目次
サビはどうしてできる?
サビとは、金属の表面が酸素や水と化学反応を起こして別の物質(酸化物または水酸化物)に変化したものです。
鉄は乾燥した状態ではサビませんが、湿気が多いところや濡れたところに置いておくと酸化が進み、全体がボロボロになってしまいます。この化学反応の際、水分に含まれる塩化ナトリウムが空気中の水分を取り込み、酸化を促進します。鉄に海水などの塩水がかかると非常にサビやすくなるのはこのためです。
鉄は乾燥した状態ではサビませんが、湿気が多いところや濡れたところに置いておくと酸化が進み、全体がボロボロになってしまいます。この化学反応の際、水分に含まれる塩化ナトリウムが空気中の水分を取り込み、酸化を促進します。鉄に海水などの塩水がかかると非常にサビやすくなるのはこのためです。
サビにくいタイプの金属製品でもサビる理由
鉄はサビやすいため、表面に金・銀・クロムなどでメッキ加工を施してサビにくくしたものもあります。
ステンレスは、鉄にクロム・ニッケルなどサビにくい金属を合わせた合金です。サビにくいので、シンクなど水の多いところでもよく使われていますが、それでもサビることがあります。サビにくい金属がサビる理由は主に以下の3つがあります。
・もらいサビ
シンク周りに飲み終わった空き缶や、包丁やヘアピンなどのサビやすい金属を放置してしまうと、局部電池(異なる金属が接触することで生じる)が起きてサビが生じることがあります。
・傷から発生するサビ
たわしなどで強くこすりすぎて傷ができ、表面の膜がはがれてしまうことがあります。そこから水が入ってサビが発生します。
・塩分、塩素によるサビ
味噌や塩など調味料に含まれる塩分や、塩素系漂白剤を付着したままにしておくとサビが生じやすくなります。
ステンレスは、鉄にクロム・ニッケルなどサビにくい金属を合わせた合金です。サビにくいので、シンクなど水の多いところでもよく使われていますが、それでもサビることがあります。サビにくい金属がサビる理由は主に以下の3つがあります。
・もらいサビ
シンク周りに飲み終わった空き缶や、包丁やヘアピンなどのサビやすい金属を放置してしまうと、局部電池(異なる金属が接触することで生じる)が起きてサビが生じることがあります。
・傷から発生するサビ
たわしなどで強くこすりすぎて傷ができ、表面の膜がはがれてしまうことがあります。そこから水が入ってサビが発生します。
・塩分、塩素によるサビ
味噌や塩など調味料に含まれる塩分や、塩素系漂白剤を付着したままにしておくとサビが生じやすくなります。
サビが軽い場合に簡単にできるサビ落としの方法
サビがひどくなる前なら被害を最小限にとどめることができますし、身近なものを使って簡単にサビ落としができます。
お酢を使う
料理で使うお酢が、サビ落としに有効です。プラスチック容器に入れた食酢の2~3倍の希釈液に30分~1時間程度浸しておきます。サビが落ちやすくなっているので、小さなものであれば不要な歯ブラシややわらかい布などで磨くだけで落ちます。
大きいものであれば、サビ部分にキッチンペーパーや不要な布を置き、そこに上記と同じ食酢の2~3倍の希釈液をかけます。同じくらい時間を置いてから、歯ブラシややわらかい布などでこすり落としましょう。
お酢はサビだけでなく鉄やデリケートな素材も変質させてしまいます。漬け置きする場合は、長時間放置せず様子を見ながら試してください。また、使用後は大量の水でしっかり酸性成分を洗い流してください。
大きいものであれば、サビ部分にキッチンペーパーや不要な布を置き、そこに上記と同じ食酢の2~3倍の希釈液をかけます。同じくらい時間を置いてから、歯ブラシややわらかい布などでこすり落としましょう。
お酢はサビだけでなく鉄やデリケートな素材も変質させてしまいます。漬け置きする場合は、長時間放置せず様子を見ながら試してください。また、使用後は大量の水でしっかり酸性成分を洗い流してください。
歯みがき粉と歯ブラシを使う
サビ落としには歯みがき粉と歯ブラシまたは、やわらかい布を使います。歯ブラシは使い終わったもので十分です。
サビに歯みがき粉をつけて歯ブラシや布でこするだけ。落ちたら水で洗いましょう。
この方法なら、小さなサビを見つけたときにすぐ実行できます。ただし、研磨作用により傷が残ることがあるので、デリケートな素材には使用しないようにしましょう。
