2020年11月06日 更新
北欧・英国家具の本当の魅力に出会える「Lewis」へ! こだわり抜かれたアイテムたちに触れてみよう
シンプルで質素、繊細なデザインながらもしっかりとしたつくりが魅力の北欧・英国家具。どんな暮らしにも違和感なく溶け込むデザインで、その人気は日本国内でも衰えることを知りません。そんな北欧・英国家具の魅力をじっくりと体感できるのが、目黒通りにお店を構える「Lewis(ルイス)」です。ゆったりと時間が流れるお部屋のような空間で、丁寧にメンテナンスを施された数々の美しい家具に触れてみませんか?
1960年代北欧・英国家具をメインに取り扱う「Lewis(ルイス)」。店内には、買い付け後、しっかりとメンテナンスを行ったものだけを陳列するようにしているそう。そこには、どのような思いが込められているのでしょうか。オーナーの箙さんに、買い付け、メンテナンス、陳列などへのこだわりとともに、北欧家具の魅力の裏にあるカルチャーやストーリーについても語っていただきました。
デンマークで感じた北欧家具の本当の良さを、多くの人に広めたい
2005年の創業当時、Lewisを「北欧・英国家具を中心に取り扱うお店にしよう」と考えたきっかけは、実はアメリカでの出会い。箙さんはもともと、アメリカ家具を買い付ける目的で、ローズボールというフリーマーケットに出向いていました。しかし、目をひいたのはデンマーク人が出品していた北欧家具。デザインや実用性などに魅力を感じ、本国のデンマークへと買い付けに足を運ぶようになります。
箙さん
デンマークに行ったときに、新旧の建築が無理なく調和している街並みや、「ヒュッゲ」という、甘いお菓子と会話を楽しむティータイムを大切にする文化など、さまざまなカルチャーに感銘を受けました。丁寧で質素で、余裕のある暮らしをする北欧の人々。彼らの価値観から生まれるデザインはシンプルで、洗練されていて、無駄がない。現地に足を運ぶことで、北欧家具の魅力の根源に触れられた気がして、嬉しかったですね。
実は、お店自体が戦前の建物というLewis。もともと牛乳屋さんだった建物を改築したのだそうです。店内を見回すと、壁が白いペンキで塗られていて、ところどころ木材が顔をのぞかせています。以前あったものを活かし、新しいスタイルと融合させることで新たな雰囲気を見事に生み出しています。今あるものを長く、大切に使うLewisのマインドは、さまざまな箇所に現れているのです。
買い付けから陳列まで、Lewis流の仕入れのこだわりをご紹介!
Lewis流の買い付けに込められた想い
店頭に陳列する家具は、すべてメンテナンスを施したものです。そのため、直せそうにない深い傷や濃いシミがあるものは仕入れないようにするなど、買い付け時には厳しい判断基準が。メンテナンス後、店内に並んだときにどのようなたたずまいになるか、ということまでイメージしているのだそうです。全スタッフが同じ価値観を持っていて、「Lewisの目」を通してチョイスしているところに、こだわりを感じますね。
しっかりメンテナンスを行い、家具本来の魅力を存分に引き出す
メンテナンスが施された家具はユーズド感がほとんどなくなって、まるで新品のようです。
箙さん
見に来てくれる方に、古いものの良さを感じていただくため、メンテナンスを行ったものだけを展示しています。現在世界中で生産されている家具のなかでも、50~60年代のデザインがもとになっているものはたくさんあって。そのオリジナルにしっかり手をかけて、現代の人にささるデザインの魅力を、できる限り引き出して展示することを心がけています。
椅子やソファの座面の張り替えも行なっています。目黒店の2階には工房があり、職人さんが常駐して作業を行っているそう。取材中も、作業している音が聞こえてきていました! 張り替えを行なうときも布のチョイスにはこだわって、デンマークやイギリスなどのブランドの製品を使用しています。
箙さん
色合いや織り方が個性的で、北欧家具と北欧の生地はさすがの相性の良さですね。家具や生地を見ながら、「あの家具にはこの生地を合わせようかな」と考えるのもおもしろいんです。
張る生地によって家具の表情が劇的に変化するので、家具それぞれの形状や雰囲気に合わせ、箙さんやLewisのスタッフの方々がひとつひとつていねいにチョイスしています。プロのチョイスで、家具と相性のいいファブリックに張り替えてくれているので、商品選びがしやすくなりそうですね。
想像力をかき立てられる、店内ディスプレイ!
さらに、店内のディスプレイにもこだわりが! 「気に入った家具を自分の部屋に取り入れたときに、どんな雰囲気を醸し出すのかを具体的にイメージしやすくなるよう工夫しています」と箙さん。その言葉どおり、家具の種類ごとにスペースを分けず、ひとつのお部屋のように商品が陳列されています。
Lewisの原点となる北欧・英国家具の魅力をご紹介!
