――前回、戦士『口べた』が「面接の心理学」を語ってくれた。『口べた』はまだ語りをやめない。
「キミってさ、聞き上手だよね。なんか俺、調子に乗って話しちゃうよ。でさー、えーとあの、もうちょっとだけ話していい?」
例えばさ、横浜ベイスターズでも、太宰治でも、ジブリのアニメでも、何でもいいからキミが好きなもの思い浮かべてみてよ。でさ、「それ私も好き」っていう人がいたらどう思う? ちょっと「いいな」って思わない?
人って共通点があると、それだけで親しみを感じちゃうんだよ。「初対面の人とは天気の話をしとけ」って言うでしょ? 「雨降ってきちゃいましたねー。傘ありますか?」とか。あれって、天気が共通点になるからだよ。会って話してる時に「俺は雨」「俺は晴れ」とか、基本ないっしょ?
それと同じで、面接では「めんせつかん」とテンションを合わせるんだよ。相手がじっくりしゃべる人なら、じっくりしゃべるし、笑ってくれたら、自分も笑う。ビシッとマジな顔なら、自分もマジモード。相手が手をヒラヒラさせて「またまたー」と言ったら、こっちも手をヒラヒラさせて「ホントっすよー」。
「ミラーリング」って知ってる? 相手のしぐさや行動をまねることを「ミラーリング」って言うんだ。
相手をミラーリングすることで、心理的なバリアが崩せる。そして「めんせつかん」が気を許したら、そこで、ちょっと大きい声を出してもいい、グッと体を10センチくらい乗り出してもいい。「実はボク、これだけは伝えたかったんです」なんてカッコイイ話をする。「めんせつかん」のバリアがなくなった状態で、自分の必殺の武器を使うんだ。これは効く。めっちゃ効く。
でさ、最後に使いたいのが「自己承認欲求」を使った技だ。