【社会人のマナー講座】割り箸の正しい使い方

【社会人のマナー講座】割り箸の正しい使い方

2015/06/21

就活マナー

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就活中、インターン先の企業の人やOB・OGと、食事の場を共にするという学生も多いはず。大人として、きちんとしたマナーを身につけておきたいですよね。今回は、そんなときに接する機会も多い「割り箸」の正しい使い方を、橘凛保さんにお伺いしました。

割り箸の歴史は江戸末期と言われています。

そして、昭和の中頃からは「大量生産」の時代に入り、使い捨ての割り箸は便利に使われました。その後、「エコロジー」が叫ばれ、割り箸はエコに反するとされた時期もありました。そんなときに調べたのですが、割り箸は、廃材や、間引きした材木などを使うのでむしろ有効利用であることがわかり、安心した覚えがあります。

日本は箸の文化を大事にしています。簡易な割り箸の使用に際しても、まわりの人たちへの配慮があると、よりおいしく食事を頂くことができると思います。特に社会人としては、心得ておきたい食事マナーのひとつです。

使用に際して、まず、割り方です。割り箸は自分の体の前で横にして、体と平行の状態で、上下に割ります。木のクズが飛ぶこともありますので、食べ物の上で割ることは避けましょう。かといって、テーブルの下に隠すようにして割るのは不自然ですので注意してください。

また、食事をいただく順番について確認しましょう。割り箸は 乾燥しているので、ご飯がこびりついてしまうことも多いもの。ですから、まずは汁物を頂いて箸先を湿らせるようにします。これを忘れると「ねぶり箸」という「箸遣いのタブー」をおかさざるを得なくなりますので気をつけましょう。

そして、割り箸の袋の扱いですが、まず割り箸には袋に入っているものと入っていないものがあります。また、袋に名前の書いてあるものと書いていないものがあります。お店の格にあわせて箸の質は変わりますが、袋にも差があります。

名入れの箸入れを使うようなお店では箸置きの用意もなされているのが普通です。その場合は、袋は脇に置いて箸置きを使いましょう。食後も袋には戻さず、懐紙を使って箸先を覆っておくとよいですね。

名入れのない箸袋の場合、箸置きがないようであれば箸袋を利用して箸置きを作っても構いません。また、食後は箸袋に割り箸を戻し、先を後ろに折り返しておけば、「使用済み」の合図にもなり、食べた箸先の見苦しさを覆うのにも役立ちます。

「箸先五分、長くて一寸」とは、箸先の使い方を言ったものですが、たくさんの量を箸で取って口に運ぶことを戒めたものでもあります。箸を使う際は少しずつ頂くことがマナーの基本ということです。また、「切り分ける」という機能も要求されるなど、箸遣いにはさまざまな動作がともないます。割り箸を使うときも、箸先が醜くならない所作で頂きたいものです。


橘凛保さんプロフィール(http://profile.ne.jp/pf/tachibana-riho/)

短大の専任講師・大学の非常勤講師、企業でのマナー研修の講師を経て、「一般社団法人橘流恕学アカデミー」を創設。孔子の教えの中でもほとんど知られていない「恕」の教え(相手の身になる・想いを馳せあう・受け入れる)を、長年にわたり伝える中で、「恕」を科学的に紐解く「恕学(商標登録済み)」の手法を編み出す。現在は、マナーや日本文化を「恕学」の手法も使いお伝えしている。学校・企業での研修・講演、TV出演、新聞・書籍への執筆等のご依頼を頂いている。「恕」の実践活動として「カンナ・プロジェクト」という社会貢献活動も展開している。

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