大学生のとき、バックパックひとつで世界を回った。中でも東南アジア周遊やユーラシア大陸横断は、人生観を変える旅だったという。それまで仮面浪人をして医学部を目指していた時期もあった運天さんだったが、旅からの帰国後は、進路を医師ではなく企業で働くビジネスマンへと転換した。
「海外で働きたいと思うようになりました。内定先には海外でプラントを作る部門があって、その事業に強く惹かれたんです。文系なので、営業職からのスタートになりますが、いつかはプラント建設に関わる海外営業などの仕事をつかみ取りたい」と野望を話す。世界に出ることで、予想もしない方向に走りだした自分の人生を見て、運天さんはこう続ける。
「今頃は医者になって活躍しているというのが、昔描いた理想の自分でした。でも旅をきっかけに未知の分野に魅せられ、昔の自分にはなかった価値観が生まれました。今は、この人生にすごくワクワクしているんです」
胸の高鳴りが聞こえてくるようなはつらつとした表情で語ってくれた。