2020年07月06日 更新

昔ながらの道具でシンプルに暮らそう! 吉祥寺の器と道具の店「つみ草」へ

大分の「小鹿田焼」、島根の「出西窯」、沖縄の「やちむん」など、世代を超えて人気の高い日本各地の器や、かご、ほうきといった生活雑貨などを豊富に扱う「器と道具 つみ草」。実用的で美しい手仕事品を自ら買い付け、その魅力を伝えています。今回は、同店の商品の中でも、一人暮らしの毎日をより豊かにしてくれる商品を紹介します。

昔ながらの確かな技で生み出される、暮らしの道具の数々。実用的で、それでいて見た目の美しい品々を「つみ草」では多彩に扱っています。「便利なものが増え続ける時代だからこそ、シンプルな道具がもたらす暮らしの豊かさを伝えたい」と店主の小林裕二さん。一人暮らしに取り入れたい道具を教えてもらいました。
器と道具 つみ草店主 小林 裕二さん

全国の作り手からセレクトした“暮らしの道具”

小林さんは昔から日本の手仕事が好きで、会社勤めをしていたころから各地の職人のもとを訪ね歩いていたそうです。11年前には趣味が高じて、ご夫婦で「つみ草」を始めました。

昔からその地にあったかのようなたたずまい。「つみ草」のインスタグラムにも度々登場する引き戸は大正時代のもので、小林さんが古道具屋で一目惚れし、この物件に決める前から準備していたそうです。
お店の中に入ると、正面の陳列棚には新しく入荷したものや季節のものなど。
壁一面には、定番の器やかごが並びます。どれも小林さんが自ら全国の作り手を回り、気に入ったものだけを仕入れているそう。商品の多彩さに驚かされます。

毎日のごはんに使いたい、各地の伝統を守り続ける「名窯の器」

世界に誇れる焼き物の産地が各地にある日本。それぞれが、土や釉薬などの材料、作り方の伝統を守り、今に伝えています。「つみ草」に並ぶ器も一つひとつが個性豊か。手作業で生み出される美しい紋様も、力強い立ち上がりの鉢ものも、唯一無二の仕上がりです。

小林さんは、器を「職人そのもの」といいます。きちんと作ることを重んじる人、自由におおらかに作る人など、作り手の性格が器に現れるそうです。そんな作り手のぬくもりまで感じさせる“やきもの”は、ひとりごはんにこそ取り入れたいもの。そこで、一人暮らしの人におすすめの器を伺いました。

食卓が明るくなる「小鹿田焼」(大分)

初めて自分で焼き物を買うなら、ご飯茶碗がおすすめ。特に、昔ながらの「飛び鉋(とびかんな)紋様」(写真右)など、独特の幾何学的な文様が特徴的な大分の小鹿田焼の器は、食卓に彩りを添えてくれます。

落ち着きのある白化粧土の色合いが魅力的。目に付く場所に飾ることで、キッチンをなごやかな雰囲気にしてくれそうです。

なじみやすい自然な色合い「出西窯」(島根)

小林さん

飽きのこない自然な色合いを選ぶのもおすすめです。島根の「出西窯(しゅっさいがま)」は昔ながらの土や釉薬、形で作りを続けている窯元のひとつ。この灰釉が好きで、うちでは定番で扱っています。

個性ある器とも組み合わせやすいので、お茶碗のあとの二つ目にも良さそうです。

雪のような流しがけで心あたたまる「小代焼」(熊本)

こちらは熊本の「小代焼(しょうだいやき)」の醤油さし。流し掛けられた白の釉薬が雪のような印象です。「小さなものでも熟練の技術が見て取れる安定した形」と小林さん。お気に入りのものに出会いにくいアイテムなので、良いと思ったらぜひ手に入れて。

沖縄らしいおおらかさに満ちた「やちむん」(沖縄)

