親の心構え|就活生を正しくサポートするためのコツ【就活アドバイザー監修】

親の心構え|就活生を正しくサポートするためのコツ【就活アドバイザー監修】

2020/03/11

就活の基礎知識

子供が就職活動に悩んでいれば、親として手助けしたくなって当然です。昨今は親が全面的に就活をサポートする「オヤカツ」という言葉も生み出されるほど、子供の就活で悩む親の存在は珍しくありません。でも、ちょっと待ってください。現在の就活は親のあなたが経験したものとは大きく様変わりしています。手助けよりも、「現在の就活」を理解することのほうが先決です。

そこで、就活生を長年サポートし、有名企業に多くの学生を就職させてきた才木弓加先生に、2020年現在の就活のスケジュールや特徴、「親にできること」などを伺いました。才木先生の解説をお読みになり、ぜひ現在の就活についての理解を深めてください!

親が最低限知っておくべき就活の常識

現行(2021卒~)の就活スケジュール

就活生の子供を持つ親御さんは、まず現在の就職活動がどのようなスケジュールで行われているのかを知っていただきたいと思います。

就職活動では、いつの時代も大学と企業の間で「いつから始めるか」が問題となってきました。大学側は早く始めると学生の本分である「学業」がおろそかになるのではないかと懸念しますが、企業側は優秀な学生を早く確保したいので、採用活動も早めに始めたいわけです。

この意見の相違を埋めるために「就職協定」についていろいろ話し合われてきた歴史があります。協定があったりなかったり、年ごとに微妙に変化したりしてきました。

現在(2021卒、2022卒※2020年2月時点)は、3年生の3月から就活が本格的に始まり、企業による説明会もスタート。6月からは面接・試験が開始され(内々定も6月より)、10月には内定が出るというスケジュールで進められています。

しかし、就職協定があってもなくても、企業はいい学生がほしいということで水面下での動きをしています。

親世代の就活と現在の就活の違い

2021年卒の大学生の親御さんは、バブル時代の前後に就活を経験しているでしょう。はっきりいえば、現在の就活は親世代が経験したものとは全く異なっています。親御さんが経験した就活での常識は通用しない、と考えてください。

親世代では、まずはがきを出して企業に資料を請求。会社説明会に行き、履歴書を郵送した後、面接日時のアポを電話で取って……といった流れでした。

しかし、現在ではインターネットを使える環境がなければ就活はできません。エントリーシートを書いて企業に送る、説明会を予約するといったことは全てネット経由で行われています。また、現在では就活の重要ポイントとなっている「インターンシップ」(後述)という仕組みは、親世代の時代にはありませんでした。

親御さんによっては「ネットを使わないと就活ができない」ということも理解していらっしゃいません。就活がネットを介して行われるため、親からすると「就活がいつ始まったのか分からない」という点も現在の就活の大きな特徴です。

ざっくりどれくらい必要? 何にお金がかかる?

2020年卒の大学生・大学院生を対象にアンケートを行った「マイナビ学生就職モニター調査」によれば、就活費用平均の3月~6月累計で「9万9,277円」となっています。

スーツや靴、かばんなど就活に「被服費」が必要なことは、昔も今も変わりませんね。ただ、ネット環境が必須のためスマートフォン代などの通信費が昔よりもかかります。

意外と忘れがちなのが交通費です。地方在住であれば、面接のために東京など大都市の本社所在地まで行かなければなりませんから、そのための交通費・宿泊代がかかります。

関東近辺の学生と地方在住の学生では交通費は大きく違いますね。何社受けるかでも費用は異なります。多くの企業を受ける人は、その分お金がかかることを覚悟しておくべきでしょう。

最終面接になれば、そのための交通費が企業から支給されることもありますが、一次選考、二次選考では交通費は出ないことの方が一般的です。2日間東京にいて、また3日後に来るといったことになるとお金がかかりますので、「就活のために2・3週間、東京の友達や親戚の家に間借りさせてもらう」なんて人もいるぐらいです。

⇒参照・引用元:『マイナビ』「2020年卒マイナビ学生就職モニター調査 6月の活動状況」

「インターンシップ」は非常に重要!

