雑誌の取材に応じたりもしています。
「私のゼミの教授がこの前ニュース番組に出演されていました。経済学部ということで、総理の経済方針について解説をされていました」(経済学部・2年女子)
当然ですが間違ったことを言えなかったり、視聴者に分かりやすく伝えたりと、難しそうなことには代わりありませんね。
大学教授は好きを仕事にしているけれど他の仕事がいっぱい
大学教授の仕事は想像していた以上に、さまざまなものがありました。普段からお世話になっている教授には、もっと敬意をもって授業に臨みたいですね。
「好きを仕事にするなんて羨ましい。目指したい」と思っている人もいるかもしれませんが、自分の好きな研究をする以上に他の仕事が多そうです。
狭き門でもありますので、なりたいという気持ちだけではなれないかもしれませんよ。
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