北欧・英国家具の魅力~デザイナーの力~
北欧家具には、デザイナーのネームバリューが大きく関係しているといわれています。デザイナーの名前で値段に大きく差が出たり、似たデザインであっても評価が変わったり。数々の著名なデザイナーがいるなかで、「ハンス・ウェグナー」がお気に入りだと、箙さんは話します。
箙さん
ウェグナーの魅力は、しっかりとしたつくりだと思います。北欧家具の魅力でもある繊細さも持ち合わせているうえ、シンプルであるのにデザイン性も兼ね備えている。さらに家具としての機能性もちゃんとついてきていて。ひとことで言うなら、「かっこいい」ですね。陳列してある家具も、ハンスのデザインしたものが多くなっています。
一口に「北欧」と言っても、デザイナーの作風によって大きく雰囲気が変わります。お気に入りのデザイナーが見つかると、家具選びが楽しくなりそうですね。
北欧・英国家具の魅力~それぞれが抱くストーリー~
こちらはヘルゲ・シバストというデザイナーが制作した「No.8」というチェア。1950年代に「SIBAST FURNITURE(シバスト・ファニチャー)」からリリースされています。
シバストファニチャーの創業者・ヘルゲシバストが創り出した家具は、国境を越えて多くの人に愛されていました。しかし彼は1985年に他界。ブランドは一度、その姿を消すことになってしまうのです。
そして、その約30年後。シバストの孫であるディトレブシバストが、祖父のデザイン画を手にします。それを見て脳裏をよぎったのは、生前、情熱的に家具作りに打ち込む祖父の姿。模造品が生産される時代になってしまった2014年、「祖父の想いのこもった素晴らしいデザインを、さらに多くの人に知ってもらいたい。模造品ではなく、本物のNo.8を届けたい」と考え、ブランドを復刻させたのです。
祖父から孫へ、思いが受け継がれていくこと。時代を超えて愛される家具は、デザイン性だけでなく、それらの裏にあるストーリーも共感を呼んでいるのかもしれませんね。
一人暮らしにちょうどいい! “使える”家具を選ぼう
実際に見て、触れてみることが大切
北欧・英国家具の魅力がわかってきたところで、箙さんに自分らしいお部屋づくりやアイテム選びのポイントをうかがってみました。
箙さん
まずは、自分の生活を振り返ってみるとよいかもしれません。たとえば、「自炊をするので、調理器具は使いやすいものを選びたい」、「読書が好きなので、本を読むときは座り心地の良い椅子に座りたい」など。自分にとって生活の中心になっていることや、一番接する機会の多いものを考えて、それに求める機能やデザインなどを考えてみてください。そこにこだわりを持って家具選びをすることで、お部屋の雰囲気だけでなく、生活の質にもポジティブな変化が生まれますよ。
また、箙さんは「実際にどんどんお店に入ってみてください」ともいいます。大切に使われ、しっかりとメンテナンスされ、時代をこえ受け継がれてきたアイテムに触れたときの、しっとりと肌になじむような感覚、心地よさ、そして温かさ。そういったものは、実際に見て、触れることでしか伝わらないからです。
そうやって出会ったアイテムはきっと、今後の暮らしの中でも大切な、そして生活に彩りを与えてくれるものになるに違いありません。そんな運命のアイテムになるかもしれない、一人暮らしにおすすめのアイテムをご紹介していただきました!
北欧・英国ならではのシンプルで個性的なデザインが光るチェア
このロッキングチェアは、オーク材でつくられています。座面のファブリックは、制作された当時のものをそのまま残しているんだとか。生地のコンディションがよく、一緒についているクッションもコロンとした形でかわいらしいですね。座り心地がとてもよく、一人掛けでサイズ感もちょうどいいので、一人暮らしの部屋にひとつ置くと雰囲気が変わるかも。
箙さん
ファブリックは消耗品なので、傷んできてしまいます。当店ではそういった場合の張り替えも行なっているので、ご相談いただければ、新たなファブリックのご提案をさせていただきます。ガラッと気分を変えて黒のレザーにする、なんてこともおもしろいと思いますよ。ひとつのモノを大切に使うことは、北欧の文化で感銘を受け、当店でも取り入れたいと感じているマインドです。
こちらのスタッキングチェアはイギリスのもので、なんと学校で実際に使われていたスクールチェア。足の形状が個性的で、木材の優しい質感がどんなインテリアにも調和してくれそうですね。2、3脚スタックしてお部屋に置いて、来客があったときにさっと準備! なんてこともできそうです。
コンパクトサイズのテーブルから、北欧のエッセンスを取り入れよう
こちらの机は、60年代のタイルトップをそのままに残しています。タイルの良いところは、水や熱によるダメージを気にしなくていいところ。コンパクトなサイズのため、一人暮らしのお部屋でも無理なく取り入れられるのも嬉しいですね! ソファに座ってサイドテーブルとして使ってもちょうどよい高さなので、Lewisの家具をセットで取り入れたくなってしまいます。
まとめ
最初からテーマを狭めてしまうのではなく、自分が気になるもの、好きなものを探して、実際に見て、触れて、集めていくことがお部屋作りの第一歩。そうすれば、あなたらしいと感じるお部屋に自然となっていくはずです。ぜひ、Lewisの店舗に足を運んで北欧家具に触れ、自分の人生に寄り添うようなアイテムを探してみては?
取材協力
Lewis目黒店
【住所】東京都目黒区目黒3-12-3
【TEL】03-3714-5788
【営業時間】12:00~19:00 営業、火曜、水曜定休日
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