【2023年卒】就活スケジュールはどう変わる? これまでの推移も紹介

【2023年卒】就活スケジュールはどう変わる? これまでの推移も紹介

2021/07/29

就活の基礎知識


現在の新卒採用の就活スケジュールは、3月から会社説明会やエントリーを開始し、6月から面接や筆記試験といった企業選考が開始となっていますが、これまでもずっとそうだったわけではありません。

2023年卒の新卒採用スケジュールは、3月エントリー6月選考の形で進みますが、これから先もその形式になるかどうかは未定なのです。

この記事では、過去の就活スケジュールが今日のようになった理由や時期について紹介します。今後の新卒一括採用について考えてみましょう。

経団連主導の新卒一括採用から政府主導へ

2018年10月、日本経済団体連合会(経団連)は新卒学生の就活日程を定める「採用選考に関する指針」の廃止を正式に発表しました。

現行の就活ルールでは、会社説明会やエントリーなどは3月1日、面接や採用試験などの企業選考は6月1日、内定を出すのは10月1日が解禁日と決まっています。

同ルールの廃止によって、政府主導の「就職・採用活動日程に関する関係省庁連絡会議」が開催され新卒採用スケジュールが議論されることになったのです。

就活ルールが変更されそうになった理由とは

こういった「就活ルールを廃止する」という議論が出た背景には、ルールの形がい化や通年採用の重要性が高まっていること、現行のルールでは学生が学習時間を確保しながら就職活動をすることが困難であることなどがあります。

特に問題視されたのは「ルールの形がい化」という側面です。実は、3月1日より採用情報公開、6月1日より面接や採用試験を解禁日とするルールについては、2018年以前から「あまり意味をなしていない」との指摘がたびたび上がっていました。

経団連の就活スケジュールは経団連非加盟企業は不適用

この就活ルールが適用されるのは経団連加盟企業のみで、外資系やベンチャーなどの経団連非加盟企業には適用されません。

こういった企業は、経団連のルールよりも前に選考を行うケースが多く、優秀な学生の囲い込みが行われることがありました。

加盟企業がルール違反をしても罰則はなし

また、経団連加盟企業においても、就活ルールに違反したとしても罰則がないことから、この日程より前倒して採用活動を行う企業も多く、このような背景からも「学生の早期抱え込み」や「就活の前倒しによる学習時間の確保が困難になること」は課題となっていたのです。

経団連ルール廃止以前の就活スケジュールの変遷

今後も就活ルールの変更があるかもしれないと不安になる人もいるかもしれません。しかし、就活ルールが変わるのは、企業と学生の双方に負担のない採用スケジュールを実現させるためなのです。

これまでもこのようなルール変更がありました。

  • 2017年卒〜2021年卒:3月から企業広報活動開始、6月から採用選考活動開始
  • 2016年卒:3月から企業広報活動開始、8月から採用選考活動開始
  • 2013年卒〜2015年卒:前年12月から企業広報活動開始、4月から採用選考活動開始
  • 〜2012年卒:前年10月から企業広報活動開始、4月から採用選考活動開始

2016年卒の就活ルール変更は学業の優先が理由

2016年卒生の就活は「大学生は学業を優先すべき」との要請により、会社説明会やエントリー解禁日が前年の12月1日から3月1日へ、面接や採用試験などの解禁日も前年の4月1日から8月1日へと、スケジュールが後ろ倒しになりました。

2017年卒の就活ルール変更は前年の就活の長期化が理由

2017年卒生の就活は、前年8月1日に解禁だった面接や採用試験が「2か月早い6月」に前倒しされました。これは、前年の就活が長期化したことへの批判を受けて取られた措置です。

説明会から面接までの期間を短くする、現在の「短期集中型」の就活スタイルはこうして生まれています。

新卒一括採用から通年採用への移行はあり得るのか

就活ルールの廃止に伴い、就活の早期・長期化への懸念が叫ばれていますが、もちろんそれは政府の意図するところではありません。今後の変化として一つ考えられるのが、新卒生の「一括採用」から「通年採用」への移行です。

企業が学生を一定期間にまとめて採用する「一括採用」は、短期集中型ともいえる効率的なスケジュールですが、なんらかの事情でこの時期に就職活動できない学生にとっては、大きなハンデとなってしまいます。

また、大学3年次からスタートする就活スケジュールは、短いスパンで細く設定されているために「もっと時間をかけて就活したい」と考える就活生には、そぐわないシステムだともいえます。

一方で、年中採用が行われ、年中内定が出る「通年採用」ならば、企業には「必要なときに人材を採用できる」、学生には「いつでも応募できる」「選考過程も自分のスケジュールに合わせてもらいやすい」「自分に合う企業や業界をじっくり見極められる」といったメリットがあります。

また、学業が本分である学生にとっては、学校生活と無理のない両立が図れるため、勉強や部活動や留学などの選択肢がぐっと広がることにもなるでしょう。

通年採用を実施している企業もある

すでに通年採用を実施している企業もあります。

  • ・楽天グループ株式会社
  • ・富士通株式会社
  • ・株式会社メルカリ
  • ・株式会社ファーストリテイリング
  • ・ソフトバンク株式会社

などがそうです。

通年採用を実施している企業は年々増えつつあり、今後も増加していくでしょう。

就活ルール変更によるインターンへの影響はあるか

今後就活ルールが変更・撤廃された場合、インターンシップはどう変わるのでしょうか。現状、インターンシップの規定は未定ですが、政府は基本的に「就活とは切り離すべき」との考えを示しています。

過去のケースからいえば、基本的に短期インターンは学生が休みとなる「夏季(6~9月)」「冬季(10~2月)」に多く実施されています。

ただ長期インターンはその限りではなく、年中募集している企業や、欠員が出た都度募集をかける企業もあります。この辺りは企業によって異なるので、事前にしっかりと調べておきましょう。

就活ルールの変更は採用活動に柔軟性を持たせるため

就活ルールは今後も変更される可能性があります。現行のルールも経団連非加盟企業には適用されず、志望先によってはルールに縛られない就活を始める必要があります。

2023年度卒のみなさまも、やがて本格化してゆく就活へのアンテナを今から張っておきましょう。

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