2019年07月09日 更新

引越しするときは訪問見積もりをしたほうがいい? 流れやメリットを紹介

一人暮らしでの引越しが決まったら、複数の引越し業者から見積もりを取り、予算や要望にあった引越し業者を選ぶことがおすすめです。しかし引越し業者には、いくつかの見積もり方法があります。今回は見積もり方法の中から、正確で、引越し料金についてわかりやすく説明してもらえる、訪問見積もりについて解説します。引越し業者に訪問見積もりを依頼する場合の流れや、メリット・デメリットを理解し、引越し作業をスムーズに完了させましょう。

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引越し料金の相場はいくら?

一人暮らしで初めての引越しとなると、賃貸物件の契約料金や引越し料金など、一人暮らしにかかる初期費用の検討がつかないですよね。引越しにかかる料金相場を知るために、まずはこちらの記事をチェックしてみましょう。
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訪問見積もりって何をするの?

訪問見積もりという言葉は、初めての一人暮らしを検討している人にとって聞き馴染みがありませんよね。そもそも訪問見積もりとはなんなのか、訪問見積もりを申し込むためになにをすればいいのかをご紹介します。

そもそも訪問見積もりとは?

訪問見積もりとは、引越し元まで引越し業者に来てもらい、実際の荷物量や周辺の環境を確認してもらうサービスです。このサービスでは、引越しにかかるであろう、おおよその金額(見積もり)を提示してもらうことができます。引越しまでの間や引越し当日、よほどのことがない限り、訪問見積もりで出してもらった見積もり金額で引越しが行われます。

なお、このような訪問見積もりのサービスは、無料であることがほとんどです。

訪問見積もりの申し込み方法

訪問見積もりを依頼したいときは、まず見積もりを取りたい業者の公式サイトや、タウンページに掲載されている代表電話番号に連絡します。

このとき、1社だけで見積もりをもらうと、金額が相場から正しいものなのかわかりづらく、値段交渉もしにくいため、2,3社から見積もりをもらっておくのがおすすめです。複数業者の見積もりを簡単に比較したいという人は、インターネットで引越し一括見積もりサービスを利用するのも良いでしょう。
はじめの問い合わせ時には、「引越し元と転居先の住所」「依頼人の名前」「電話番号」などを聞かれます。
大抵の業者はここで一旦電話を切り、依頼人が住む地域の営業支店からあらためて折り返しの電話をくれます。
折り返しの電話がかかってきたら、訪問見積もりの日時を調整しましょう。引越し業者の繁忙期でなければ、当日に対応してくれる場合もあります。

訪問見積もりを取るメリット・デメリット

訪問見積もりは、電話見積もりやネットでの見積もりに比べて少し手間がかかります。しかし、相応のメリットもあります。
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訪問見積もりのメリット

訪問見積もり一番のメリットは、見積もり金額の精度が高いことです。
実際に現場に足を運んでもらうことで、荷物量や現住居の周辺環境など、より詳細が確認できます。「追加料金が発生し、見積もりよりも高くなってしまった」「手配したトラックでは荷物が積めなかった」などといったトラブルを避けることができるでしょう。

また、古い家電や大きな家具の処理に迷っている場合などに、直接相談することもでき、引越し業者に回収してもらえる場合もあります。
また、引越しまでのスケジュールや当日の流れについてより具体的な打ち合わせができるので、スムーズに引越し作業が可能になるのです。

訪問見積もりのデメリット

デメリットとしては、引越しの準備で忙しい中、見積もりに立ち会うための時間を取られることが挙げられます。
業者からオプションサービスなどの熱心な提案を受けたり、その場での契約をすすめられたりして、予定していた時間より長引いてしまうこともあるかもしれません。
また、担当者を部屋に招くことになるため、抵抗があると感じる人もいるでしょう。

訪問見積もりがいらない場合

過去に同じ業者を利用したことがある場合は、業者側にそのときのデータが残っていることがあります。そのため、前回の引越しと荷物量などがほぼ同じである場合は、訪問見積もりを省略できるかもしれません。
また、「単身パック」など、運搬可能な荷物の総量があらかじめ決められているプランを利用する場合も、訪問見積もりは必須ではありません。単身パックは滑車が付いたコンテナボックスで荷物を運ぶのですが、このコンテナのサイズによって料金が決まるので、電話やウェブサイトの問い合わせフォームから見積もりの依頼をするだけで、料金を知ることができます。

ただし、実際の荷物量が想定よりも多かった場合、荷物が運べない・追加料金などがかかるといった予期せぬ事態が起こるおそれもあるため、注意しましょう。
まずは大体の相場が知りたい、という場合には、インターネットの一括見積もりサイトなどが提供しているシミュレーションを利用するのも良い方法です。

