日本のテッペンを目指して！ 大学生が富士山に登ってみた【学生記者】
こんにちは、慶應義塾大学1年の空です。
慶應義塾大学の塾生、塾員なら一度は聞いたことがあるであろう「若き血」という応援歌。他大学のみなさんは聞いたことがありますか？ 歌の中に『慶應、慶應、陸の王者慶應』というフレーズがありますが、僕はこの歌を聞く度、歌う度に疑問に思うことがあります。それは、本当に自分は「陸の王者」なのかということです。「百獣の王」と名乗っている某芸能人は十種競技で優勝しているのに、僕たち慶應生は「陸の王者」を名乗りながら、ただポケモンを10種集めてよろこんでいるだけでいいのか……と。そこで僕は、真の陸の王者となるべく、日本のテッペンである富士山に登ることを決意しました。
■9月6日
□8：55 バスタ新宿出発
まず夏期限定で運行している高速バスの富士山五合目～バスタ新宿線を利用し、富士山へ向かいました。夏も終わりが近付く時期でしたが、僕の乗った便は満席だったため、みなさんが高速バスを利用される場合はネットなどで事前に予約することをおすすめします。今年の春に完成したバスタ新宿の設備に感動しながらバスに乗り込み、あとは力を蓄えるためそのまますぐ眠りにつきました。
□11：15 富士山吉田口5合目到着
バスに揺られること2時間20分。多少の耳の違和感と共に目を覚ますと、そこはもう富士山5合目。バスを降りると、雲が日をさえぎっていたせいもあってか半袖だった僕には少し肌寒く感じられるくらいの気温でした。それも当然、5合目と言えどそこはすでに標高2305m。あたりを見渡せば下にも雲が広がる高さです。僕は吉田口5合目の現地にある「やまどうぐレンタル屋」から、事前に予約していたシューズとザック、ストックを受けとり、登山に向けた装備を整えました。登山に挑戦したいけど、これからまた何度も登るかわからないし購入するのはちょっと……という方はレンタルも手段の1つとして候補に入れてみるのはいかがでしょうか。
□13：15 5合目出発
装備を整え、ゆっくりとお昼ごはんを食べて高地に身体をならしたあと、ついに富士山への挑戦を意気揚々とスタートしました。はじめは割となだらかな道でしたが、雲の切れ目から日が出てきて段差も多くなってきます。汗をかくくらいに暑く感じたので、こまめに体温を調節しながら歩を進めました。
□15：10 7合目到着
登り続けること約2時間、やっとの思いで7合目の山小屋日の出館に到着しました。このあたりから少し頭痛を感じ始め、岩場も多くなってきたのできついなぁと感じましたが、「陸の王者にならなくては……」という使命感に駆りたてられ、再び立ち上がり、先に進みました（休憩時に食べたブラックサンダーチョコがとてもおいしかったので、登山にはおすすめです。スニッカーズも可）。
□17：45 8合目到着
8合目の山小屋トモエ館（標高3400ｍ）に着き、まず初めに「ポケモンGO」を開きました。「富士山だし、もしかしたら伝説のポケモンに出会うかもしれない……」という期待とともに画面を見ると、そこにいたのは2体のナゾノクサ。ゲームボーイのポケモンのサファリゾーンでピカチュウがほしかったのにいつもナゾノクサが出てきた十数年前を思い出しながら、「ナゾノクサは高山植物だったのか……」などと思いをはせ、しっかり2体ともゲットしました。
□18：30 御来光館到着
日も暮れかけて、あたりが暗くなって来るのと同時くらいに、この日泊まる8合目5勺の御来光館に到着しました。荷物を置いて夕食（ハンバーグ!!）を食べ、布団に入るまではよかったのですがここからが大変でした。周囲から聞こえるいびきや寒いことによる室内の乾燥、そして酸素が薄いことによる頭痛のトリプルパンチに悩まされたのです。特に、眠ろうとすると身体の酸素を吸収しようとする働きが低下してしまうようで、実際富士登山の中でこのときの頭痛が最も激しかったです。みなさんがもし富士山などで山小屋に泊まる機会があれば、できるだけ快適に過ごせるよう、耳栓やイヤホン、マスク、痛み止めなどを持っていくといいと思います。
