これって洗脳? 診断テストで気をつけたいポイント 【企業サイドから見る「自己分析」3】

これって洗脳? 診断テストで気をつけたいポイント 【企業サイドから見る「自己分析」3】

2015/03/29

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日本中の大学で同じ適性診断テストを行い、どこかの大学で、たまたま奇跡的に、全て自分と同じ箇所に○をした学生がいたらどうでしょうか? その人の結果も自分と全く同じものが返ってきているはず。でも、じゃあその人と性格も本質も同じか? というとそれはちょっと考えにくいですよね。クローン人間じゃありませんから、生まれも育ちも家庭環境も違えば、当然ながら育まれる価値観も違うはず。これで、2人のキャラがそっくりになることはちょっとあり得ない。

これは何故かというと、適性診断テストの限界を語る決定的な要因になるのですが、この適性診断テストの結果に書いてある文言には「自分の過去に由来してくるもの」が反映されないからなんです。適性診断テストに反映されるのは、今現在の自分の価値観がデータベースとどのように絡むか? という視点のみです。だから、今の自分の表面的な一部でしかないのです。

人間というのは日々成長しています。決して、昨日の自分と今日の自分は同じではない。昨日と今日とでは、変わり方もごくごくわずかかもしれません。でも、例えば高校3年生の頃の自分と、就活生になった今の自分とを比べたときに、全く同じわけはないですよね?

出会った人も、行動範囲も、知識も、遊びも、確実にレベルアップしているはず。ということは同じ理屈で、これから先の未来が、今と全く同じであるはずがない。

だから、もし仮に、今の自分の短所が「引っ込み思案でおとなしい」としても、将来の自分が引っ込み思案でおとなしいかどうかは絶対にわからない訳です。すごく明るく人を巻き込んでいくタイプに変化しているかもしれません。これは、自分の努力のほか、社会人になって取り組む仕事や、これから出会う人からの刺激によって、大きく変わる可能性を秘めています。

自分の可能性は180度の方向に広がっています。それを意味なく狭める必要は全くありません。

もちろん、どんなに頑張っても人は空は飛べないように、今までの過去からの経験を根底から覆すような変わり方はできないとは思います。そこまで無限ではないはず。しかし、今よりは絶対に幅が広がります。それは過去が反映されて今があり、それが未来へとつながっていくからです。


文・コンテンツ提供●安藤恒久

【プロフィール】
東京農工大学農学部卒。その後福山大学大学院工学研究科修士課程修了。1996年、大手飲料食品メーカーに入社。主に経営部門で会社組織運営に携わる。その後は、ブライダル業界に転身。管理部門の責任者として株式公開業務担当。以降、雑貨商社、IT、教育など多様な業界で事業構築を行う。2005年6月から始めた、「会社側の本音」と「就活生の自信構築」をコンセプトに書き連ねたブログ『会社サイドの就活日記 ~面接は怖くない!企業と面接官の本音を知ってください!~』は毎年 数多くの就活生や新社会人のバイブルとして支持されている。

『会社サイドの就活日記 ~面接は怖くない!企業と面接官の本音を知ってください!~』
http://ameblo.jp/yansono/

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