「Uターン就職」「Iターン就職」という言葉を、就活を始めてよく耳にするようになった方も多いと思いますがどういう意味なのでしょうか。メリット・デメリット含めて、キャリアコーディネーターの北原竜也さんに解説していただきました。
「Uターン就職」とは、進学などで地元を離れ都会の学校へ行った学生が就職をする際に地元に戻り就職することです。
また、「Iターン就職」とは、都会で生まれ育った人が地方に就職することを言います。
まずメリットとして挙げられるのは、豊かな自然の中で、ゆったりとした時間の中で生活できることでしょう。もちろん時間の使い方は就職する会社にもよりますが、生活時間の流れ方は人口の多い都会に比べ地方の方がゆったりとしています。
また、都会に比べ生活費が安いこともメリットと言えるでしょう。生活費の面で特に差が大きいのが家賃です。エリアにもよりますが、同じ条件の物件でも、都会の半分程度の家賃で抑えられることも多いです。
反面、デメリットとして挙げられるのが、その地方ならではの行事や、独特な暗黙のルールがあることが多いことです。
「Uターン就職」で地元に戻る場合は、地元の行事やルールはなんとなくわかっているかもしれませんが、社会人として地元で働く上では学生の頃と比べ地域の行事などとの関わりは強くなるでしょう。さらに「Iターン就職」の場合だと、見ず知らずのその地方の予想外の行事に困惑するかもしれません。これらにうまく順応できるかが、「Uターン・Iターン就職」の一つのポイントと言えるかもしれません。
また、交通の便の悪さも一つのデメリットと言えるかもしれません。地方と都会だと、電車やバスなどの公共の交通機関に大きな差があります。都会に比べ地方は電車やバスの本数が少なく、運賃も割高なことが多いです。必然的に自家用車での移動が多くなると思いますが、いざというときに足がないという不便さを感じることがあるかもしれません。
「Uターン就職」「Iターン就職」のメリット・デメリットを挙げてきましたが、住んでいるうちに、その地方の良さや悪さがより見えてくるものです。なので、「Uターン就職」「Iターン就職」を検討する際は、自分の譲れないことをしっかりと見定めて、そこを中心に情報収集をしておくのがよいかと思います。
いずれにせよ、住めば都とも言います。就職をしてみてから、その地方の生活になじんでいくというのもありかもしれません。
キャリアコーディネーター。龍谷大学経営学部卒。就職活動では自分自身の軸が定まらないまま就活を続け200社以上の企業を受ける。試行錯誤を繰り返し、内定を獲得するが、就活を通して自分自身の夢・目標を見つけ悩んだ末に内定を辞退。大阪、東京を中心に経営理論やコンサルティング、心理セラピー、コーチングなどを学び、Knowledge Connectを創業。「経営学」と「心理学」を組み合わせたキャリアカウンセリングや心理カウンセリングを行う。