総合商社とは? 仕組みと特徴を知ろう

総合商社とは? 仕組みと特徴を知ろう

2017/09/11

就活の基礎知識

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■総合商社ではどんな仕事をしているの?

商社の本質は、卸売業です。生産者、メーカーから商品を買い付け、別の会社に卸します。売り買いのときの差額で利益を上げるというビジネスです。

少し歴史を振り返ってみましょう。貿易という視点で見ると、商社は海外から資源(鉱物や燃料)を輸入し、国内のメーカーに提供します。メーカーはその資源を加工し、工業製品を生産します。できた工業製品は、再び商社の手によって海外に輸出されます。総合商社はかつて、こうして外貨を獲得してきました。

しかし、その後メーカーが海外に進出するようになりました。中国や東南アジアなど、人件費の安い地域に工場を建てて、そこで生産を始めたのです。さらに海外に支社を設立し、自社で直接販売までも行うようになりました。従来は商社に支払っていた中間マージンを削減するという目的ですが、これにより商社は打撃を受けてしまいます。

商社は生き残りのための手として、事業投資を行うようになりました。投資を介して企業の経営に加わり、成長を支援します。その企業が成長して事業が大きくなれば、投資をした総合商社にも利益をもたらすというわけです。

また、商社は金融も業務として執り行います。本来の売り買いでいえば、メーカーは消費者に商品を提供し、代金を受け取ります。逆にいうと、消費者に商品が届かなければ、メーカーはお金を受け取ることができません。

そこで登場するのが商社です。商社がメーカーから商品を買うことにより、メーカーは消費者の購入を待たずに資金を調達できるのです。小売店に商品を卸すまでの間、商社は実質的にメーカーに対して資金を貸し付けているといえます。もちろん製品の買い取りだけではなく、原材料費や設備投資資金など、実際に融資も行っています。

その他、貿易を通じて獲得してきた海外の情報網も、総合商社の大きな武器です。現在はインターネットの普及によって、商社でなくても情報を手に入れるだけなら可能です。しかし、海外の政治家や実業家とのコネクションであったり、手に入れた情報を適切に扱うノウハウには総合商社に一日の長があるといえます。

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