皆さんは、社会人として働くときにどんな職種になるかをもうイメージしているでしょうか。「自分は商品企画をやりたい!」「人と出会える営業職が希望です」というように、はっきり働き方が見えている人もいるでしょうし、「なんとなく、事務系の部署がいいなあ」というように漠然と考えているだけの人もいるでしょう。現時点ではひとつの業種・職種に絞らず、広い視野で就活を進めるのも悪いことではありませんが、あるていど働き方のイメージができていたほうが就活準備を進めやすいのは確かです。
大学時代に工学系や情報系の勉強をしていた人には、その経験を活かしてエンジニアとして働きたいという人が少なくないと思います。その志望が固まっているなら、今のうちから、実際に第一線で働くエンジニアたちが何を考えているのかを知っておくと、エントリーシートや面接の受け答えが内容の濃いものになってきます。
そんなエンジニアの現状を知る一端になりそうなイベントが、総合ITカンファレンス「Developers Summit 2015」の中で開催されました。それが、ITエンジニアが読むべき技術書・ビジネス書を決定・表彰する、「ITエンジニアに読んでほしい!技術書・ビジネス書 大賞 2015」(以下、ITエンジニア本大賞)です。
この大会では、技術書・ビジネス書の両ジャンルにおいて、あらかじめ投票で3冊を選び、その著者・編集者・訳者によるプレゼンを行なって、会場内の特別ゲスト・観覧者の投票で大賞を決定するというもの。両ジャンルで大賞を獲得した書籍は下記のとおりでした。
技術書部門大賞の『GitHub実践入門』は、多人数でソフトウェア開発を行なう際に利用される、プロジェクト管理・運用サービス「GitHub」の解説書。正直、就活生の皆さんがこの本を読んでその知識を役立てることは難しいですが、現在のソフトウェア開発がこういったサービスを利用して大規模に行なわれていることは覚えておくとよさそうです。
ビジネス書部門大賞の『「納品」をなくせばうまくいく』は、「納品のない受託開発」という新しいビジネスモデルで注目を集める株式会社ソニックガーデンの創業者がその経営哲学を明かしたもの。現在のソフトウェア開発現場の実態と、それに対する新しいITベンダーのありかたの提案は、ITエンジニアを目指す就活生にとっても刺激的ではないかと思います。
大賞以外の書籍も、実際に第一線で活躍している人たちが選んだ書籍だけあって、なかなか歯ごたえのありそうなものばかりです。ですが、内定を獲得して就職すれば、こういった書籍で自己研鑽を積むのは必須です。その練習という意味でも、今のうちからちょっと難しそうな書籍を読み込む練習をしておくのも悪くないのでは?
ITエンジニアに読んでほしい!技術書・ビジネス書 大賞 2015
http://www.shoeisha.co.jp/campaign/award/result