学生に「企業の実際の業務を体験してもらう」というインターンシップは、現在の就活において非常に重要な位置を占めています。

アメリカでは、そもそもインターンシップを経験した候補者の中から採用するというシステムになっています。つまり、インターンシップは企業と学生の相互理解のために重要で、企業は「相互理解ができた人」を採用するということです。

日本でも徐々にインターンシップを重視する傾向が強まっており、インターンシップに行くことが就活をスムーズに進めることにつながります。ですから私は、私の就活塾の塾生に対しても「必ずインターンシップに参加するように」 「1社でも多くいくべき」 「3年生の6月から行くべき」とアドバイスしています。

子供が就活生になったとき、親はどう接すべき?

就活生の子供から疎まれる、子供にとってうれしくない親のNG行動は?

就活はそもそも子供のものであって、決定権は子供にあるということが大前提です。

しかしその前に、親は現在の就活がどのような仕組み・状況になっているのか、例えばいつから始まるのかといったスケジュール、インターンシップが重要であること、売り手市場とはいわれるけれども大企業に入ることは難しいこと、などを理解していなければなりません。

スケジュールを理解していないと「まだ間に合うでしょう」などと時期を外したアドバイスをしてしまいますし、「インターンシップに行ってなんになるの」と子供に聞いたりします。このような親の言葉は全く子供の就活の益になりません。

また、「売り手市場なんだから○○ぐらい入れるでしょう」などと言う親御さんもいらっしゃいますが、「就活生が45万人いて大企業に入れるのはそのうち5万人しかいない」という現実を理解していないのです。

日本にはそもそも大企業が圧倒的に少なく、その採用枠は5万人分しかないのです。求人有効倍率は8.8倍で「売り手市場」というのは確かにそうですが、それは中小企業も含めてのもの。「どこかには就職できるだろう」という目安に過ぎません。

このような親の無理解からくるアドバイス、口出しは、子供のやる気をなくさせるだけで全く役には立ちません。

つまり、

無理解からくる余計なアドバイス
子供の就活を否定すること

を親はするべきではありません。

就活生の子供に喜ばれる、親のサポートは?

上記のとおり、親の価値観を押しつけることなどはいけませんが、親のサポートが非常に有益なこともあります。例えば「社会人としてのマナー」 「身だしなみ」ですね。

言葉使いや身だしなみ、時間を厳守することなど社会人として振る舞いは、社会人経験の長い親御さんの方が理解していらっしゃるはずです。その経験からお子さんにアドバイスをしてあげるのはいいと思います。

また、自己分析に悩む就活生は多いので、この点については親のサポートをお薦めしたいです。

例えば、「自分の強み」「自分のいいところ」とは何だろう?と考え込んでしまう就活生はたくさんいます。このようなときには友達や先輩、先生に聞いたりしますが、その人の強みを一番よく知っているのは、一緒に生きてきた親御さん です。

私がカウンセリングした就活生の中にも、自分の強みについてどうしても書けない学生がいましたが、親に聞いてみたら「あなたは、高校2年生のときに英語の勉強を死にものぐるいでやってあれだけ成績を上げたじゃない」と、自分もすっかり忘れていたことを指摘されたそうです。

「自己分析」を行うときには、他己分析――他人から見た分析が有用といわれます。しかし、親からのアドバイスほど確かなものはありません。もし、自分の子供が就活生で自己分析に困っていたら助けてあげてほしいと思います。

「本人の良さ」を指摘し、自己分析を助けてあげることが親にできる最良の就活サポートなのです。

****

才木先生によれば、現在の就活と親世代の就活は全くの別物とのこと。そのため、親が自分の経験を基にした就活のアドバイスをしてもあまり役には立たないようです。しかし、社会人としてのマナーを教えるのは有益ですし、「自己分析」の助けをするのは特に最良のサポートになるとのこと。

「子供が2021年卒の就活生」という親御さんは、今回の才木先生のアドバイスを参考に子供の就職活動を支援してあげてください。でも、「就活は子供が決めるもの」という原則はお忘れなきように!

(文・構成:高橋モータース@dcp)

監修者プロフィール:才木弓加
就活アドバイザー。大手企業の内定の学生が続出する就活塾、才木塾主宰。大学などでの就活対策セミナーの講師も務める。学生のための就職情報サイト「マイナビ」では、最新の就活を熟知した講師陣の一人として、エントリーシート、面接、自己分析、マナーなど、多方面から「才木流」の内定獲得術を伝授。著書・サプライズ内定(角川マガジンズ、 マイナビオフィシャル就活BOOK
https://saikiseminar1.wixsite.com/navi

「オヤカツ」特集TOPページに戻る

おすすめ記事

Intern sp bnr d2 03

人気記事ランキング

新着記事

イベント

もっと見る

ページトップへ