就活ではさまざまな書類を取り扱い、ときにはそれらを郵送します。あまり慣れない作業かもしれませんが、社会人になるうえで大切なビジネスマナーを習得することができます。この記事では就活×各種書類の郵送まとめ記事をご紹介します。
就活で取り扱う書類は下記の通りです。
・添え状
・履歴書
・エントリーシート(ES)
・成績証明書
・卒業見込証明書
・健康診断書
・内定契約書
郵送するときは添え状を同封するのがマナーです。たとえば、履歴書とエントリーシートを郵送して書類選考を受けるときは以下のような添え状を用意します。
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〇〇年〇月〇〇日(右端)
株式会社〇〇
人事部 採用ご担当者(左端)
郵便番号
住所
電話番号
メールアドレス
名前(右端)
応募書類の送付について(中央)
拝啓 貴社ますますご清栄のことと存じ、お慶び申し上げます。
この度、貴社求人に応募させていただきたく、応募書類をご送付させていただきました。
ご検討の上、是非ともご面談の機会を頂けますと幸いです。
ご査収のほど、宜しくお願い申し上げます。
敬具(右端)
記(中央)
履歴書・・・1枚
エントリーシート・・・1枚(中央)
以上(右端)
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手書きだとだめだというわけではありませんが、通常PCで作成します。添え状は複数枚使用することが考えられるため、テンプレートを作っておくと便利でしょう。
就活中の書類の郵送にはいろいろな注意点があります。
まずは、準備する封筒についてですが、A4 サイズの書類が入る角型2号の白色の封筒を用意します。基本的には学校指定の封筒を使うとよいでしょう。
続いて、表面に書くことは以下の通りです。
・企業の郵便番号
・企業の住所
・宛名
・「~在中」という朱書き
これらを書いて切手を貼ります。住所は都道府県から書いて、ビル名は略さず書きます。宛名も「(株)」と略すことはしません。「株式会社」と正式名称を書きましょう。「株式会社〇〇」なのか「〇〇株式会社」なのか、きちんと書き分けます。
また、企業や部署宛のときは「御中」で個人宛のときは「様」です。個人名が不明なときは「〇〇ご担当者様」と書けば問題ありません。すべての書類において誤字脱字はないようにしなければいけませんが、とくに名前間違いはNGです。たとえば「わたなべ」であっても「渡辺」「渡邉」「渡邊」などさまざま考えられます。細心の注意を払いましょう。
そして、「~在中」の朱書きを忘れないようにします。封筒の中に何が入っているか郵便局員や企業担当者にわかりやすく伝えるために朱書きします。朱書きなので赤色のサインペンで書くということですね。「履歴書在中」であればスタンプが100円ほどで販売されています。文字のまわりを丁寧に四角で囲まないといけない手間を考えると、ひとつ購入しておいてもよいでしょう。
次に、裏面に書くことは以下の通りです。
・〆(しめ)マーク
・発送する日付
・自分の郵便番号
・自分の住所
・氏名
忘れがちなのが、〆マークで、誰にも開封されていないことを示す印です。まれに「×マーク」と勘違いしている就活生がいますが、明確な違いがあるので、気をつけましょう。
また、発送する日付を書いておくとトラブルを避けることができます。郵便番号・住所・氏名は表面と同じように省略せずに正しく書きましょう。
封筒を準備したら、上から順番に添え状、履歴書、エントリーシート、その他の書類の順に重ねてクリアファイルに入れます。添え状に書いてある記載通りの順番ですね。書類が折れたり、雨でぬれたりしないようにクリアファイルに入れることはビジネスマナーですので、きちんと対応しましょう。
封筒をとじるときはステックのりを使うことをおすすめします。テープのりといった両面テープでも問題ないとされていますが、ステックのりのほうがはがれにくく汚さず貼ることができます。液体のりははみ出てしまう可能性があるので、あまりおすすめしません。
期限ギリギリでない限りは普通郵便で郵送するのですが、念のため郵便局に持ち込み、料金を直接支払うほうが安心でしょう。料金不足で届かないということになりません。
就活中だけではなく、社会に出たときに郵送物を送るときは当たり前になることがいくつかあります。宛名を間違えないことや誤字脱字に気をつけるということです。
就活で郵送するときはいろいろマナーがあって大変だなと感じるかもしれませんが、それは社会人になっても気をつけることだと覚えておきましょう。
社会人になってからは取引先や上司など、さまざまな場面で相手の立場を考えて失礼のない行動をとることが大切になってきます。
就活の郵送でも相手の立場に立った行動をとることを心がけましょう。たとえば、封筒に書くペンについてですが、油性の黒色のサインペンが好ましいとされています。雨でぬれてしまう可能性があるため、にじまないように油性で、太さは「中・細」か「0.5~0.7ミリ」がよいでしょう。
細すぎると頼りない印象を、太すぎると字が重なって読みにくく乱暴な印象を与えかねません。その封筒を受け取った相手の気持ちになりましょう。
さらにいうと、取引先に封筒を郵送するとして、その仕事を依頼した上司や先輩の気持ちになってみましょう。ひとつひとつの仕事に真摯に向き合うことで信頼を得ていくことを忘れないでください。
他には郵送完了メールも状況によっては送ったほうがよいでしょう。郵送完了メールとは、書類を郵送したことを企業に伝えるメールのことです。
たとえば、企業から「応募書類送付の依頼」というメールが届いたとします。その場合は下記のようなメールを送るとよいでしょう。
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件名:
Re:応募書類送付の依頼
本文:
株式会社〇〇
人事部 採用ご担当者様
お世話になっております。
〇〇大学〇〇学部の〇〇です。
この度は選考のご機会をいただきありがとうございます。
履歴書およびエントリーシートを本日〇月〇日(〇)付で送付いたしました。
ご査収のほど何卒よろしくお願いいたします。
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署名
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企業の採用担当者から「応募書類送付の依頼」というようなメールが届いたのならば「Re:応募書類送付の依頼」という件名になります。「Re:」は返信であることを示します。メールの送り先の個人名がわかっている場合は「人事部 〇〇様」と書くとよいですね。
まれにメールではなく電話で連絡する就活生もいますが、採用担当者の負担を考えると好ましくないでしょう。人気企業であれば何千もの応募者がいます。そのひとりひとりが電話をしたとなると、それだけで業務の時間をたくさん使うことになります。
なんでも電話やメールをすればよいというわけではありません。この状況だとどういう対応をするのがふさわしいのか考えて行動しましょう。必ずしもこれといった正解がないことが社会に出てからはよくあります。正確な情報を得つつも、最後は自分で考えて正解を選びましょう。
履歴書は郵送と手渡しどっちがベター? 応募書類を提出する際の疑問を解決
就活×各種書類の郵送まとめ記事をご紹介しました。郵送方法でいうと、添え状を同封すること、「~在中」の文字を四角で囲むこと、〆マークを書くことを忘れがちです。どれもビジネスマナーですので、きちんと対応しましょう。
社会に出ると相手の立場に立った行動が大切になります。就活では郵送ひとつでもいろんなルールがあって大変だと感じるかもしれませんが、相手の気持ちに立ったら必要なことなのだと認識できるのではないでしょうか。
トラブルなく重要な書類を企業に届けるためにひとつひとつのビジネスマナーを習得していきましょう。