目次
楽器OKの物件にはどういうものがある?
室内で楽器の演奏に適した物件には、大きく分けて3種類あります。それぞれの物件の特徴をご説明します。
防音物件
防音物件とは、防音効果が出るように設計されている物件を言います。鉄筋コンクリート造や鉄骨鉄筋コンクリート造の物件は、一般的に防音性が高めです。
また、壁や床材に防音性能が高い素材を使って、楽器の音が部屋から漏れにくくしている物件もあります。
さらに、最上階や角部屋などを選ぶと隣り合う部屋が少なくなるので、騒音トラブルが起きにくくなるでしょう。
また、壁や床材に防音性能が高い素材を使って、楽器の音が部屋から漏れにくくしている物件もあります。
さらに、最上階や角部屋などを選ぶと隣り合う部屋が少なくなるので、騒音トラブルが起きにくくなるでしょう。
「楽器可」の物件
「楽器可」の物件とは、文字通り部屋で楽器を使える物件のことです。この物件のほとんどが、建築時に防音対策をとっていますが、完全に音漏れが防げるとは限りません。
なお、楽器可と言っても24時間いつでも演奏してよいわけではなく、時間帯が決められていることもあります。ひとくちに楽器と言ってもピアノ、弦楽器、管楽器など様々ですが、物件によっては演奏してよい楽器が限られているケースも。自分が使う予定の楽器は大丈夫か、事前の確認が必要です。
なお、楽器可と言っても24時間いつでも演奏してよいわけではなく、時間帯が決められていることもあります。ひとくちに楽器と言ってもピアノ、弦楽器、管楽器など様々ですが、物件によっては演奏してよい楽器が限られているケースも。自分が使う予定の楽器は大丈夫か、事前の確認が必要です。
「楽器相談可」の物件
「楽器相談可」の物件の場合、防音対策がとられているとは限りません。楽器を演奏しない住人もいますし、演奏してよい楽器や時間帯も大抵制限されています。
あくまで、全く演奏できないわけではないという程度に捉えておいたほうがいいでしょう。
あくまで、全く演奏できないわけではないという程度に捉えておいたほうがいいでしょう。
防音効果の高い物件選びのポイントは?
構造や設備は防音効果を高めるための重要な要素と言えます。物件を選ぶ際にチェックしておきたいポイントをご説明します。
鉄筋コンクリート造か鉄筋鉄骨コンクリート造
一般的な賃貸住宅の建築構造は、次の4つに分けることができます。
- 木造
- 鉄骨造
- 鉄筋コンクリート造
- 鉄筋鉄骨コンクリート造
このうち、高い防音効果が期待できるのは、鉄筋コンクリート造もしくは鉄筋鉄骨コンクリート造です。壁や床が鉄筋コンクリートできていて密度が高いため、音が響きにくくなります。
壁が厚い
壁が厚いことも、音を伝えにくくし防音効果を期待するのにとても大切なポイントです。
できれば壁の中身も注意を払いたいところです。中が詰まっている壁の場合、四方を叩いてみると低く詰まったような音がします。中が空洞の壁の場合は高い音が鳴り、防音性が低いと判断できるでしょう。
できれば壁の中身も注意を払いたいところです。中が詰まっている壁の場合、四方を叩いてみると低く詰まったような音がします。中が空洞の壁の場合は高い音が鳴り、防音性が低いと判断できるでしょう。
窓が二重サッシになっている
二重サッシとは二重窓とも呼ばれ、1つの窓枠に外窓と内窓の2つのサッシがついているものです。窓を二重サッシにすることで、2枚の窓の間に空気の層ができます。空気の振動により伝わる空気伝播音が緩和されるため、防音効果が高くなります。
隣室との間にクローゼットやトイレなどの空間がある
リビング同士が隣り合っていると、どうしても音が壁伝いに隣部屋へ伝わってしまいます。逆に、隣室と接する側にクローゼットやトイレなどがあると、その空間が防音壁のような役割を果たし、音が伝わりにくくなります。
賃貸物件でDIYできる防音の方法