サビに歯みがき粉をつけて歯ブラシや布でこするだけ。落ちたら水で洗いましょう。
この方法なら、小さなサビを見つけたときにすぐ実行できます。ただし、研磨作用により傷が残ることがあるので、デリケートな素材には使用しないようにしましょう。
重曹を使う
掃除や料理のために重曹を持っている人もいるでしょう。重曹は環境や体にやさしく、掃除をするのによく使われるアイテムで、100均などでも手に入ります。
重曹に水を足してペースト状にしたものをサビの上にのせます。1時間ほど置いてから、歯ブラシや、やわらかい布などで磨いてください。終わったら水洗いしましょう。重曹も研磨作用により傷が残ることがありますので、デリケートな素材には使用しないようにしましょう。
重曹に水を足してペースト状にしたものをサビの上にのせます。1時間ほど置いてから、歯ブラシや、やわらかい布などで磨いてください。終わったら水洗いしましょう。重曹も研磨作用により傷が残ることがありますので、デリケートな素材には使用しないようにしましょう。
木工用ボンドを使う
サビている素材に木工用ボンドを塗り、透明に乾いてから膜になった部分を端からはがすとサビが一緒に落ちていることがあります。
サビが重い場合のサビ落としの方法
サビが重い場合にほうっておくとさらにサビが進行し、修理が必要になったり、使用不能になったりする恐れがあります。
しかし、取り扱いにかなり注意を要するものや、高価なものは学生にとっては使いにくいものです。比較的手軽に使える、以下のような専用洗剤を試してみましょう。
しかし、取り扱いにかなり注意を要するものや、高価なものは学生にとっては使いにくいものです。比較的手軽に使える、以下のような専用洗剤を試してみましょう。
技 職人魂 サビ取り職人 錆除去剤 100ml
ハウスクリーニング業者が開発した、サビ落とし専用の洗剤です。ステンレスシンクについた「もらいサビ」にも、鉄製品のサビにも使えます。
スプレーするとサビ部分に反応して紫色に変色するので、歯ブラシやスポンジなどを使って、こすり落としましょう。つんとした臭いはしますが、100mlなので気軽に試せます。
スプレーするとサビ部分に反応して紫色に変色するので、歯ブラシやスポンジなどを使って、こすり落としましょう。つんとした臭いはしますが、100mlなので気軽に試せます。
茂木和哉水アカ洗剤
名前だけ見ると、水アカを落としたいのではないのだけど…...と思ってしまいそうですが、サビにも使えます。弱酸性のクレンザーで、固い金属(ペンチなど)の場合はアルミホイルを丸めたもの、ステンレスなど傷が目立つ場所にはラップを丸めたものを使用して磨くと上手に取れます。弱いとはいえ酸性なだけに、換気は必要です。
鉄やステンレスのひどい赤サビに効果的です。浴室の鏡の水アカや鍋の焦げなど、広い用途で使えるのもメリットといえるでしょう。ただし、研磨剤が配合されているので浴槽など傷つきやすい素材には使用できません。
鉄やステンレスのひどい赤サビに効果的です。浴室の鏡の水アカや鍋の焦げなど、広い用途で使えるのもメリットといえるでしょう。ただし、研磨剤が配合されているので浴槽など傷つきやすい素材には使用できません。
エンジニア ネジザウルスリキッド 錆取り剤 泡タイプ 大容量250ml ZC-29
泡状になって出てくるので、狙ったところにとどまりやすいのがポイントです。取りつけられた状態のままサビて取れなくなったネジにも有効です。そのままシュッとスプレーするだけでわずかなすき間に泡が入り込み、サビが除去されてはずせるようになります。
アンモニア臭がありますが、中性なので扱いやすいのも助かります。
アンモニア臭がありますが、中性なので扱いやすいのも助かります。
これら専用洗剤は強い成分を含むものもあります。皮膚や眼球につくと怪我につながることがあるので、マスク、ゴム手袋、メガネ(できればゴーグル)をし、目より上での作業はしないようにしましょう。
サビさせないために予防しよう
そもそもサビができなければサビを落とす必要もありません。サビの原因を意識し、次のような点に注意しましょう。
水分を避ける
金属に水分と酸素があってはじめてサビが発生するわけですが、酸素のない状態をつくるのは不可能ですので、水分のある場所に金属を置いておかないようにしましょう。
