目次
そもそもオール電化住宅とは?
住宅内には、キッチンやお風呂など熱源が欠かせない設備が複数あります。熱源にはガスや電気、灯油などの種類があり、ガスと電気など複数を併用する家庭が一般的でした。
そのような従来型の熱源に対して、近年普及が進んでいるのがオール電化です。
名前の通り、住宅内の熱源すべてを電気で賄っている住まいのことをオール電化住宅といいます。
オール電化住宅といえば戸建てのイメージをお持ちかもしれませんが、近年は賃貸物件も増えてきています。
そのような従来型の熱源に対して、近年普及が進んでいるのがオール電化です。
名前の通り、住宅内の熱源すべてを電気で賄っている住まいのことをオール電化住宅といいます。
オール電化住宅といえば戸建てのイメージをお持ちかもしれませんが、近年は賃貸物件も増えてきています。
オール電化について
実はオール電化の歴史は意外に古く、大正時代にまでさかのぼります。旧帝国ホテルも設計した建築家が手掛けた神戸の山邑邸が、日本におけるオール電化住宅の先駆けといわれています。1年間で使用する電力量は3万キロワットにも及び、沿線の私鉄と直接契約し電気を引いていたよう。
一般家庭にオール電化が普及し始めたのは、2000年代以降とつい最近のことです。
一般家庭にオール電化が普及し始めたのは、2000年代以降とつい最近のことです。
主なオール電化製品
ガスの場合、キッチンにはガスコンロがあるのが一般的です。しかし、オール電化住宅では火を使わないIHクッキングヒーターが使われています。また、給湯には電気給湯器などが使われています。冷暖房ももちろん電気で、エアコンや床暖房などがあります。
オール電化住宅のエネルギー消費量と電気代
オール電化の場合、すべてを電気で賄うため、電力消費量は上がります。一人暮らしのひと月あたりの電気代は、季節などにもよりますが5,000~8,000円ほどです。
一方、ガスと併用している場合は電気代約3,000円~4,000円、ガス代3,000~5000円を合わせて月6,000~9,000円ほどです。このことから、トータル的には若干オール電化住宅の方が若干お得といえるでしょう。
出典:「家計調査 / 家計収支編 単身世帯 詳細結果」(総務省統計局)「オール電化」の電気料金の目安
一方、ガスと併用している場合は電気代約3,000円~4,000円、ガス代3,000~5000円を合わせて月6,000~9,000円ほどです。このことから、トータル的には若干オール電化住宅の方が若干お得といえるでしょう。
出典:「家計調査 / 家計収支編 単身世帯 詳細結果」(総務省統計局)「オール電化」の電気料金の目安
オール電化のメリット
オール電化にすると、どのようなメリットがあるのでしょうか。
光熱費を管理しやすい
まず、家計における光熱費管理のしやすさがあります。というのも電気代のみになるので、ガス代や灯油代と合算する必要が無くなるからです。
お湯や暖房を安く使える可能性も
オール電化住宅用の料金プランの中には、夜間の電気が割安に抑えられているものが多くあります。夜の間にお湯を沸かしたり暖房に蓄熱したりしておけば、日中に使っても安く済むという仕組みです。
火災の心配が少ない
IHクッキングヒーターは磁力線によって発熱する仕組みになっており、直火を使いません。そのため、ガスよりも火災が起こりにくいとされています。
震災時にタンク内の水を利用できる
電気給湯器には、水やお湯を貯める貯湯タンクがあります。そのため、震災などで水道がストップした場合でも、その水(お湯)を飲む以外の生活用水として利用できます。
オール電化のデメリット
これまではオール電化のメリットをご紹介してきました。しかしながらよいことばかりではなく、デメリットも存在します。その代表的なものをご紹介します。
調理器具が限定される
鍋などの調理器具には、IHに対応していないものがあります。IH対応のものも増えたとはいえ、ガスに比べると選択肢は限られてしまいます。調理器具を購入する際には、IHに対応しているのかよく確認するようにしましょう。
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昼間の電気代が高くなる可能性も
先述したようにオール電化用の料金プランは時間帯によって料金が異なり、夜間が割安になっているものが多いです。その反面、昼間は割高になるため、昼間に電気を多く使いそうだという場合、料金プランをよく精査したほうがよいでしょう。
停電時に利用できなくなる
熱源をすべて電気で賄っているオール電化住宅は、停電してしまうと何もできなくなってしまいます。比較的電気の復旧は早いとされていますが、復旧するまではコンロや給湯なども使用できません。
一人暮らしの部屋探しでオール電化はお得なの?
オール電化の場合、夜間の電気代が安くなる料金プランが多くみられます。そのため昼間は不在がちで、「そもそも昼間は電気を使わない人」や「電気を使う家事全般は夜にする」という人にとってはオール電化住宅が向いてるといえるでしょう。学校やサークルで帰宅はほとんど夜間になってしまう人は検討してみる価値アリです。
まとめ
オール電化を選ぶことで、自動的に電気代がお得になるわけではありません。特に一人暮らしの場合、自分の生活サイクルにオール電化の長所が合っているかは重要なポイントです。
これから賃貸で一人暮らしの部屋を探すという方は、オール電化についてしっかり下調べをしたうえで選ぶようにしましょう。
これから賃貸で一人暮らしの部屋を探すという方は、オール電化についてしっかり下調べをしたうえで選ぶようにしましょう。
監修:矢野翔一
暮らしやお金のアドバイザー
宅地建物取引士、管理業務主任者、2級FP技能士(AFP) 関西学院大学法学部法律学科卒。
数々の保有資格を活かしながら、有限会社アローフィールド代表取締役社長として学習塾、不動産業務を手掛ける。
引越しや住宅ローンといった暮らしやお金の様々な悩みに対してアドバイスを行う。