防音性が高くないところに住んでいる場合や、防音物件でもさらに防音効果を上げたいとき、DIYで防音対策を行えます。賃貸物件でも行える方法に絞ってご紹介します。
市販されている「防音部屋」を導入する
最も確実な方法は、市販されている防音部屋を購入し、部屋に置くことです。ダンボール製のものや組み立て式のもの、部屋の中に防音室を作るものなど、タイプはさまざまです。防音部屋を導入する場合、広いスペースが必要なこともありますし、商品によっては高額なものもあります。間取りや予算に合う商品を見つけましょう。
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壁に吸音シートや段ボールを貼る
手軽にできる防音対策の一つとして、壁に吸音シート(防音シート)や段ボールを貼る方法があります。どちらも、音を吸収する吸音、音を跳ね返す遮音、音の振動の伝わりを減らす防振を目的としています。
賃貸住宅に向いている設置方法は、画鋲よりも細い虫ピン、突っ張り棒、シールなどを用いたタイプです。退去時のことを考え、できるだけ壁に傷や跡をつけないように気をつけましょう。
賃貸住宅に向いている設置方法は、画鋲よりも細い虫ピン、突っ張り棒、シールなどを用いたタイプです。退去時のことを考え、できるだけ壁に傷や跡をつけないように気をつけましょう。
窓に遮音カーテンをつける
遮音カーテンは、家の中の音を外に漏らさない目的と、外から入る音を遮る目的を兼ね備えています。音を完全に防ぐことができませんが、ピアノの高音など周波数の高い音に特に効果的です。
効果をできるだけ高めるには、カーテンを閉めたときに中央・上下・横のどこにも隙間ができないようなサイズや形式を選びましょう。
効果をできるだけ高めるには、カーテンを閉めたときに中央・上下・横のどこにも隙間ができないようなサイズや形式を選びましょう。
窓に防音フィルムを貼る
壁にはある程度の厚さがありますが、窓はそれに比べてかなり薄く、音が伝わりやすい箇所といえます。窓ガラスに防音フィルムなどを貼ることで、振動を減らして伝わる音を少しでも抑えるようにしましょう。カーテンやシートなどと併用すると効果が高まります。
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床にカーペットやマットを敷く
振動はフローリングの床材を伝わって両隣や上下階の部屋に響きます。そのため、カーペットやマットを敷いて振動を抑えると防音効果があります。特に下階への防音効果が高いので、1階でない場合はぜひ敷くようにしましょう。
電子ドラムやピアノは防振マットを敷く
ドラムやピアノは、床にかなりの衝撃を与え、建物全体に振動が伝わります。完全に防音することは難しいですが、防振マットを敷くと防音効果があります。振動音を抑えつつ、フローリングのへこみも防げます。
ピアノは壁から離して設置する
ピアノを設置するときは、壁から15cm程度隙間を空けると、音の伝導率が下がるため壁に音が伝わるのを軽減することができます。このとき、壁とピアノの間に防音シートを挟むと、さらに効果的です。
まとめ
自宅で楽器を演奏することを楽しむためには、ご近所への配慮が欠かせません。ご近所トラブルが発生してしまい、楽器の練習ができなくなってしまっては寂しいですよね。物件選びのポイントや防音対策DIYなど、今回ご紹介した事柄を参考にして快適な音楽ライフを送ってください。
監修:髙野 友樹
【所有資格】公認 不動産コンサルティングマスター/宅地建物取引士/賃貸不動産経営管理士
これまで、不動産業界に10年以上従事してきて、現在は不動産コンサルティング事務所の代表を務める。 個人の方の土地売買仲介から、不動産ファンドでの投資家への資産運用を行うアセットマネジメント業務まで、幅広く経験。 これまでの経験を生かし、現在「不動産・税金・建築・投資」等のテーマを中心に、 複数のWEBメディアで監修や執筆を担当。個人・法人の契約書作成等も代行している。