2019年04月29日 更新

今すぐできる結露対策。カビを作らせないために必要なこと

冬の時期によくできる結露。結露を防ぐために、そもそも結露とはどういった仕組みでできるのか、どのような影響があり、どのように対策をしたらいいのかを詳しくご説明します。結露はただの水滴ともいえますが、放っておくとカビやダニが発生する原因となり、ひどくなると建物の腐食といった状況に陥ることもあります。結露対策にお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。

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そもそも結露はどうしてできる?

結露とは暖かい空気が冷やされ、空気中の水蒸気が水となって現れる現象です。冬の時期の窓によく見られます。ほかにも夏場に冷たい飲み物をコップに注ぐと、コップ表面に水滴が発生しやすいように、日常生活のさまざまなところで結露は起きています。

基本的に結露は、急激な温度差のある場所で水蒸気が気体のままでいられず液体に変化することで起こりますが、建物に発生する結露には「内部結露」と「表面結露」という2種類があります。

結露には「内部結露」と「表面結露」の2種類がある

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・「内部結露」とは

室内の水蒸気を含んだ空気が壁の中に入り込み、その空気が外部から冷やされて、壁内部・床下・天井裏などに水滴が発生する現象です。 壁内部の断熱材に空気(水蒸気)が侵入して、断熱材の中で結露が起こります。

・「表面結露」とは

室内の暖かく湿った(水蒸気を多く含んだ)空気が、冷たい外気に接した窓や壁で冷やされることによって、水滴となる現象です。

それぞれ発生しやすい場所は異なる

内部結露はその名の通り、壁や床、天井の内部に発生します。特にきちんと防湿ができていないところに発生しやすい現象です。
一方表面結露は、温度差の生まれやすい壁や窓など、内部と外部を隔てている部分の表面に発生する結露です。冬、窓ガラスに水滴が付いているのを目にしたことがある方は多いでしょう。

発生する原因はどちらも外部の気温と室温が関係している

内部か表面か、結露が現れる場所の違いはありますが、内部結露も表面結露も外気温と室温の温度差が原因です。室内の暖かい空気は水蒸気を含みやすく、外気に触れて冷やされることで、結露が生まれてしまいます。

結露はカビやダニの原因に

結露を放置したままにすると、カビやダニの発生、ひどい場合建物の腐食まで引き起こしてしまいます。ここでは結露がなぜこういった問題の原因になるのか、具体的に説明します。

結露はカビやダニを呼ぶ

カビやダニは、暖かく湿気のある場所に発生します。結露はカビやダニにとって、暖かい部屋の理想的な湿地です。さらに、結露は近くのほこりやゴミを引き寄せ、ダニのエサにもなります。

建物を腐らせる可能性も

内部結露を放置した場合、その湿気を好んでカビやダニ、シロアリといった建物を腐食させる生物が近寄ってきます。これにより、床下や天井裏など建物の内部がボロボロになってしまうのです。

効果的な結露対策まとめ

ここまでは結露のメカニズムや、放置すると起きかねない問題についてご紹介しました。
結露対策にはすぐにでもできる簡単なものと、業者を呼ぶ必要のある大掛かりなものがありますが、一人暮らしで賃貸暮らしでもやりやすい簡単な方法をいくつかご紹介します。

換気

換気扇を使って室内の湿気を追い出しましょう。特に浴室や炊事中のキッチンは湿度が高くなります。こまめに換気扇を使うことを心掛けてください。

室温調整

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暖房の温度を上げ過ぎると、外気との温度差が大きくなり、結露ができやすくなります。あまり室内の温度を上げ過ぎないようにしましょう。
窓際で扇風機を回して窓付近の温度差をなくすのもおすすめです。

結露対策グッズ

窓に貼る断熱シートや、できてしまった結露を吸い取る吸水テープといった対策グッズは、100均やホームセンターで販売されています。こういった対策グッズを利用して結露を防止しましょう。

まとめ

冬の時期によくできる結露は、よくできるだけに悩まされることも多い現象です。放っておくとカビやダニの繁殖、建物の腐食といったものの原因となります。
結露がひどくなって大掛かりな工事をしなければならなくなる前に、早めの対策を心掛けましょう。
監修:高橋敬子
日本ハウスクリーニング協会 講師。
NPO法人日本ハウスクリーニング協会理事。 一般社団法人日本家事代行協会理事長。 一般社団法人日本整理収納協会理事。 株式会社ピュアレディス・ライフ代表取締役。 主婦が培ったスキルを活かしイキイキ輝く 女性の働く支援と働く場の提供のできる社会に 貢献するための活動をしている。 https://www.jhca.or.jp/school/koushi_prof_takahashi.html
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