やりたい仕事が分からない。就活でつまずいたときの考え方【就活アドバイザー・篠原真喜子が教える就活術】

やりたい仕事が分からない。就活でつまずいたときの考え方【就活アドバイザー・篠原真喜子が教える就活術】

2019/12/18

自己分析

やりたい仕事ができるから、と志望した企業・業界でも、就活が進むにつれて本当にこれがやりたい仕事? と疑問が浮かんできたり、不安になったりして就活につまずいてしまうことがあります。

「出版社を目指して就活をしてきました。けれど、最近になって、これって本当にやりたいことなのか分からなくなってしまいました」「ずっとアナウンサーになりたいと思い、早くからスクールに通い準備してきました。でも、アナウンサーになって何がしたいのかと問われたら答えられません。総合職の方が魅力的に感じることもあって……。このままアナウンサー受験を続けていいか迷っています」。

今回はそんな風に就活につまずいてしまった方に向けて、就活キャリアアドバイザーとして、朝日新聞デジタルの「朝デジ就活ナビ」にて連載「篠原流 就活スタイル」を受け持つ篠原さんに、「やりたい仕事が分からない」と悩み始めたときの考え方や対策をお伺いしました。

文 篠原真喜子

やりたい仕事が分からない

自分の将来に悩み始めたときの考え方

やりたいことが分からなくなるのは、就活を頑張っている証拠!

就活を意識したとき、就活をし始めたとき、就活中の面接で「何がしたいの?」と問われたとき……。「やりたいことが分からなくなる」ことがあります。

でも、これって、ある意味当然のことのような気がします。みなさんは、これまでに自分の人生についてじっくりと考えたことはありましたか? ずっと憧れていた職業に、自分が働くかもしれない職場として向き合ったことはありましたか? おそらく大半の人は、ないですよね。この悩みは、自分の将来について本気で考え始めたからこそ出てくる悩みなのです。

だから、もし、いまやりたいことが分からなくなって不安でいっぱいの人がいたら「自分の将来について本気で考えている証拠! 頑張っているな、私」って、まずは自分を褒めてあげてください。

結論を急ぐ必要なし! でも、動きは止めずに!

やりたい仕事が分からないときは、すぐに結論を出す必要はありません。本当にやりたいことが何なのか、行きたい会社はどこなのか、じっくりと考えてみてください。悩み始めたときがチャンス! ここでやりたいことをしっかり考えておけば、あとあと楽です。

「じっくり考えて」と言うと、いったん就活を休んで考え始める人がいますが、ここで動きを止めるのには反対。悩んでいるうちに、ESの締め切りが過ぎてしまい、チャンスを失うのはもったいないです。打席に立ち続けながら考えることが大事ですよ。

自分の将来に悩み始めたときの対策方法

会社説明会に行ってみる。内定者や社会人に話を聞いてみる

やりたい仕事を見つけだすポイントは、興味がある会社だけでなく、あまり興味がない会社の話も聞いてみること。

・これまで参加したことがない会社の説明会に足を運んでみる。

・就職先を決めた内定者にどうしてこの企業(仕事)を選んだのかを聞いてみる。

・社会人の先輩に仕事内容ややりがい、就活時とのギャップなどを聞いてみる。

話を聞くことで「意外と面白そう。こんな仕事もあったんだ!」という気付きにつながるケースが意外と多いようです。また「やっぱり違う」と思ったら、どこが違うと感じたのか言葉にしてみましょう。それは、ひるがえって自分の「好き」を見つけることにつながりますから。

ESを書いてみる

実際にESを書いてみることで、やりたい仕事が明確になる場合も多いです。

例えば「ずっと志望していたアナウンサーのESは全然書けないのに、制作職はすぐ書けた。私のやりたいことはアナウンサーではなかったと気付いた(テレビ局内定者)」

「CAが第一志望だったはずなのに、ESに苦労した。でも、内定先のESはたった1時間で書き上げた。CAは単なる憧れだったと気付いた(テーマパーク内定者)」などです。

ES、とくに志望動機部分がスラスラ書けるかは、大事な判断材料のような気がします。

面接を受けながら考える

それでもやっぱりやりたい仕事が見つからない、という場合は、面接を受けながら見つけていくのもアリです! 

面接を受けると企業の雰囲気や社風、自分に合っているかどうかが分かります。「いいな」と思っていた企業でも、面接を受けてみると「違う」と感じることもありますし、それほど志望度が高くなかった企業でも、「ぴったりだ!」と感じ、面接を受ける中でどんどんその会社が好きになるケースもあります。

面接に行ったからこそ分かることって結構あるのです。やりたいことが見つからない、行きたい企業が見つからないという場合こそ、積極的に面接を受けてみましょう。

まとめ

やりたいことは一度決めて終わりではなく、日々変化してくるもの。みなさんも、就活中何度も悩むことになるかもしれません。ただ焦らずじっくりと考えて、その時々でベストな選択ができるよう、頑張りましょう。応援しています。

▼総合商社とエアラインにダブル内定したSさんの企業研究ノート

Sさんの企業研究ノート



プロフィール:篠原真喜子(朝日新聞社 就活キャリアアドバイザー)

2003年入社。自身の就活経験を生かして、2004年に「朝日就職フェア」を立ち上げる。以降、同フェアの企画・MCとして活躍。雑誌「CanCam」「エアステージ」の就活特集にも「就活のプロ」として登場。キャリア支援した学生はのべ5万人。国家資格キャリアコンサルタント。



▼朝日新聞デジタル連載コラム「篠原流 就活スタイル」
https://www.asahi.com/shukatsunavi/column/shukatsustyle/
▼朝デジ就活ナビ
https://www.asahi.com/shukatsunavi/

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