訪問見積もり当日にやること

訪問見積もりの当日には、「引越し先住所」「引越し希望日」「引越し先に持っていくもの」などが決まらないと、料金は算出できません。見積もりの担当者へスムーズに伝えられるよう、あらかじめ希望をまとめておきましょう。
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引越し先の住所

現住居から新住居までの距離、周辺の交通状況などを確認します。
移動距離が遠ければ移動時間もかかるため、高額になります。

引越しの希望日、作業開始時間(午前、午後、指定なしなど)

日取りや時間帯により、料金も変わってきます。希望の候補日・時間帯をできるだけ多く考えておくのが良いでしょう。特に引越し依頼が集中する時期は、そうでない時期に比べて割高になる傾向があります。

荷物の量を確認する

トラックのサイズや運搬方法などを決めるため、引越し先へ持っていきたい荷物の総量を漏れなく伝える必要があります。
訪問見積もりであれば、実際の荷物を見て判断してくれるので正確かつ簡単です。
自転車やバイクなど部屋に置いていないものも運んでもらいたいなら、忘れず申告するようにしましょう。

付帯作業の有無を確認する

ピアノなどの大型楽器や家具、エアコンの着脱、洗濯機の設置工事、梱包、不用品の処分、ハウスクリーニングなど、付帯作業が必要な場合は、スタッフの人数も増えるため人件費が変化します。
あらかじめ必要な作業を洗い出しておくと安心です。

見積もり内容を確認する

詳細の確認が済むと、引越し当日のスケジュールや作業内容、引越し約款など契約に関する諸々の説明があります。業者によって保険やサービスなどに特徴があり、複数社の見積もりを比較する際の決め手になるので、気になる点はどんどん聞いておきましょう。
その後、担当者と会社の間で確認が取れると、具体的な見積もり金額を提示してもらえます。複数の引越し業者の見積もりを比較したい場合は、その旨を担当者に伝え、後日あらためて契約するかどうかを連絡するようにしましょう。
また、訪問見積もりには立会人が必要になります。代理人でも可能ですが、トラブル防止のため、できるだけ本人の立ち合いをおすすめします。

訪問見積もりと引越しを上手に終えるために大事なこと

訪問見積もりや引越し時、業者となんらかのトラブルが発生してしまうと、気持ちよく引越しを終えることはできません。そのような事態を避けるためには、最低限のマナーや、当日までにやっておくべきことなどを把握しておきましょう。
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相場を確認しておき相見積もりを取る

提示された見積もりが妥当かどうか判断するためにも、あらかじめ相場を確認しておくことは重要です。相場よりも高い場合は、値切り交渉を行うか、相見積もりを取ることで引越し費用を抑えることができるでしょう。

荷物は全部見せる

また、「この部屋は片付いてないから」などの理由で業者に見せない部分があると、荷物の総量を把握することが困難になります。
もし業者に見せなかった部屋に大きなサイズの家具や多量の荷物などがあれば、より大きなトラックを用意する必要が出てくるので、引越し料金そのものが変わってしまうこともあります。

部屋を片付けて、家具に詰められるものは詰めておこう

訪問当日までには部屋を掃除し、衣類や小物は家具に収納しておいたほうが良いでしょう。
引越し業者はタンスやケースの引き出しを全て開けて荷物量を確認するわけではありません。タンスから出しっぱなしの洋服などが多いと、実際の荷物量より多く見積もられてしまうおそれもあります。
加えて、作り付けのクローゼットや押し入れの中も整理しておきましょう。

見られたくないものがある場合は、早めに荷造りしておくか、大きなものでなければ、旅行カバンなどに入れておくと安心です。
もしお茶を出すなどの余裕があれば、担当者の心証も良くなり、今後の対応も変わってくるかもしれません。これからしばらくお世話になるかもしれないので、良好な関係を築いておくに越したことはないでしょう。

まとめ

訪問見積もりは、その他の見積もり方法よりも正確に見積もり金額を出すことができます。そのため、「インターネットでシミュレーションしたときよりも高くなった」というようなトラブルを避けることが可能です。

事前にしっかりと準備しておき、業者の担当者に迷惑をかけないように最低限のマナーさえ守れば、大きなトラブルは避けられるはずです。本記事を参考にして、スムーズに引越しを完了できれば幸いです。
監修:矢野翔一
暮らしやお金のアドバイザー
宅地建物取引士、管理業務主任者、2級FP技能士(AFP) 関西学院大学法学部法律学科卒。 数々の保有資格を活かしながら、有限会社アローフィールド代表取締役社長として学習塾、不動産業務を手掛ける。引越しや住宅ローンといった暮らしやお金の様々な悩みに対してアドバイスを行う。
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