「人と上手に付き合っていける性質」を意味する「社交性」。就活において「社交性」は、企業から評価されるアピールポイントの一つです。しかし、ただ単に人付き合いが上手なことを伝えても十分なアピールにはなりません。ここでは、自己PRで「社交性」を効果的にアピールするためのポイントと注意点を解説します。
「社交性」は、「人と上手に付き合っていける性質。自ら進んで外に出て、人と付き合うのを好む性質」という意味ですが、「社交的な人」とはどんなイメージでしょうか。たとえば、行動的、柔軟性がある、他人の意見をよく聞き入れるなど、全般的にポジティブだと言えるでしょう。
社会に出て働き始めると、周囲の人とコミュニケーションを取りながらスムーズに仕事を進めていくことが必要になります。この点で、社交性に富んでいる人は力を発揮できます。業種や職種にもよりますが、接客業や営業職などを思い浮かべるとイメージしやすいかもしれません。社内では上司や同僚など、社外では顧客や取引先などと上手にコミュニケーションを取る能力がビジネスでは求められるのです。
そういう意味で「社交性」は、就活の選考試験でも評価される重要な能力の一つです。自己PRでは、ポイントをきちんと押さえて効果的に伝えましょう。
あなたに社交性があることを採用担当者にアピールするには、今までの経験の中から、社交性があってこそ成し遂げられた具体的なエピソードを自己PRに盛り込むことです。
「私は積極的に人と付き合うのが好きで、社交性があります」と言ったとしても漠然としていて、企業側が評価する社交性としては伝わりません。今までの経験の中で、社交性を活かして何かを成し遂げたエピソードを思い起こしてください。決して大きな出来事でなくて構いません。よくありそうなエピソードは避けて、オリジナルなエピソードであなたの魅力を伝えるようにしてください。
エピソードは一度文章化することをお勧めします。どういう状況で、どんな役割を果たし、結果どうなったのか、説得力が出るように書いてみてください。エピソードはダラダラと長くなりがちなので、要点をおさえ、簡潔にまとめるように注意しましょう。
また、あなたの「社交性」が、企業にどう貢献できるかという将来的なビジョンを盛り込むことも忘れてはいけません。そのためには企業研究も十分に行う必要があるでしょう。
自己PRで採用担当者に「社交性」を伝える際には、表情や姿勢にも注意が必要です。「社交性」をアピールするのに、暗い表情で覇気がなく、おまけに猫背とあっては説得力がありません。自己PRでは、明るく元気な表情で真っ直ぐな姿勢を意識するようにしてください。
私が強みとしているのは、「社交性」です。
私はこれまで、さまざまなアルバイトをしてきました。生まれつき人付き合いには積極的で、アルバイトに行く先々で先輩や後輩と深い人間関係を築きました。仕事に限らずプライベートでもコミュニケーションを密にとっていましたので、細かい相談や悩みも気軽に打ち明けてもらえるようになりました。
ある日、リーダーを務めていた先輩がアルバイトを辞めることになりました。それでみんなが私をその後継に推してくれて、リーダーになりました。私は、どうしたらもっと効率よく、気持ちよく、みんなが働くことができるか考えるようになりました。以前にも増して、みんなの意見を聞き入れ、効率アップを実現することができました。
私の「社交性」を起点にこれまで培ってきたリーダーシップや傾聴力は、御社で最近立ち上げられた新規事業などで活かせると考えています。
企業に就職したら、社内では上司、先輩、同僚、社外では顧客、取引先などあらゆる場面で、人とのコミュニケーション能力が求められます。さまざまな人とコミュニケーションすることをいとわない「社交性」は、仕事を円滑に進めていく上で必要な能力です。就活の採用選考においても、重要な評価ポイントであることを覚えておきましょう。
自己PRでは具体的なエピソードのほかに、志望企業に対する熱意や、入社後はどういう形で活かせるのかを積極的にアピールしましょう。他の応募者と差別化ができるように、あなたの「社交性」をしっかり伝えてください。
文/マイナビ学生の窓口編集部