【自己PR】サークル立ち上げネタで「リーダーシップ」が伝わらない理由【企業サイドから見る「自己分析」14】

【自己PR】サークル立ち上げネタで「リーダーシップ」が伝わらない理由【企業サイドから見る「自己分析」14】

2015/04/07

自己PR

自己分析

企業研究

前回に引き続き、自己PRでよくあるキーワードについて考えていきます。

■【例2】「リーダーシップがある」というキーワード

これも、学生の 自己PRでよく登場するキーワードです。「リーダーシップ」を説明するエピソードは、前回書いた【例1】の「積極性」「行動力」と同じような場合が多いのも面白いところです。つまり、サークル立ち上げや、アルバイト統轄ネタ、あとは、自分で企画したゼミ旅行ネタ……などです。

気分を害する人が現れることを承知で書きますが、学生が自分のことを表すキーワードとして「リーダーシップ」を用いる場合「まだまだカワイイものだ」と正直思います。

学生が考えている「リーダーシップ」というのは、仕事ではリーダーシップにならないレベルだということが、よくあるのです。特にサークル立ち上げネタや、ゼミ旅行ネタのような経験で「リーダーシップ」があったとするならば、企業にいる従業員は、ほとんど全て「リーダーシップ」があることになります。

■そもそも、企業で通じる「リーダーシップ」とは?

仕事というものには完成形がありません。企業が成長していくために、常に市場のニーズを汲み取って、経営方針や事業計画を年度ごと、あるいは半期ごとに変えていくのは当たり前です。

そうすると、各部門(営業部門、生産部門、管理部門など)が、利益を上げていくために、柔軟に取り組みを変えていかなければならない。

営業部門の人が売上を伸ばすために、現状の職務をこなしながら、今よりもっと工夫や改善意識を持って取り組むのは当たり前の話です。

また、管理部門も同じ。利益目標を達成するためには、ルーチンワークをこなしつつ、「今よりもっと合理的・効率的な方法があるんじゃないか?」と考えるのは当たり前のことです。

このように企業では、 何かを改善しようとした場合、自分ひとりだけで結果が出せるものは、ほとんどありません。

加えて、政治や官僚の世界ではないですが、企業にも 既存勢力というものが必ずあります。「今の仕事を守りたい」と考える人たちのことです。学生と違って、社会人というのは、生活がかかってきます。守るべき家庭があったりする。これは企業のもう一つの現実で、学生のように身軽ではない人が、たくさんいます。

それでも、企業の仕事が硬直化するのは、非常によくない。
なぜなら市場の変化に、タイムリーに対応できない可能性があるから。

だから、改善意識を持って仕事をしている人は、企業にとって大切です。

新卒で採用する学生には、そういう社員になってほしいと、どこの企業も考えているし、そういったポテンシャルを持った学生を見極めようと考えています。

同じ企業で同じ目的の仕事であっても、部門や部署が違えば、意見や思惑が全く違ってきます。ひょっとしたら、どんなに画期的で、有意義な改善内容であっても、既存勢力の生活を脅かす、つまり結果的に仕事を奪ってしまうような内容であれば、潰しにかかってくるかもしれません。

そういった いろいろな利害関係が混じった状況の中で、確固たる意思と自信、そして企業の利益につながるという説得力と実行力がある人が、企業で通じる「リーダーシップ」というものです。

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