入社日がゴールではなく、入社してからがスタート。5年後、10年後に自分が活躍できる道をイメージできているかどうかが、新卒を採用するときに気にかかるポイントです。
新卒で採用された人は、幹部候補として育成される、あるいは今後の会社を担っていく人材となる可能性が非常に高い存在。役職者がその意識を入社前から持っている人を採用したいと考えるのは当たり前ですね。
会社の将来を見据えたときに、足りない部分が何かを考えているか。また、自分が会社を背負っていくのだということを自分事として捉えられているか、考え方の能動性を判断することができます。会社を支えていく可能性が高い新卒の人が受動的では、会社がよい方向に変わるはずがありません。自ら考えて行動に移せる人かどうかを見ておくことも重要なため、こうした質問が投げかけられます。
自分の将来を見据えたうえで会社を選べているかどうか。また、独立や転職などを考えて入社していないかどうかを見ることができます。今選んでいる仕事と夢との関係性、そして、その夢を叶えるためのスキルアップまでイメージできているかどうかが大切です。
入社後すぐのことは予想できても、10年後に自分がどうなっているかは、きちんとキャリア設計をしていない限り即答できません。やはり、入社前から目標の設定を怠らず歩んでいる人を採用しいものです。
経営者ブログやSNS、企業のFacebookページ、ホームページ、採用ホームページ、説明会でのメモ、インターネットに載っているその会社情報など。また、業界自体の動きまで全てチェックしておきましょう。特にSNSやブログ等は、選考が進んでいる期間中も更新されています。面接者になりうる経営者の考え方や、大切にしていることなどが汲み取れるはずです。
企業研究・業界研究にも繋がる情報をインターネットで検索したり、業界に関する法改正やトップ企業の動き等を知ったりすることで、業界全体の動きや今後の展開の勉強にもなります。また、逆質問する際のネタ探しにもなりますので、しっかり読み込んでおきましょう。
選考を進めていくにつれて、その企業への理解度が深まっていっているはずです。一次面接・二次面接で質問し答えてもらった内容と、業界企業研究を踏まえてより深みの出た志望動機を伝えることで、志望度合いの高さや勉強熱心な姿勢を伝えることができます。これまでの面接の内容は、担当者間で共有されているもの。その変化が見られると、高評価が得られることは間違いありません。
先ほどご紹介したよくある質問に対して、バリエーションある答えを用意しておきましょう。さまざまな質問の仕方で、同じような内容を聞いてくる可能性は少なくありません。また、「それはなぜですか?」という質問を繰り返されることもあるので、2〜3回「なぜ?」と聞かれても答えられるように準備しておきましょう。
確実に行っておきたいのが逆質問に対する準備です。それまでの面接でも聞かれている可能性がありますが、最終面接では役職者が面接官。これまでとは違う、少し高度な質問を投げかけることが必要になります。
例えば福利厚生についてなど、読めばわかるような内容や配属に関する質問などは、今タイミングでは避けましょう。大抵の企業では最終面接の時点で採否を決定していることは少なく、しばらく経ってから通達が届きます。つまり、今聞いたところで何の意味もない質問になってしまうので、役職者の貴重な時間を無駄な質問に使うことは控えてください。