就活に効く自己分析メソッド第6回  ワンテーマ自己分析・成功事例その2

就活に効く自己分析メソッド第6回  ワンテーマ自己分析・成功事例その2

2015/03/04

自己分析

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就活アドバイザーの才木さん流「ワンテーマ自己分析」(第2回~第4回で解説)は理解できてきたでしょうか。この自己分析を実践し、内定を獲得した先輩の成功事例を、もう一例紹介みていきましょう。

<面接に通らないと悩んでいたMさんの場合>

私が自己分析の指導をした就活生Mさん(男子)の事例を紹介します。

彼はインパクトがあることを言いたがる目立ちたがり屋な学生でした。面接でも自分を前面に出しているのに、なかなか選考に通らないと相談に来ました。そこで、現状の自己分析の問題点を洗い出し、ワンテーマ自己分析(第2回~第4回で詳しく解説)で改めて自己分析をやり直すことにしました。自分の学生時代のエピソードから、どのように自己PRになる「キーワード」を導き出すか、その点に注目してみてくださいね。


【相談前の自己分析結果】

<自己PRのキーワード

「他人にサプライズすることが大好きです。なぜなら他人を大切にしているからです」

<エピソード>

友達の誕生日にサプライズを仕込んだことがあります。



Mさんの自己分析の問題点は?

自己PRを自分のエピソードに基づいて決めたのはいいのですが、そのエピソードが弱く、説得力に欠けています。もっと多くのエピソード事例があれば別ですが、これだけでは面接で突っ込んだ質問をされた場合、この自己PRを一貫して通せるか不安が残る内容です。

そこで「最も打ち込んだこと」を考えることから、一緒に「ワンテーマ自己分析」に取り組みました。


【相談後の自己分析結果】

<打ち込んだこととその理由>

中学時代……生徒会の活動。

大好きな担任の先生から成績が良くないと言われてショックを受けた。しかし、ショックをバネに、成績を上げるための目標を設定。頑張って勉強し、目標の成績を達成できた。自分の目標は達成したので、次はみんなのために何か頑張りたいと思って生徒会役員を務めた。

高校時代……ラグビー部の活動。

未経験だったが入部。そこで顧問の先生に部員を勧誘するように頼まれ、部員集めを自分のミッションとして自覚し活動。結果、多くの部員を集めることに成功した。ラグビーはうまくなかったが、みんなを勧誘した責任があるので練習は休まず、チームをまとめるように頑張った。

大学時代……サーフショップでのアルバイト。

店で新規顧客を開拓するためカード会員登録を進めていた中、店長に「会員数を5倍にします」と宣言。お客様に熱心に声をかけて人間関係を築き、10倍の会員を集めることに成功した。


さあ、上記の打ち込んだことに共通して言えることはなんでしょうか。


分析後の新しい自己PRは?

彼は自分が決めたことを必ず実行していますね。これはすばらしい長所です。彼の新しい自己PRのキーワードは

「自分の言動に責任が持てる人間です」

に決めました。その後、彼はこの自己PRで選考を受け、大手5社から内定をもらうことができました。

相談前の自己PRはなんとなく決めたもので、具体性に欠けていました。しかし、自己分析をしたうえで導き出した自己PRは、根拠が明らかなので説得力を持っています。どんな質問をされても「もっとも打ち込んだこと」を思い出せば、具体的なエピソードとともに、自己PRすることができます。彼は一貫した自己PRで、自分の長所を十分に伝えることができたのです。

自己分析を元に、自分のことをきちんと企業に伝えることができたら、あとは企業が判断することです。自分を伝えきったと納得できれば、たとえ選考に通らなかったとしても、自分とその企業はマッチしなかっただけだという受け止め方ができ、必要以上に落ち込むこともなくなると思います。就職後にミスマッチで悩むよりもずっといいことです。

文・磯野佳世子


才木弓加・プロフィール
大学などでの就職対策セミナーの講師を務めるかたわら、自ら就職塾を主宰し、 直接学生への指導にあたる。就職本も多数執筆。
就職情報サイト 「マイナビ」( http://job.mynavi.jp/)では、 イマドキの就活のノウハウを熟知した講師として、エントリーシート、面接、自己分析、 就活マナーなど、多方面から「才木流」の内定獲得術を伝授。著書に「自己分析の「正解」がわかる本」( 実務教育出版社) 「サプライズ内定」(角川マガジンズ)「面接担当の質問の意図」(マイナビ)など。

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