たとえば、濡れたシンクの上に空き缶や包丁など金属製のものを直接置かないようにします。空き缶などを洗った後は、ふきんやタオルの上に置いて乾かすのがいいでしょう。水よりもお湯で洗うとサビの原因になる水滴が残りにくくなります。
また、包丁など金属製のキッチン用品は直置きせずにツール立て等を利用する、浴室ではヘアピンなどはプラスチックケースに収納するなど工夫するとよいでしょう。
自転車や物干しも、雨のときは中に入れるか、それが無理なら雨があがった後にしっかり拭くようにしてください。ちょっとした手間ですが、サビ落としの労力に比べればずっと簡単です。
たとえば、濡れたシンクの上に空き缶や包丁など金属製のものを直接置かないようにします。空き缶などを洗った後は、ふきんやタオルの上に置いて乾かすのがいいでしょう。水よりもお湯で洗うとサビの原因になる水滴が残りにくくなります。
また、包丁など金属製のキッチン用品は直置きせずにツール立て等を利用する、浴室ではヘアピンなどはプラスチックケースに収納するなど工夫するとよいでしょう。
自転車や物干しも、雨のときは中に入れるか、それが無理なら雨があがった後にしっかり拭くようにしてください。ちょっとした手間ですが、サビ落としの労力に比べればずっと簡単です。
塩分、塩素を残さないようにする
塩分を含む調味料(味噌、醤油)がシンクに残らないようしっかり洗い流しましょう。
またシンクで漂白剤を使う際には、酸素系漂白剤を使用するようにしましょう。塩素系漂白剤を使用する場合は、短時間にとどめ成分が残らないようしっかり洗い流すようにします。
またシンクで漂白剤を使う際には、酸素系漂白剤を使用するようにしましょう。塩素系漂白剤を使用する場合は、短時間にとどめ成分が残らないようしっかり洗い流すようにします。
傷をつけないようにする
サビを落とす作業でも、その他の掃除でも、金属の表面に傷をつけないようにすることが大切です。
頑固なサビに金属たわしや紙やすりなどを使いたいという場合は、なるべく刺激の少ないものから使い、力を入れすぎないようにしましょう。
サビが取れてもその過程で傷がついてしまうと、サビが発生しやすい状態になってしまいます。傷がついたり、表面のコーティングが取れたりする方法はできるだけ避けるのがおすすめです。
頑固なサビに金属たわしや紙やすりなどを使いたいという場合は、なるべく刺激の少ないものから使い、力を入れすぎないようにしましょう。
サビが取れてもその過程で傷がついてしまうと、サビが発生しやすい状態になってしまいます。傷がついたり、表面のコーティングが取れたりする方法はできるだけ避けるのがおすすめです。
サビ防止スプレーをする
鉄製などでサビやすいことが分かっているものや、外に置いておくものの場合は、サビ防止のスプレーをするのも有効です。
サビ落としに研磨剤やたわしなどを使った場合も細かい傷がついていることがあるので、使えるのであれば使いましょう。スプレーをするだけでサビを防止でき手軽です。
サビ落としに研磨剤やたわしなどを使った場合も細かい傷がついていることがあるので、使えるのであれば使いましょう。スプレーをするだけでサビを防止でき手軽です。
まとめ
サビは発生させないようにするのが理想です。とはいえ、気をつけているつもりでも、全くサビが発生しないというのは難しいでしょう。
ごく軽めのうちは、キッチンや洗面所にある身近なもので落とせるので、サビは見つけたらすぐ対処するというのが最大のポイントです。お金も労力もあまりかけずに、元通りのピカピカした状態を取り戻せます。
ごく軽めのうちは、キッチンや洗面所にある身近なもので落とせるので、サビは見つけたらすぐ対処するというのが最大のポイントです。お金も労力もあまりかけずに、元通りのピカピカした状態を取り戻せます。
監修:おそうじペコ
掃除研究家・掃除ライター
「ハウスキーピングコーディネーター2級」「掃除能力検定士5級」
掃除術や掃除道具について日々研究中。各種Web連載や雑誌等で掃除に関する様々な活動を行う。
主な著作物「暮らしを楽しむお掃除エッセンス」「魔法の1分そうじ」「お掃除やる気スイッチ」等
・ブログ 「暮らしを楽しむお掃除エッセンス」https://ameblo.jp/pekosouji/
・Twitter ID: peko_souji
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