就活の選考で小論文の提出を求める企業も多くあります。そこで、事前対策はどのようなことをしておけばよいのか、よく出るテーマはなにかなど、選考中の小論文の対策をまとめました。ぜひ参考にしてみてくださいね。
小論文を書くときのポイントと事前対策
小論文では、読み手にとってわかりやすい文章を書くことが重要なポイントになります。文章の構造がしっかりしていなかったり、言葉遣いがおかしかったりすると、何が言いたいのかわからない文章になってしまいます。まずは書き方のポイントを理解してから対策を行いましょう。
序章・本論・結論を意識
論理的に文章を展開するために「序論・本論・結論」を意識して構成するのが好ましいです。この基本構造がしっかりしていれば、読み手によりわかりやすく伝えられて、説得力のある文章を作成することができます。
各パートの文字数は、序論と結論が1割ずつ、本論が約8割です。800文字の小論文であれば、序論と結論は90文字前後、本論は640文字前後となります。各パートで言及できることには限りがあるので、できるだけ簡潔に、わかりやすく書く意識を持つといいでしょう。
書き終えた後にも重要なチェックポイントがあります。特に以下の点には注意しましょう。
・テーマに沿った構成になっているか
・誤字脱字はないか
・文字数は過不足ないか
自分が書いた文章をもう一度読み直すことで、誤字脱字や内容的に合わない箇所、構成のおかしな点などに気付くことができます。
提出期限ぎりぎりに書いてしまうと、確認する余裕もなくなってしまいます。時間を確保するためにも、スケジュール的に余裕をもって書くことをおすすめします。
○選考で小論文を求められた!書き方のポイントを解説
事前対策
事前対策にはいくつかの方法がありますが、一つは過去の出題テーマを調べて練習することです。採用試験のテーマはある程度絞られるので、一度でも書いておけば本番でも慌てずに済むでしょう。
さらに、自分で書いた文章に不足点や不備がないかどうか第三者に確認してもらうとより安心です。模範文例が掲載されている対策本に目を通しておくのも効果的です。
また当日の試験では時間や文字数の制限があります。せっかく内容がよくても、時間内に書ききれなかったり、文字数を大幅に超えてしまったりしてはもったいないので、練習をする際は文字数を定め、時間を計りながら取り組みましょう。決められた枠組みの中で、文章をまとめる力を身に付けることができますよ。
○選考当日の小論文対策!事前準備とコツを紹介
本番に向けて頻出テーマを紹介
実際の試験で出題されるテーマには傾向があるので、準備をしっかりしておけば対策は可能です。本番に向けて、ここでは頻出テーマとその対策方法を紹介していきます。
基本的には大きく分けて以下の4つのパターンがあると言われています。
◆時事関連について
◆将来の目標について
◆学生時代の取り組みについて
◆志望企業・職種について
時事関連については、ニュースを見る、新聞を読むなど、日頃からアンテナを張っておくことが大切ですが、他の3つは事前にある程度の準備ができるはずです。
たとえば、将来の目標であれば「企業で働く一社会人としてどういう人間になっていきたいのか?」ということを企業側は聞きたいはずです。「第一線で活躍したい」などの抽象的な意見ではなく、その企業だからこそできること、やりたいことを伝える必要があります。
自己分析や企業研究を深めて、説得力のある文章を書けるようにしておきましょう。
それぞれのテーマについての具体的な対策方法は、以下にまとめましたので参考にしてください。
○【例文つき】就活小論文のテーマ一覧
提出方法について
最近はメールや企業のホームページ上で提出することが増えてきましたが、郵送で提出する機会もまだまだあります。いざ送るとき不安にならないために、書類のまとめ方や提出方法ごとのマナーを知っておきましょう。
書類で提出するとき
基本的に、小論文をはじめとする書類を提出する際は、クリアファイルに入れるようにしましょう。持参する場合でも郵送する場合でも、書類が折れ曲がったり雨に濡れてしまう可能性がかなり低くなります。クリアファイルは、イラストやロゴが入っていない無地のもので、新品を使用してください。
メールで提出するとき
郵送ではなく「小論文はメールでお送りください」と指示があった場合、PDFに変換して添付します。ワードやエクセルのままだと、操作ミスによって内容が書き換えられてしまったり、中身が消えてしまったりという事故が起こりかねません。また、ファイル名には日付と応募課題の種類、氏名を付けます。
○【就活での書類提出】持参や郵送など、小論文の提出方法まとめ
小論文を求められる理由
就職活動で小論文が求められる理由として考えられるのは、就活生の「論理的思考力」「文章の記述力」「人間性」を見るためです。
企業側からすれば、これらの点は就活生のエントリーシートや面接だけでは判断できないので、小論文の試験を行っていると考えられます。文章作成のスキルは試験だけでなく、これからの社会人生活でも役に立つ大切なスキルですので、ぜひこの機会に見られるポイントを意識して、対策に取り組みましょう。
「論理的思考力」
仕事をする上で論理的な思考力は必須と言えるかもしれません。「なんとなく」で考えて仕事をしていると、業務に支障が出てしまいますので、しっかりと整理や分析をしましょう。
「文章の記述力」
誤字脱字があるだけでマイナスに判断される可能性が高いです。また、「尊敬語」や「謙譲語」「丁寧語」の使い方はこの機会にしっかりと身に付けておくととても役立ちますよ。
「人間性」
就職活動において学力が重視されることもありますが、人間性やテーマに対しての考え方は、選考の判断材料として大切な項目となります。小論文の試験は、一般常識の試験や学力試験だけでは測れないものを知る機会ともなっているのです。
小論文試験は「人前で喋るのが苦手」「面接に自信がない」という人にとっては救いの手となってくれる一方、文章を書くことに慣れていない、あるいは苦手意識を持っている人にしてみれば大きな壁となるでしょう。そんな不安を払しょくして採用試験に望めるよう、事前に対策をして小論文を書くコツを理解しておきましょう。
(学生の窓口編集部)