採用してもらいたい企業に自分をアピールする方法は誰もが迷ってしまうものです。学生時代に培った成果などを上手に伝える方法を学生の気持ちに寄り添う適切な指導で人気がある就活アドバイサーの井上さんに聞いてみました。
教えてくれたのはこの人!
就活アドバイザー 井上真里さん
採用現場での経験を基に全国の女子大生を対象とした就職支援を行い、採用コンサルタントとして複数の企業の社外人事に携わっている。
TALK MEMBER
M.Kくん
上智大学
S.Nくん
法政大学
Y.Iさん
津田塾大学
H.Nさん
東京外国語大学
1人の人の中でも様々な能力や経験の引き出しがあります。Iさんにも色々な側面がありますよね?
はい!笑 確かに、あるかもしれません!
それぞれの企業にとってIさんの今までのどの経験や人となりをアピールするのが良いのかを見極めることが大切です。そのためには企業の特性を調べることが必要なのです。これは恋愛と同じようなものです。好きな人がどんなタイプの人が好きなのかを知るために、告白までに色々なことを聞き出したりしませんか?
確かにそうですね。ただ企業によって聞き方を変えるということは感覚的にはわかるのですが、僕はなるべく思ったことを正直に伝える方がいいのかな?と思っていました。
相手に伝えるために正直に、というのはもちろん大切です。でも、Nくんのどの部分により相手が興味を持ってくれるのかという点を知って準備することで、エントリーシートや面接など限られた時間やスペースの中でよりアピールできます。採用担当者が「そっちのアピールポイントの方が詳しく知りたかったのに!」となるともったいないですからね。
確かに…!そうですよね。
井上さんが採用側として見てきた学生の自己PRで今までで印象に残っているものってありましたか?
印象に残るというより、もったいないな...とよく思う自己PRは「苦手なことをコツコツ頑張りました!」というエピソードです。それって苦手なことを伝えるために時間を使ってしまっています。苦手なことを克服したアピールより、得意なことをアピールする方があなたの活躍イメージはわきやすいです。実際に仕事をする場面でも、息をするように意識せずできることを活かせる職種の方が成果が出やすいですからね。
あなたの長所と短所は何ですか?という質問の企業側の意図は何ですか?
得意なことと苦手なことを把握することで、その人が活きるポジションは何かを会社側は知りたいのです。もしその職種にとって致命的な短所があれば、そこに配属することはやめた方がいいですよね(笑)。オールマイティーな自分をアピールする必要はありません。自分の弱みを知っている人は、仕事をしている時でも苦手なことから先回りして準備して同じ間違いを繰り返さず、乗り越える方法が逆に強みにもなるのです。
自分が努力しなくても人よりうまくできることや、気づいたら任されている役割こそが強みを見つけるヒントです。克服エピソードよりあたならしい強みをアピールできるエピソードを探してみると良いでしょう!
文:曽根真遊
写真:今井裕治
制作:vivace next
編集:マイナビ学生の窓口編集部
※座談会は感染症対策を行ったうえでマスクを付けて実施し撮影時のみマスクを外しております。