「やちむん」とは沖縄の方言で「焼き物」のこと。青い海に、やんばるの森や太陽など、沖縄の自然をモチーフにしたおおらかさと躍動感あふれる絵付けで、年中通して人気のやきものです。土の風合いを感じさせる素朴な質感は、和洋食問わず使えることはもちろん、シンプルなサラダもより瑞々しく映えるので、サラダ好きさんも要チェックですよ。
  • 躍動感にあふれた昔ながらの「横田屋窯」

伝統的なやちむんならではの素朴で力強い絵付けを存分に楽しみたいなら、大皿がおすすめ。写真の器は藍で唐草が大胆に描かれた横田屋窯のもの。

一尺皿は一人暮らしの普段使いには少し大きすぎるかもしれませんが、「友人を招いての大皿料理に」「使わないときは飾ってインテリアに」とさまざまな使い方が楽しめますよ。
  • やわらかさのあるモダンな「福田窯」

やちむんのひとつ、福田窯の八寸鉢は入荷してもすぐに売り切れるほどの人気だそう。昔ながらのやちむんと比べると、少しきれいめでモダンな印象を与えてくれます。

昔ながらの作り方で、独自の作風を加えた「作家もの」

「つみ草」には、各地の窯元の職人が作る器のほか、窯元で学んだ技術をもとに自由に作陶する“作家もの”と呼ばれる器も並びます。
こちらは益子焼の作家、田尾明子さんの器。あわい色づかいで評判の作風。ぽってりと丸いフォルムや、やわらかなラインが印象的な角皿など、どれもかわいくて、少しずつ揃えたくなりますね。

収納箱に、キッチンツールに、自由に取り入れたい「編組品」

暮らしの中で一番出番の多い器はついつい買い足してしまいますが、日本の手仕事を考えるときに欠かせないのは編組品(へんそひん)です。
小林さん

編粗品とは、自然の素材を使用して編み込まれたものをいいます。日本の編組品は丈夫で耐久性があり、なにより形や編み目がとても美しいんです。どれも使い勝手がよく、形に無駄がないデザインなので、もともとの用途と異なる使い方で気軽に取り入れてほしいです。

形も使い道もさまざま。丁寧に編まれた「かごもの」

繊細なつくりのものから力強さを感じさせるものまで、かごは、作られる地域によって表情がまったく異なるのがおもしろいところです。
  • 収納にも! 通気性のよい、根曲がり竹の「椀かご」

小林さん

こちらは青森の根曲がり竹で作られた丸椀かごです。寒冷地で育った竹は丈夫で、一生ものといわれるほどなのだとか。底が上げ底になっていて通気性がよく、食器の洗い物を干すの場所にしたり、洗濯ものを入れるかごにしたりもできるんですよ。置いておくだけでも素敵なので、収納かごとしても使いたい一品です。

  • 小物入れにも! 戸隠の「お弁当かご」や「おにぎり入れ」

小林さん

戸隠のかごは素材がしなやかで、手になじみやすいのが魅力。弁当かごや、おにぎり入れは、お弁当用にはもちろん、小物入れに使う方もいらっしゃいます。

夏の風物詩、「そばざる」や「竹すのこ」

夏の定番、そばざるや竹すのこ。中でも存在感を放っているのは写真手前中央の「台付きのそばざる」です。もの入れや食器の水切りかごにも重宝する大きさと形です。

まとめ

磁器の器と違って陶器のやきものは電子レンジ調理がNG。また、天然素材のかごやざるは、カビが生えないように気を配りながら使う必要があります。でも「効率化が良しとされる時代だからこそ、生活のひと手間を楽しむことのできる“昔ながらの道具”が見直されているように感じます」と小林さん。最新家電が家事をしてくれるようになり、役割は終えたかのように思われた昔ながらの道具たちが、今改めて、等身大に暮らすことの楽しさ、そして豊かさを教えてくれているようです。

取材協力

器と道具の店 つみ草

東京都武蔵野市吉祥寺南町2-20-3 吉祥寺フラット1F
TEL:0422-24-9585
12:00~20:00営業、月、火曜定休日 ※当面の間12:00~19:00営業

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