履歴書の形式が自由な場合、自分で購入して準備する必要があります。今回は市販と大学指定のどちらの履歴書が就活生にメリットがあるかを解説します。
応募する企業が「当社には大学指定履歴書で提出のこと」と指定していない限り、市販の履歴書を提出したことが理由で不合格になることはありませんし、そのような指定が無い場合に、大学指定履歴書を提出したからといって有利になることもありません。
例えば、大学から離れた地元で就活中の優秀な学生が大学指定履歴書が足りなくなり市販の履歴書を購入し応募した場合、その応募先の会社が市販の履歴書であることを理由に不合格にするかを考えてみれば、分かりやすいでしょう(不合格にするはずがありませんね)。
就活生のメリットを考えれば、「大学指定履歴書」が良いでしょう。その理由を、ある大学の指定履歴書を例に説明します。まず市販の履歴書の場合、自己PRに関連する記入枠が「スポーツ・クラブ・文化活動など」「自覚している性格」などと特定されているため、大学指定履歴書の「学業以外で力を入れたこと」に比較し自由度がなく、記入しにくいです。
また、大学指定履歴書は「学業で力を入れたこと」「学業以外で力を入れたこと」「趣味・資格・特技等」「補足(志望動機、自己PR等)」という構成になっており、就活生が重要度を上から順番に認識しやすくなっています。
更に、大学指定履歴書の「補足(志望動機、自己PR等)」の欄もポイントです。市販の場合は「志望動機」に限定していますが、大学指定履歴書の場合は「志望動機でも自己PRでも、その他のことでも自由に記入してよい」となっており、やはり自由度が大きいです。志望動機ではなく自己PRをもっとしておきたい、という場合はこの補足欄に追加で記入するとよいでしょう。
トータルで考えれば、大学指定履歴書のほうが負担が少なく使いやすいと言えるでしょう。大学指定履歴書が手に入る場合は、積極的に使ってみるといいかもしれませんね。
岡 茂信 (おかしげのぶ)
現在東証1部の情報システム開発企業での採用選考経験を元にジョブ・アナリストとして独立。大学及び就職イベントでの講演、有名企業に対し採用アドバイスを実施。著書に「就職活動がまるごと分かる本」「エントリーシート完全突破塾」「適職へ導く自己分析」がある。また、「岡茂信の就活の根っこ」(http://ameblo.jp/okashigenobu/)で就活の土台となる旬な情報を発信している。