業界研究には企業研究が不可欠? 効果的な進め方を解説

業界研究には企業研究が不可欠? 効果的な進め方を解説

2017/04/24

業界研究

企業研究

就活の際には「業界研究」そして「企業研究」が有効だと言われています。自分が入りたい会社がどのような仕事をしているか、その仕事はどのような業種・業界に属し、業界のトレンドがどのようになっているかなどを研究すれば、志望する理由が明確になり、面接での受け答えも簡単に、しかも効果的に行えるようになります。今回は「業界研究」と「企業研究」の進め方についてご紹介します。

▼企業研究にも役立つ! 自己分析シート入り

まずは企業研究から始める!

「業界研究」と一口にいいますが、まずはあなたが興味のある企業を一つ取り上げ、その企業を掘り下げる「企業研究」から始めるのがいいでしょう。

というのは、業界研究は「業界全体の売り上げ」「業界の展望」などという漠然としたトピックに終始しがちだからです。それよりも、まずその業界でも高名な一企業を取り上げ、そこを糸口に企業研究と業界研究を進める方が興味深く進められるでしょう。

企業研究・業界研究のサンプル

例えば、ゲーム業界で最も有名な「任天堂」を取り上げてみましょう。任天堂とはどんな会社なのでしょうか? まずは任天堂の企業としての成績「決算」を見てみます(任天堂のホームページには有価証券報告書が公開されています)。

●任天堂

売上高:3,111億2,100万円
経常利益:491億1,000万円
純利益:1,029億6,900万円
※第77期第3四半期までの決算です。

データ出典:『任天堂』公式サイト「第77期 第3四半期 四半期報告書」
https://www.nintendo.co.jp/ir/pdf/2017/security_q1612.pdf

売上高が約3,111億円で純利益が約1,029億円。売り上げの約1/3が純利益と、信じられないほどの好成績ですが、この有価証券報告書を見ると「シアトルマリナーズの運営会社の持分の一部を売却したことによる投資有価証券売却益635億円」が「特別利益」として計上されていることがわかります。その結果として純利益が大きく膨らんでいるのです。

また同有価証券報告書によれば、任天堂には「現金および預金」が「6,604億7,600万円」もあることがわかります。
任天堂はハードもソフトも手掛ける、つまり開発に時間とお金を必要とする会社ですが、「これだけの資金が手元にあればびくともしないのでは?」と予想できますね。このように業界でも最大手と思われる会社について、まず調べると、それが他の会社と比較することができる基データになります。

例えば、ゲーム業界の他の会社の決算を見て、売り上げはどのように推移しているか、現金はどのくらいあるのか、といった比較を行うわけです。それを広げていくと、ゲーム業界の各会社がどのような経営状態になっているか見えてきます。

大学生の間は深い業界事情などはなかなか推測できないものです。しかし、各企業が公表している決算を見比べるだけでも、興味深い事実がわかってきます。自分でコツコツ企業研究を行い、その結果を自分のものにする方が、面接でも鋭い受け答えができるでしょう。

その業界の専門誌に注目してみよう!

その業界のトピックを調べる方法の一つとして、その業界をテーマにした専門誌を読んでみるというのもお勧めです。例えば、みなさんは以下のような業界専門誌をご存じでしょうか?

・コンクリート新聞(コンクリート新聞社)
・月刊養豚界(緑書房)
・医薬経済(医薬経済社)
・麺業界(食品産業新聞社)
・週刊高齢者住宅新聞(高齢者住宅新聞社)

このような専門誌には、その業界ならではの切り口でトレンドが紹介されています。全くの門外漢にとっては、「えっ! そんなことになっているの?」といった情報も多いため、業界研究に大変役に立つことが多いのです。売り上げ、出荷金額など、最新の数字がわかるのもこれら専門誌のいい点です。きっとあなたの業界研究の一助になるでしょう。

企業研究と業界研究の進め方をご紹介しましたがいかがでしたか? まとめてみますと、業界研究・企業研究は、

1.まず自分の興味のある一企業について掘り下げて企業研究する
2.1の会社のライバル、同業会社について調べる
3.1、2の結果から業界全体の傾向を調べる・知る

というふうに進めるのがいいのではないでしょうか。業界とはあくまでも多くの会社が集まって作っているものですので、1つの企業から業界の動向が見えてくることも大いにありえます。みなさんが業界研究や企業研究をを行うときにはぜひ参考にしてください。

(高橋モータース@dcp)

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