自己PRの設問は、「大学生活で力を入れたことは?」「困難に、どう対処したか?」などの一般的なものだけでなく、例えば、「あなたの世界を幸せにするためのアイデアは?」など、意表をついたものもあります。
今回は、こういった類の設問の対応方法について説明します。
面接で「あなたの世界を幸せにするためのアイデアは?」と質問されることに比較すれば、ESで質問されるのは楽だ! と思えるはずです。面接は、その場、その瞬間の自分の知識という限定された範囲で回答しなくてはならないのに対し、ESならば、調べる時間も、他の人に知恵を借りる時間もあるからです。
ただ、最初から「こんな質問なのだけど、どう書けばいい?」と他者に丸投げするのは手を抜きすぎていますので、まずは自力で取り組みましょう。
「あなたの世界を幸せにするためのアイデアは?」と「世界を幸せにするためのアイデアは?」では、解釈の余地に違いがあります。例えば、「あなたの」で切り、「世界を幸せにするためのアイデアは?」と解釈したならば、グローバルな視点で作成する必要がありますが、「あなたの世界を」で切り、「幸せにするためのアイデアは?」としたならば、家族や自分の活動範囲の世界に限定して回答を練ることが可能になります。設問読解力が試されるわけです。
「あなたの世界を」+「幸せにするためのアイデアは?」と解釈した場合
あなたの世界、つまり現在の私の日々で、もっとも大きな割合を占めているのは研究活動です。この研究の成果が上がり、加えて、指導して下さる先生や先輩の笑顔が増えることが、私の世界の幸せに繋がると考えました。そこで、明日から実践することを以下に紹介させて頂きます…… |
*冒頭の「あなたの世界、つまり現在の私の日々で」と書くことで、私は設問をこのように解釈しましたよ、と示しているわけです。
「あなたの」+「世界を幸せにするアイデアは?」と解釈した場合
こう解釈し取り組む場合は、世界に目を向ける必要がありますが、何も国際紛争などを取り上げる必要はありません。そもそもESとは、自社の仕事に役立ちそうな人を発掘するために課されているのですから、その会社の製品や店舗の世界への進出実績などを調べ、それらの実績に繋がるアイデアに限定して考えてみましょう。
貴社(外食関連)は複数の国に店舗を展開されております。この店舗を足掛かりに世界を少しでも幸せにするアイデアを考えてみました。まずは、更なる世界展開を推し進めることで、幸せを拡大できます。加えて、進出した国々の食を日本の店舗で紹介し、ブームを起こすことで、それぞれの国々の方に「日本で私たちの食が認められた。嬉しい」と喜びや誇りをもって頂けると思います…… |
このように、設問をどのように解釈したかを明示し、述べる内容に仕事で活かせるエピソードを盛り込んでいくと、意表をついた質問にも答えやすくなります。