就活スケジュールは業界や企業によってまちまちということを知っていますか。
「就活スケジュールは3月情報解禁、6月選考開始」と思っている人もいますが、それは経団連に加盟している企業の就活目安です。
外資系企業やマスコミなど就活時期が他の企業と大幅にズレる場合もあります。自分が志望する業界がどういうスケジュール感で動くのかを知っておきましょう。
就活は業界によっては始まる時期が違う
2023卒についても政府の主導により、これまで通り3月に企業エントリー開始・説明会解禁のスケジュールが維持されることが決まっています。
しかし、業界別の就活スケジュールはそれぞれ違うので、自分の志望する業界についてきちんと調べておくことが重要です。
経団連スケジュールそのままの企業の就活スケジュールでは、3月1日から会社説明会が開始され、6月1日から採用選考をスタートします。
(画像引用:マイナビ2023 2023年卒の就活全体スケジュール)
経団連に加盟している大手企業の就活スケジュールはこれに沿っている場合が多いです。ただし、企業によって差があるので、各社それぞれで確認する必要があります。
外資系の就活は早いということを知っておきましょう。外資系投資銀行は3年生の11月からWebテストや適性検査が始まります。
春採用ということで、外資系コンサルは1月から、外資系メーカー・サービスは3月からという就活スケジュールになっています。外資は日系企業とは違うので、注意しましょう。
外資系メーカーの就活スケジュールは、経団連スケジュールに沿って行われる場合が多いようです。
3月情報解禁、6月選考開始ですね。志望企業によってまちまちなのでチェックしておく必要があるでしょう。
外資系金融機関は、就活前にジョブインターンへの参加が必須になっているケースが多いです。
ジョブインターンは、大学3年生の秋に開始されます。選考も兼ねているという気持ちで参加しましょう。
マスコミ業界の採用活動は早いことで有名です。
12月や1月にエントリーシートを締め切ることもめずらしくなく、「3月に説明会解禁、6月に面接解禁」というスケジュール通りではまったくありません。
ただし、新聞・テレビのみ年に2回採用試験があります。春採用に落ちた人が夏採用に応募できるケースがあるので、あきらめずチャレンジし続ける姿勢が大切です。
テレビ局の就活はかなり早期化しており、中には大学2、3年のうちに選考が終わるところも多いです。それでいて採用人数はかなり少なく、人員が足りている枠に関しては採用を行わないことがあります。
マスコミは人気な業界なので内定をもらうのは簡単ではありませんので、早めの行動でしっかり対策をとりましょう。
新聞社の就活時期も早いです。2015年卒までは経団連が定めるスケジュールに従っていましたが、2016年卒あたりからやや例外が始まり、2018年卒のときは4月から面接をスタートした会社が出始めました。エントリーシートの締め切りは3月だというケースがあります。
出版社も秋から始まるインターンから選考が始まり、1月頃には採用選考というところが少なくありません。
医療・福祉系の就活スケジュールは、希望する職種によってまちまちです。
資格を持っており、その資格を活かしたい場合は専門の就活サイトを利用すると情報漏れがありません。
福祉は3月あたりから説明会や体験会が始まります。とくに、事前現地見学は職場の雰囲気を確認するためにも必ず行くようにしましょう。
臨床検査技師の就活は専門学校や大学の最終学年の4月から募集が行われます。
就活のピークは9月で、なかには10月以降から採用活動を始める医療機関も少なくありません。また、1月から3月にかけて人員が不足すると募集をかけるところがあります。
臨床検査技師の就職は国家資格の合格見込みで採用されるため、不合格だった場合は内定取り消しになるのが一般的です。不合格者が出たため補充として募集がかけられることがあります。
理学療法士の就活は、国家資格が終わる前からスタートしておくとよいでしょう。
ただし、就活は複数同時に行えないという特徴があります。たとえば、一つの病院を応募するとなったらその結果が出るまでは他を受けられません。
そのため、大学では早い時期から就活を始める就活生が多く、専門学校では遅い場合もありますが、少なくとも5施設ほど受けるケースがほとんどです。
栄養士の就活は年明けがピークです。
11月に学校へ求人が届き始めるというスケジュール感です。6月に管理栄養士に受かってから就活をするという選択もあります。
看護師の就活は年内の秋から冬にかけて準備をする人が多いです。
情報収集をして合同説明会に行くことから始め、5月ごろから試験を受けます。8月~12月にかけて内定が出るというスケジュールです。
薬剤師の就活開始時期は志望する企業によって異なります。
製薬会社であればエントリーする時期が決まっていて、経団連に加盟していれば3月1日から会社説明会が開始されます。企業によってスケジュールに違いがあるので、ホームページを見てきちんと確認するようにしましょう。
国公立病院は基本的には公務員扱いになるところが多く、就活時期が決まっている自治体がほとんどですので、問い合わせをすれば例年の募集時期を教えてくれます。
調剤薬局とドラッグストアだと就活時期はあってないようなものです。国家資格を取得し終わったあとに就活を始める人もいるようです。
教育系の就活スケジュールは、公務員になるのか民間で働くのかによって大きく変わります。
どんな働き方を希望するのかしっかり見つめ直した上で挑みましょう。
公務員系の教員や教員ではない公務員は4月に願書受付があり、遅くとも11月には試験が終わっています。
教員を目指す自治体の募集要項を確認しましょう。
幼稚園の就活のピークは9月~11月ごろです。
現在働いている先生が継続して働けるか確定するのが9月ですので、9月以降に求人を出す幼稚園が多いのです。
12月以降は少しずつ求人は減っていきますが、まったくゼロになるということはないのでその点は安心して大丈夫です。
保育士・ 保育学生・保育所の就活は幼稚園より少し早くなり、6月~9月に始まることが多いです。
その理由として、現在働いている保育士に対し、継続して働けるかの意向を聞いて次年度の職員体制を考える時期が8月~10月ごろだからです。
保育学生は内定は9月~12月ごろに出るというスケジュールを考えておくとよいですね。
サービス業界は、サービス業界のどの業界を志望するかによってエントリー時期が異なります。
大手か中小かベンチャーかによってもかなり幅がありますので、早めに志望企業を決めておく必要があるでしょう。
ブライダル業界は3月から企業へのエントリーを開始します。
6月ごろから筆記試験や面接が活発になり、10月までに内定が出るというスケジュールです。
不動産は大手であれば経団連が定めるスケジュールに沿った採用活動をしており、流れとしては、エントリーシートを提出して面接を受けるという一般的なものになっています。
CA(客室乗務員)のエントリーシート締め切りは4月下旬か5月上旬ごろです。
他の業界と異なり、メイクや髪型なども細かくチェックされますので、証明写真は専門スタジオを利用しましょう。
業界ごとにそれぞれスケジュールに違いがあることを知ってもらえたかと思います。本当にやりたいことや働きたい企業があれば、選考がいつから始まるかなど詳しく調べるようにしましょう。
昨年とは少しスケジュールが違うということも十分あり得ます。積極的に自分で調べて行動するようにしてください。
早い時期から選考が始まる企業もあるので、必ずしも経団連が発表しているスケジュールを意識しすぎる必要はありません。自分のしたいことを実現するために情報収集を徹底しましょう。