標準語では伝えられない想いがここにある!北海道民が語る、標準語で説明できない方言【学生記者】 2ページ目
「~ささる、~さる」には標準語と少し違うニュアンスが含まれているのをご理解いただけたでしょうか。複雑ですよね。しかし、これで終わりではないのです。例えば、ノートに字を書いているときクシャミをしてノートに線を引いてしまったとします。道民はこういうでしょう。
「あっ! 書かさっちゃった!」
この一言には「あっ! 自分の意志に反してノートに字を書いてしまった」という意味が込められています。「書いてしまった」との違いは自分の意志に反して、意図しないで、という意味が強調されている点だと思われます。「書かさっちゃった」は自分ではどうにもできない理由によって書いてしまったというニュアンスが含まれており、「書いてしまった」は書いてしまったのはミスだが、自分の過失によるものだという意味が含まれています。ここのニュアンスの違いを伝えるのが最も難しいです。
◆まとめ
いかがでしたか。北海道弁のラスボスを理解していただけたでしょうか。道民からすると、「~ささる、~さる」が標準語ではないのが不思議でたまりません。とても便利な言葉だと思います。しかし、便利な言葉だからこそ標準語で説明するのが非常に難しいのです。このコラムを通して道民の方には共感、道外の方には北海道弁に興味を持っていただけたらうれしく思います。
<大学生のまずこれステップ>
1. 北海道弁のラスボス「~ささる、~さる」について知る
2. 「~ささる、~さる」の複雑な意味の違いを知る
3. 「~ささる、~さる」の応用編を学ぶ
文・なる